クイズ対決!
第二の課題である、クイズ対決。ここでは、上位6チームが生き残る。一位との差は3点。巻き返しは可能だ。
しかし、油断していたらこちらが足元をすくわれる可能性がある。気を引き締めなければ。
「では、ここではルールの説明です。まず、各チーム指定された場所にお座りください。」
席にはアルラ&アイリスチームと書かれた
「席に着きましたら、次に右の赤いボタンを押してください。」
言われた通り押すと、ピンポン!とランプがなり始めた。察するに、これをいかに早く押すかが、勝負だ。
「あと、問題を間違えたり、お手つきをしますと次の問題は答えれませんのであしからず。」
なるほど、これは問題をよく聞かなければならない。
「それと、同じ人が連続して答えるのはなしですので、お気をつけを。」
これ聞いたアイリスは思った。
(私は大丈夫だが、アルラはどうなんだろうか……)
天然というかなんというか、たまにやる事が子供っぽいところがある。まぁ、ある程度の知識はあるとは思うが……
「取り敢えず、私が全部答えればいいだけの話か。」
「何か言った?アイリー。」
「いや、なんでもない。」
「……?」
他のチームよりも早く押して、点数を稼ぐ。例え、アルラの番で全問答えれなくても、残れるはずだ。
「全員準備ができたようなのでで始めます。」
司会者が問題雑誌らしきものをぺろっとめくる。
「第1問、革命の父と呼ばれ……」
ピンポン!
誰よりも早く押したのはアイリス。
「ミセラビル・レ・アレックス。」
「正解!」
見事10ポイントゲット。
ちなみに先程の問題はこうだ。
“革命の父と呼ばれ、世界で初めて奴隷解放宣言し、書籍、我が革命を著作した人物は?,,
簡単すぎる。私が4歳の頃に習ったものだ。我が革命は、私も心が打たれたものだ。
さて、次はアルラの番だ。
「第2問、魔法学者、ヘンリー・オークスが発見した、魔力鉱石の名は?」
これも、かなりのサービス問題だ。ちなみに答えは、マキシマムライト鉱石。炎のような赤色の鉱石だ。
ピンポン!
押したのは、アルラ……ではなく先程の審査で一位を勝ち取ったカルロ&アッシュチームのメイド、アッシュ。
「マキシマムライト鉱石。」
「正解!」
相手チームに10ポイントが加算される。なるべく差を詰めなければあとに控える、一般審査で厳しくなる。
解答権がアイリスに移動したため、次の問題も正解すればいい。
ここは、王女としての見せ場だ。さて、どんな問題も答えてみようじゃないか。
******************
「さぁ、残りはついに一問となりました。順位はこちら!」
各チームの特典が展示される。
1位 173点 カルロ&アッシュチーム
2位 169点 リベルタ&ノーズチーム
3位 159点 リライト&パレルモチーム
4位 149点 バデルタ&ベータチーム
5位 145点 ニーベラ&アリーシュチーム
6位 139点 イーパラ&イザブルチーム
アルラ達の順位は7位で129点。原因は早くこ当てようとして問題を最後まで聞かなかったのが原因だ。
問題を間違えたために、解答権が回らず。わかるのに答えれないという悔しさでいっぱいだった。
6位に入れば、なんとか最終決戦まで行ける。しかし、問題はあと一問。一問が10点だから……6位のチームと同点になる。その場合は対決になるようだ。
しかし、解答権はアルラにある。はなして、彼女は答えてくれるのだろうか。
「最後の問題は、なんと、20点問題です!十分に逆転の可能性があります!」
だぁー!! なんでこんな時に、解答権が私にないんだ!!
運が悪すぎる。
頭を抱え込む、アイリス。しかし、そんなことを知らずに問題を述べる。
「最終問題……」
頼む!!
「大陸の伝説で記されている、四人の精霊王。炎、氷、風、光。その中でも、風の精霊王の武器の話は有名です。さて、風の精霊王は名はなんと記されているでしょうか、フルネームで答えてください。」
最後の最後でとんでもなく難しい問題が来てしまった。風の精霊王の名前?確か名前が長すぎて、略されている。そんな問題、学者か研究者くらいしか……
ピンポン!
お、まさかこんな難しい問題にチャレンジする奴がいたなんて………って!!
なんと、ボタンを押したのはアルラだった。
「ミレーギ・ファンセント・コーラリス・ランドリスク・アレギレット・パンスティンク・モーカラント・ボネット。」
「せ、正解!」
辺りが一瞬にして、静寂になる。当の本人はキョトンとしている。
アルラは風の精霊王の娘。父親の名はガイアから叩き込まれて全部覚えている。
長すぎるので普通はボネットと略される事が多い。
クイズに正解した。ということは……
「アルラ&アイリスチーム。土壇場の逆転劇で見事決勝進出!!」
嬉しさのあまり、アルラの手を掴んでブンブン振ってしまった。
気づいた時には、アルラの目がくるくると渦を巻いて気絶し。それを必死で起こそうとするアイリス。
はたして、優勝できるのであろうか。




