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神聖剣使いの姫騎士と鬼神刀使い  作者: ザウルス
番外編
47/63

根本的な物

お久しぶりです!


朝起きたら足の親指が突然黒く膨れ上がっていたから破傷風かと思い病院に行ったところ巻き爪が原因でした。


念のために破傷風の注射は打ちましたが、やっぱり痛い。

舞台裏に案内され、各自に用意された待機室で水着に着替えていた。


そんな数ある中で、ひときわ騒がしい場所があった。


「わ、私は棄権する!!!!!」


「落ち着いてアイリー、きっと似合うから!」


「離せ!!!!」


なぜだがヤケになっているアイリス。それを必死で押さえ込んでいるアルラ。一体にどうしたらこんな状況作れるのだろうか。


事の発端は約10分前。時間がない故に、適当に選んだ水着、これがいけなかった。


自業自得としか言いようがないが、こんな衣装(みずぎ)、普通の女の子なら恥ずかしくもなんともないだろうが……アイリスの場合は違う。


アルラが交換しようと提案するが、胸のサイズが違いすぎるためパットを何十枚も入れなくてはならないだろう。


ルール上、パットを入れてはならないわけではないが、バレるとものすごく辱めを受ける。


「そろそろ、私たちの時間だし……」


「嫌だ!恥ずかしい!帰るーうー!」


子供のように駄々をこねるアイリス。普段、クールなアイリスだが、ここまで変貌するのには流石のアルラも驚いた。


今考えれば、カズトに向かって今のアイリーの様になったことがある。


ガイアの熱血指導(おべんきょう)が嫌で、逃げ出してたっけ。カズトも家事で忙しい中、私のワガママによく付き合ってくれた。


ガイアに「やりすぎたよ」と怒るときもあれば、「逃げちゃダメじゃないか」と怒られた事もあった。


それだけ、カズトとの事を家族として認識していたからだろう。信頼できる兄として。


たがら、お姉ちゃんになった気持ちでアイリスを勇気付けるつもりだ。


「アイリー、いえ、アイリス!」


「……!?」


突然、アルラが強い口調で相性ではなく本名を叫んだのでアイリスはビック!と驚いた。


「男が……いや、一度決めたことを貴方は守れないの? それでも聖騎士を目指すなんて、甘っちょろい事を言うんじゃないの!」


一瞬、男がという言葉が入ってしまったが気にしない気にしない。


マサトーナがカズトに向けた言葉をそっくりそのまま、真似た言葉だが。なぜだがわからないけど、すごく心に染みるセリフらしい。(男限定)


「立ち上がりなさい!貴方はこの水着ショーで絶対優勝する!そう約束したでしょ!」


ちょっと強く言いすぎた気もするが、アイリスにはいい薬になるだろう。


肝心のアイリスは心にグーンとなにかに掴まれたかのような顔をし、先程まで黙っていた口がようやく開いた。


「………そうだな、恥ずかしがってては何も始まらない。」


「そうよ」


「こんなもん、いつもの鍛錬なんかに比べたらなんともない!」


「そうよ!」


「たかが、服脱いで着て、歩くだけだしな!」


「そ……なんか違うような……」


自信が選んだ水着をバシバシ叩きながら、こんなもの楽勝といった感じでで着替えるアイリス。


女の子としてそれは問題すぎるとは思うが……取り敢えず、勇気付けられたんたらいいか。



「さぁ、行くぞ!」


「あ、ちょっとまって!」


そのまま、出て行くアイリスをアルラが止めた。


「どうした?早くしないと遅れるぞ?」


「遅れるも何も、そのまま出て行くつもり?」


「ああ、もう着替えたしな」


何か問題あるのか?といった表情で見つめてくる。


「女性として、1番重要なところを見落としてるわよ」


「重要なところ?もしかして、胸のことか?」


男は皆、大きいものを好むと聞く。私の胸じゃー足りないのは明らかだ。パッドをつけろというのだろうか。


一度つけたことあるが、気持ち悪いし、蒸れて汗が出てくるから2度とつけたくないと思っている。


「違う違う、女性にとって1番大切なのはここよ」


頭の方を指差すアルラ。もしかして、中身が大事とかそんなとこか?いや、その場合は胸に手を当てるんだっけ?。この場合は……頭……脳みそ……


「わかった!頭脳か! クイズは得意だから任せろ!」


ズサァーー!!


「ちがーーーーう!!」


派手に転んだアルラ。


アイリスの鈍感……というよりは天然?のせいで漫才にしかみえなくなった。多分、出し物でやったら大受けするだろう。


………というか、今はそんな事考えている場合ではない。ひとまず置いといて話を戻そう。


「髪の毛よ髪の毛!髪は女の命っていうでしょ?」


「あーあ、それなら早くそういえばいいじゃないか」


「いや、普通ならわかるはずだけど……」


忘れてた。アイリスは勉強一筋な子だったから友人はアルラ以外ほとんどいなく、ファッションに関しては皆無なしだ


しかし、アイリスの髪は前回言った通り、青くて太い綺麗なロングヘアーだ。


「いくら、髪が綺麗でも服装とマッチしてなければ意味がないよ?」


「そういうものなのか?」


「そう、だから髪型を整えなくちゃね!さ、ここに座って」


「あ、ちょ……」


半端強引に椅子に座らせた。


「まずは、シャンプーね。」


備え付けのシャープで髪を洗い、ドライアーで乾かした後櫛で伸ばす。


「さて、あの水着に会う髪型は……」


「おい、大丈夫だろうな?」


心配げなアイリス。まぁ、髪をいじられるのがあまり好きそうでないことは確かだが、このままだと、初戦敗退だ。


「大丈夫!お姉ちゃんにまっかせなさーい!」


親指を立て、大丈夫サインをするアルラ。


「そ、そうか。なら、任せたぞ」


カットするならあれだが、整えるだけだから問題はないはずだ。


それに、シャンプーした時の手際がすごくよかったのもある。


「うーん、この水着に会うとしたらあれかな……」


アルラはアイリスの髪を優しく伸ばしながら整えていく。

































あれ、水着ショーまだ始まってない……

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