水着ショー開幕
インフルエンザB。とにかく熱がひどかった。うがい手洗いは大切だなと改めて思いました。
「なんとか間に合ったね」
「ああ、そうだな」
アルラに半端強引に手を引っ張られながら、会場へと到着した。
受付嬢に参加希望用紙を渡し、待機室へと案内された。
「結構、いるんだな」
待機室兼更衣室には少なくとも30人以上は座っており、少しでも細く見せたいのか、ストレッチをする者やダンスや決めポーズの研究をしていた。
誰もがスタイル抜群であり、激戦になりそうだ。
「皆さ〜ん、集まりましたか〜?それでは点呼を取りま〜す」
スタッフらし女性が入ってきて点呼をとった。
二人一組で参加なので、約15組のペアに分かれた。もちろん、アルラとアイリスはペアである。
この中から決勝戦まで残れるのは僅か三組。
まずは、審査員5名によるパフォーマンス対決が始まる。それぞれが自分をアピールしいかに審査員の心をつかむかがポインドだ。ここで、5組が脱落となる。
その次は、アスレチック大会。二人三脚をしながら、主催側の用意した課題や障害物を乗り越え、上位6組が生き残る。
そして次は、早押しクイズ大会。くじ引きで対戦チームを決めより多く答えがあっていた方が決勝へと進む。
最後は観客による投票が行われ、より多くのポイントを稼いだチームが優勝だ。
優勝する確率を上げるとなると、最初の審査員5名によるパフォーマンス対決が重要になってくるだろう。そして、何よりも観客による投票もだ。
一発逆転のチャンスも狙えないこともない。とくに、最後は投票数=特典となるのだ。それぞれの競技の最高得点が20点。
数百人は観戦するであろうから、一枚一点として換算されるから充分に逆転することもできる。
その為にも、まずは自分にあった水着を選ぶ必要がある。
観客は特に男性が多いと思うから、過激なほど受けがいいだろう。
しかし、審査員はおそらく、センスを求めるだろうから慎重に選ぶ必要があり、パフォーマンスも考える必要がある。
目の前には、数百枚と用意された水着がずらりと並んでいた。
既に、決まった者や試着しているものもいる。
「私達も、いいのを探しましょう!」
「ああ、そうだな」
取り敢えず、一枚一枚手に取りながら互いに見せ合い似合うかどうか確かめた。
「ねぇ、アイリー、これなんかどうかな?」
沢山ある水着の中から、アルラが選んだのはセクシーというよりも可愛さを追求したフリフリのビキニだった。
というか、これあの店で飾ってあったやつだった。
「いいんじゃないか」
「本当!? じゃー私はこれにする」
アルラの衣装は決まった。残りは、アイリスである。
時間も残り少ない。着替える時間を考えるとあと、10分といったところだろう。
「ねぇ、こんなのもあるよ?」
「な、なんだそれは!?絶対却下!」
アルラが出してきたのは、一体どこでこんなもの売ってるんだと言わせないばかりのものだった。
大事な部分が貝殻でしかも、ちっさい。これでは、ほぼ全裸ではないか。
「なんか、マーメイドを意識したみたいだねこれ」
まぁ、物語に出てくる人魚はこんな水着を着ていたような気がする。しかし、これだと唯の変態じゃないか。
だれだ、人魚をあんな風に書いた変態野郎は。
そんな事を言っているうちに、女性スタッフが審査会場の案内をしに来た。
「ええい、時間がない。これだ!」
やけになったのアイリスは適当な物を選びスタッフの案内の元会場へと急いだ。
これが、後にとんでもない事になるのであった。
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「おお、今回は上玉が揃ってるの〜」
アルラ達が控えている更衣室のロッカー。故障中という看板が貼られたロッカーの中に一人の老人がいた。
老人は全員が居なくなるのを確認すると、ロッカーから出て、室内のあっちこっに何かを仕掛けていた。
「うひひ、やっぱ若い子の肌はいいものじゃの〜」
仕掛け終わったの確認し、老人は再びロッカーの中へと隠れた。
変態登場!? 次回は3日後に投稿する予定です。




