表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神聖剣使いの姫騎士と鬼神刀使い  作者: ザウルス
学園編
20/63

待たせたな。

マサトーナとの話し合いが終わり、俺はアルラを迎えに行った。


何と、アルラはエイリッヒに護衛されていた。仲良く楽しそうに話してるのを見ると、どうやら打ち解けたようだ。生徒会長と言ってもやはり女同士の会話は盛り上がる。


一緒にいた時、笑うどころか、鉄壁の要塞みたいだった彼女が嘘のようだった。


カズトが駆けつけると、彼女は出会った時のようになってしまった。打ち解けるにはまだ、早いか。それが、男となっては尚更だ。生徒会長がやすやすと男と親しい姿をみたらどうなる。きっと学園中が騒ぎになる。


アルラには遅いと怒られたが、エイリッヒと別れる際に、互いに手を振っていた。アルラの初めての友達が生徒会長とは……アルラ恐るべし。


多分、クラスが違ってもすぐに友人が出来るだろう。何なら、アルラの事を任せたい。


カズトが出来るのはそれくらいだ。自分で行きたいと言った以上は甘やかしてばかりはいられない。


「どうしたのカズト?」

「いや、何でもない。」


カズトはアルラの頭に手を乗せ、撫でた。小動物を撫でると癒されると聞くが、それ以上だ。


アルラは嫌がるどころか、「えへへ。」と喜んでいた。


女性の髪にいきなり触るのは失礼だが、アルラは気にしてない様子。


それにしても、アルラの髪の毛は柔らかい。カズトのくせっ毛と違ってふわふわしてる。多分、貴族がみたら「何を使ってますの?」とか聞かれそうだ。


遺伝……と言っても分からない。両親の姿なんて見たことはないからだ。


ま、今はいいか。


「とりあえず、昼飯でも食べに行くか。ついでに晩飯の材料を買いに行くか。」

「うん!」


時刻は丁度13時。少し、遅くなったが昼飯でも取ろう。


エイリッヒからオススメされた、安くて美味い大衆食堂が近くにあるみたいだし。この時間なら、空いてる頃だと言っていた。


ついでに、ホテルを出た時に見た、商店街で材料を買おう。


「ねぇ、カズト。」

「なに?」

「手……」

「?」


アルラは左手を出してきた。手を握れと言ってるのだろうか?


少し恥ずかしがってるところは、カズトから見ても可愛い。


カズトはアルラの手を優しく、離すまいと強く握る。


痛くないかと思い、手を緩めたら、アルラの方から力強く握ってきた。


この2人を見ると、どこからどう見ても恋人にしかみえない。だが……


(ま、迷子にはなりたくないだろうからな。)


カズトはそんな事をこれっぽっちも思っていなかった。


その後、昼食を終えた俺たちは先ほどの商店街へと向かった。


店の人から、「やるな、にいちゃん。」や「頑張ってね、アルラちゃん。」など、なぜか、応援のエールを貰った。


アルラにいたっては、その性格ゆえに、サービスしまくられていた。無論、その荷物を運ぶのはカズトだが、これがなかなか大変だった。


買い物が終わると、次は宿だ。今回は特別に、学校のVIP専用の宿舎に泊まらせてくれるそうだ。近くには、調理室もあるらしいから、そこで調理しよう。


今回は入学祝いに、豪華にしようと思っている。アルラの大好物なビーフシチューを作る予定だ。


ついでに、エイリッヒやマサトーナを呼ぼうと思っていたところだ。マサトーナは酒で釣れば、地獄からでも来そうだし、エイリッヒに関しては……マサトーナに何とかしてもらおう。


俺ならともかく、アルラが呼でいるとなれば、来そうな気がする。


明日はついに、学園生活が始まるのだ。


もう、後悔はしない。心に決めて。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新しい作品を投稿ました。よろしければどうぞ!! 落ちこぼれ聖騎士の武者修行 http://book1.adouzi.eu.org/n6628dl/ 上のURLをクリックするとページに移ります。 よろしければどうぞ
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ