第2章 登場人物紹介
第2章完結に伴い、登場人物紹介を投稿します。
本編「58.事の顛末を、語る。」までの内容、及び特別話「風船葛の籠の中」の内容を含みますので、それらを読んだうえで本話をお読みになることをおすすめします。
―フェナリ・メイフェアス/花樹
本作の主人公であり、怪物を狩ることに長けている。
幻術のような精神に干渉する奇術に対しては強い耐性があるが、グラルド卿のように絶対的な耐性があるわけではなく、『厳籠』の完全詠唱によって幻術に落ちていた。
この世界に降り立ってから少しずつ人間関係を深めてきており、グラルド卿とは戦友のような間柄になった。
<攻撃技>
魂魄刀・花刀を主に用いて攻撃する。
突きの「向日葵」、汎用性と広範囲の「朝顔」、必殺の「睡蓮」をはじめとして多くの剣技を習得している。また、最後の型として「紫陽花」があり、これは大小異なる刀二本を用いた二刀流の剣技であったが、グラルド卿との連携によって二人で成し遂げた。
妖術としては『星屑の喧騒』があり、これは宇宙を飛び交う星星を攻撃対象に差し向ける効果を持つ。『雅羅』と出会う前の花樹の得意としていた妖術である。
―アロン・ギルスト・インフェルト
ギルスト王国の第二王子。
今回の『厳籠』討滅作戦では指揮官として状況の分析に裏で奔走していた。
―雅羅/
寂華の国で恐れられていた大烏。
フェナリには必要以上に干渉しないことを主義としており、今回の騒動の中でも殆ど姿を表さなかった。しかし、所々で暗躍もしている。
―グラルド卿
ギルストが誇る、国家最高戦力『紫隊長』が一人。
フェナリとの手合わせや『厳籠』の討滅などを経て関係が護衛対象の嬢ちゃんから戦友へと変化した。
<攻撃技>
主には腰に下げた大剣を用いて戦う。振り下ろして扱うことが多いため、空中戦となった『厳籠』討滅作戦では活躍の機会も多かった。
『騎士術』によってその感覚を拡張しており、およそ国が一つ離れていようとも戦闘の気配を察知することができる。しかし、脳の負担を減らすため、緊急時以外は朝と夜の一日二回のみ気配を探り、それ以外のタイミングでは意図的に感覚を閉ざしている。
―厳籠
寂華の国で恐れられた怪物の頂点である『三大華邪』の一角。
ある目的のためにフェナリ暗殺を目論んでいたが、最終的にはフェナリとグラルド卿にその魂の大部分を吸収される形で敗北を喫した。
人間の姿を借りていたが、本来の姿は腹に骨の籠を吊るした大きな鷲のような見た目である。
〈攻撃技〉
基本的には幻術を用いて対象を無力化し、簡単に殺すという手法を用いていた。また、籠獄を用いての防衛戦や時間稼ぎ、時には骨を操ることによって少しの攻撃も可能である。
純粋に巨躯を用いての攻撃も行う。
―黒の男
『厳籠』の用いる幻術、「黒の男は自分より強い」を同じく妖術『厳然たる籠獄』によって籠で閉じ込め、現実のものとした存在。
フェナリに勝利したのも、その幻術の効果の一つである。グラルド卿に対してもこのタイプの幻術は効き、彼ですら勝てないかと思わせたが、物理的な限界によってグラルド卿以上の存在を維持できず、敗北した。
話すことは基本的にできず、王城舞踏会の際には一時的に『厳籠』がその中に自らの魂のみを入れることによって発言を可能にしていた。
<攻撃技>
同じような方法によって作られた『形を持つ魔力』を自由に操り攻撃、防御をする。他にも剣術、魔術ともに扱うことができる万能型である。
怪物を操る能力は便利そうだからという理由で『厳籠』が使えるようにしたが、同じく『厳籠』の浮気性な性格によっていつの間にか使わなくなっていた。
―シェイド・バーカイン
ギルスト騎士団のエース的存在。
その実力は『紫隊長』を除いたところのトップ層だが、その階級は『紫隊長』から二つ下であり、実力に昇進が追いついていない。
幼い頃仲良くしていた少女に言われた言葉を胸に、今でも最高の騎士を目指して邁進中。直近の目標は『騎士術』の極点に到達することである。
〈攻撃技〉
騎士剣を振るって戦う。グラルド卿同様に『騎士術』を用いるが、その練度はグラルド卿には遠く及ばない。
―ディアム・ホカリナ・マグア
ホカリナの現国王。
今は亡き先王の言葉に従い、自らの兄と妹を首魁とするクーデターを鎮圧、二人の死を間近で確認した過去を持つ。また『試練』を正しい形で突破していないことに固執し、ホカリナ国王としての資格を持っていないと自らを卑下していたが、アロンの説得でこれからを見据えるようになる。
―ムア・ミドリス
ホカリナ筆頭魔術師。
魔術における極点である特殊魔術――本来ならば天才の人生一つを費やしてやっと一つ手に入れられるようなそれを複数併せ持っている。また、魔術を用いた実戦闘に慣れており、その経験値は群を抜いている。
ただし、扱いに難儀するのが彼の「ホカリナ国王」にのみ従うという性質であり、ずっとずっと昔に与えられた命令を守り続けて今もホカリナを護り続けている。
〈攻撃技〉
特殊魔術『地震』を主に用いて戦う。グラルド卿との戦闘では通用しなかったが、本来なら不可視のその攻撃を初見で捌けるものはおらず、不戦勝となることが多かった。
一般魔術にも造詣が深く、高水準で扱うことができる。
―番外「悪魔とは」
人間や亜人種、魔物――怪物とも言われる――とは一線を画す存在であり、善悪で言えば悪。
見た目は人間に近く、亜人種ともよく似ている。特に上級の悪魔であれば、他人がその差異に気づくことは簡単ではなく、集落に百人の人間や亜人種がいれば一体の悪魔が紛れているのではと言われる。
その力量は主にどれだけその力を揮う機会に恵まれたかに左右され、人を殺し続けて数百年生きた悪魔は上級や低級といった枠組みを超えた大悪魔と呼ばれ、その力は圧倒的なものであると認識されている。
また、例外的な用法として、数々の凶行に手を染めた狂女フェナリエ・メイフェアスに対する蔑称として用いられることもある。
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※※次回投稿について※※
安定した投稿のため、一ヶ月程度の休載を予定しております。その間、閑話を1〜3話投稿する予定ですので、どこかのあとがきで次回投稿日は報告いたします。




