表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界帰りの少年の大事件 ~TSした元男の娘の非日常~  作者: 九十九一
1-2章 波乱な(?)学園祭

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/563

20件目 事態の収拾

「ふぅ……さすがに疲れました……」


 銃弾を動体視力と身体能力だけでよけるのって、結構神経使うからね。

 しかも、初めてだったからかなり疲れた。

 そういえば、ゼイダルの悲願ってなんだったんだろう?


「お疲れ様、依桜君。じゃあ、皆さんに報告しないと」

「え?」


 何を言っているのかわからなかったボクが、気の抜けた声を漏らすと、学園長先生がお客さんたちの前に立ち、


「ご来場のみなさーん! 今回のイベントはお楽しみいただけましたでしょうか! 少々大掛かりな仕掛けで、大変驚かせてしまったかもしれませんが、すべて演技、演出でございます! ですので、何も心配いりません! 今回は、このような突発的なイベントにお付き合いいただき、ありがとうございました!」


 マイクを通して、そう説明した。

 あー、なるほど。

 ここはあえて、イベントとして片づけるというわけなんだ。


 たしかに、これを本当の事だったとすると、混乱が起きる上に、この学園の信用問題に発展しそうだし、なにより……学園祭を中止せざるを得なくなるからね。


 となると、学園長先生の判断はすごく正しいわけだね。


 ……まあ、ボクに注目が集まるようになってしまうかもしれないけどね。


『え、イベントだったの?』

『だよなぁ。さすがに、人が撃たれるとか、ガトリングガンが突如発生した突風で落ちるとかありえないもんな!』

『だよな!』

『でもでも、あの女の子、すっごくかっこよくなかった?』

『わかるー! あんなすごい動きができて、しかもかなり強くて!』

『私、惚れちゃったかも……』

『強くて可愛い女の子とか……どこの二次元だよ!』

『俺、今日の出来事は一生忘れないわ!』

『最高だったぜ!』


 様々な反応だけど、基本的に喜んだみたい。

 それにしても、学園長先生の説明なだけあって、かなり効果は高く、お客さん全員がイベントということで納得してくれたみたいだね。

 ボクとしても、そっちの方がありがたいよ……。

 これ以上、魔法を見られるわけにはいかないし。

 ……と言っても、


「……」

「……」


 態徒や女依たちには説明をしなきゃいけないかも。

 さっきから、訝しむような視線でこっちを見てきてるし。

 ……それもそうだよね。


 だって、明らかにさっきのは演技の度を越えていたし、なによりボクが本気で怒っていたし、未果の状態は尋常じゃなかったからね。


 ……どうにも、今のボクは本気で怒ると殺気に似たプレッシャーを放っちゃうらしいからね。


「それじゃ、依桜君。あとは、こっちで片付けておくから、最後に一言お願いね」

「え、ボクもですか!?」

「当然。じゃないと、イベントとして成立しないと思うし」

「うぐっ……」


 そう言われると断れない……。

 はぁ、仕方ない、か。


「え、えっと、皆さま、この度のイベント楽しんでいただけましたか?」

『おおおおおおおおおおおっ!』


 ボクが問いかけると、みんな満足そうに大声を出す。


「今回はこんな突発的なものになってしまい、申し訳ありません! 今回は全部、フィクションとしてのものなので、本当のテロ組織が襲撃したわけではありません! ですので、ご安心下さい! それでは、この後の学園祭も存分にお楽しみください!」

『わああああああああああああああああああっっ!!』


 当たり障りのないボクの言葉で会場が沸き、歓声が上がり、拍手で包まれた。

 ……動いていたこっちは、余裕そうに見えて、実際はかなり切羽詰まってたけどね。


 その後、テロ組織たちは、人知れず警察に連行されていった。

 もちろん、教頭先生として潜入していたゼイダルも。

 ボクはそれを見送ってから、中庭に戻った。


 後日、教頭先生は有名大学からの引き抜き、という形でこの学園から消されたけど、その本当の事実を知っているのは、ボクと学園長先生の二人だけだ。



『ええー、突発的なイベントが発生しましたが……ミスコンを再開させたいと思います!』


 一時中断していたミスコンは再開した。

 再開した後は、特に問題が起こることなく、順調に審査が進み、結果発表となった。


『今年のミス・叡董に選ばれたのは……』


 ドラムロールが会場で流れる。

 そして、


『一年六組、男女依桜さんです! おめでとうございます!』


 結果はボクの優勝だった。

 いや、まあ、うん……なんか複雑。


『えー、今年はすごいことに、ぶっちぎりの一位……というより、出場者すら依桜さんに投票する始末! 結果、参加者と出場者の両方の全員が依桜さんに投票する結果となりました! 素晴らしいです! そして何より、今年のミス・ミスターコンテスト優勝者は、両方とも一年六組という結果になりました! これは、すごいことです! 一年六組には、ほかにも椎崎未果さんや、腐島女委さんなど、綺麗どころが多いようですね』


 言われてみればそうかも。

 未果は未果で、客観的に見たい普通に美人だし、女委も女委で、黙っていれば美少女だし。

 そう考えれば、うちのクラスって、顔面偏差値というのが高いのかも。


『今回のミスコンに関しては、途中に突発的なイベントが決め手となったことでしょう! 優勝して、どうですか? 依桜さん』

「え、えっと……嬉しいですね。ただ、その……考えてみれば、水着であんな派手な動きしていたなぁ、と思うと……ちょっと、恥ずかしくて……」


 今思い返すと、かなり恥ずかしいことをしていたんじゃないだろうか?


 だって、あんなに露出の高い恰好で、あんなに派手に動き回っていたんだよ? 普通、かなり恥ずかしいと思うんだけど……。


『スイッチが入ると、恥ずかしがることはないみたいですね。でも、スイッチが切れると今みたいに恥ずかしがると。くそう、可愛いですね、この野郎!』


 あれ、ボクなんで今罵倒されたんだろう?

 でも……優勝できたのは嬉しいかな?

 そこは本心だと思う。

 ……うん。日に日に精神も変わってきてる気がする……。


『でも、素晴らしい動きでしたよ! 気が付けば数十メートル離れた位置に移動したり、針を投げて銃口を塞ぐなどをしたりと、同じ人間なのか疑問に思いましたが、かっこよくて可愛いので、いいでしょう!』


 あ、それでいいんだね。

 とりあえず、魔法がバレなかっただけでいいかな?

 あれが魔法だと認知されたら、確実に広まりそうだったし。

 ボクとしては、広まってほしくないし。

 ……まあ、あの三人には言わなきゃいけないと思うけど。


『ミスターコンテストは一年六組の小斯波晶君。ミスコンは、一年六組男女依桜さんという結果となりました! これにて、ミス・ミスターコンテストは終了となります! 審査をして下さった皆様、そして、突発的なイベントを企画してくださった学園長先生、男女依桜さん! ありがとうございました! この後も引き続き、叡董学園、青春祭をお楽しみください!』


 司会者さんの言葉で、ミス・ミスターコンテストはこれにて幕引きとなった。

 それと共に、会場からは惜しみない拍手で包まれる。

 守ることができたその光景に、ボクは心の底から満足した。


 ちなみに、撃たれて倒れた未果は、学園長に任せた。

 今現在は、保健室で休んでもらっている。

 とにかく、無事でよかったよ。



 水着からもとのミニスカ猫耳メイド服に着替えて、ボクはクラスに戻った。

 賞品は、後日もらえるそう。

 個人的には、PCだけでよかったんだけど、もらっておかないと、なんだか文句を言われそうだしね。

 クラスに戻る途中、ボクは色々な人から声をかけられた。


『さ、さっきのイベントでファンになりました! あ、あの……サインくださいっ!』


 サインが欲しいという女子中学生の子に話しかけられた。

 ファンって……。


「は、はい。……これで、いいですか?」


 特に断る理由もなかったので、差し出された色紙(なんで持ってるんだろう?)にサインを書いてあげた。

 好意を向けてくれているわけだし、無下にはできないからね。


『わあ……! ありがとうございますっ! 一生大事にします!』


 サインをした色紙を受け取ると、女の子はものすごく喜んでくれた。

 このやり取りを皮切りに、ほかの人からもサインを頼まれた。

 ボク、アイドルでも何でもないんだけど……。

 そんなボクのサインをもらって、そんなに嬉しいのかな?


『す、すいません、握手をしてもらってもいいですか!?』


 という風に、大学生くらいの男の人から握手を求められたりもした。


「はい、どうぞ」

『あ、ありがとうございます! 自分、この手一生洗いません!』

「洗ってください! 病気になっちゃいますよ!」


 というようなやり取りなど、ボクはあのイベントのせいで一躍有名人になってしまった。

 気のせいでなければ、男女両方から熱のこもった視線を向けられている気がする。


「はぁ……大変なことになっちゃったなぁ……」


 そうぼやくも、しかたがなかったと割り切ることにして、クラスに向かった。

 どうも、九十九一です。

 本日も、投稿はいつも通りに終了です。

 えー、あと二日くらいで書きあがっている部分が上がり終えます。

 今は、何をやるか決めていませんが、最悪の場合は、時間を少しさかのぼって、話の問題で飛ばした部分を書こうかなと思っています。本当に最終手段なので、あまりやりたくないですが。

 でも、なるべく楽しんでほしいと思っているので、そちらの可能性も考慮しております。

 明日も、いつも通りですので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ