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66話 怪奇現象?

➖教室(1-1)➖

 放課後の教室で僕と伊月、古村くんしかいなくなった。緋華さんは兄さんに引きずられて生徒会室に連れて行かれたので丁度良かった。先生が入ってくる可能性はあるが他のクラスメイトが入ってくるのはおそらくないと思う。緋華さんに関してはあとで何かあげようかな。


「さて話とは?」

「不澤くんが生きていることについて」

「雨歌少しだけ出とくか?」


 伊月が僕に気を使ってくれているのは分かったけど、断っておく。僕が生きていることについて古村くんが気にしているのが謎過ぎてここにいて話を聞いていた方が良いかな。僕が首を横に振ったのを見てから伊月が「雨歌が生きていることに関してはお前に関係ないと思うが?」と古村くんに言った。古村くんは何も言わずに紙を伊月に渡した。何が書いているのかが気になって見ようとするも伊月に阻止された。


 阻止するってことは見せたくないってことは何かヤバイことが書いているんだろうな。古村くんが僕を睨みながら「読んだから分かったと思うけどコイツは殺した方がいい」と言ってどこからか剣を出した。えっ? どこから出したのよ。もしかして人間じゃないのか古村くんは。


「はぁそれが目的なのか」

「当たり前だとは思うんだけど」

「雨歌、帰るぞ」


 伊月に左腕を掴まれて教室を出ようとしているが古村くんが剣で斬りかかってきたが右腕のシャツが切れただけで僕自身は怪我をしていないので良かった。ヒェッと小さい声が出てしまった。伊月は僕の声に気が付いて逃げようと足に力を込めているが古村くんは気にせずまた斬りかかろうとするので剣を持っている右腕を蹴り上げた。「ごふぅ」という声を出して顎を抑えている古村くんを見て僕は。


「ざまぁ」

「このぉクソガキ」

「頭悪いんですよ、同い年ですよ」

「あのバカ女の息子の癖して」


 古村くんが怒ったのを確認したところで伊月がダッシュで教室から出てくれたのだがその際に僕が机に右太ももをぶつけてしまった。空き教室に逃げ込み二人してそこで休む。伊月は「大丈夫か? 色々と」と言ってきてくれて心配してくれてありがたいと思ったけど、そんなことを気にしている場合ではない程に痛い。古村くんのことも考えないといけないのに。


 母さんに切られたシャツどうやって説明した方がいいのかな。素直に同級生の剣で切られたと言えないんだよね。そんなこと言ったら全員がブチギレ祭りになるに決まってるし、緋華さんも参戦して来そうだから怖い。なんてことを考えていると伊月が「殺されそうになったら怖いよな」と言いながら僕を抱きしめる。・・・剣で斬りかかってきた訳だし普通ならそれで怯えるよね。


「お前まさか……忘れていたのか?」

「そ、そんなことないかな」

「図星か」


 伊月は呆れた顔をしながら僕に事の大きさを説明し始めた。理解してはいるんだけど狙われているのは僕だしさ、別にそこまでのことでは……あるのか。僕が狙われているのではなく伊月や緋華さん、他のみんなだった場合なら僕はどうする? とりあえずは古村くんを潰すかな。そっちの方が手っ取り早いからいいんだけど、特殊な力とかないし万が一失敗したら迷惑を色んな人にかけることになるしやめた方がいいか。


「ボクから逃げれるとでも」

「話し合いしましょうか」

「はぁ? お前と話すことぉ!!」


 古村くんがいつの間にか来ていて僕ら二人の前で座って怖いことを言ってきたので話し合いを提案したら断られたので殴ろうとしたら避けられた。伊月は隣でびっくりして目を見開いていたが無視して僕は古村くんが持っていた剣を手首を掴んで首元突き付けながら「話し合いしますよね」と脅した。


「何が話したいんだ」

「なんで僕を狙うかを教えてもらいたいんですが」

「・・・ボクの汚点だからだ」


 汚点って何? 古村くんの汚点で僕が殺されるとか、とばっちり過ぎるんだけど最悪かよ。関りなんてこの学校で始めてなのにと考えていたら「雨歌、コイツはお前を殺そうとした親だぞ」と伊月に言われて脳がフリーズした。


➖空き教室➖

―伊月視点―

「雨歌の奴、ダメだコレ」

「そうなるのが普通だろ」

「古村……どうすればいい?」

「お前ら、また問題を起こしているな?」


 雨歌が動かなくなってからどうすればいいのかが分からなくて古村とワイワイしていたら担当教師であるショケイくん先生が逆さまに吊るされた状態でいた。俺と古村がお互いの顔を見て先生の方を見るがやはり吊るされていた。えっ? 何をやっているんだよこの人は。しかもタンコブを1つだけ付けていたので誰かに吊るされたのは分かる。


「問題を多く起こすと俺みたいに水原先生に吊るされるからな」


 それは先生が懲りずに散々問題を起こし続けたのが悪いのでは? というか水原先生は強いってことは良い情報が手に……入ったのかな。それよりも助けた方がいいのかと悩んでいたら「貴方達は何をしているんですか」と水原先生が教室に入ってきた。ここは言い訳するべきかと考えるがショケイ先生が「コイツら問題を起こしていたぞ」と報告しやがった。


「へぇ~なら罰をあげましょう」


 流石に反省文はいやだ。水原先生は「学校の問題の解決のお手伝いをして貰いましょう」と反省文よりもめんどくさそうなのがきた。今日の夜に生徒会(緋華も含む)+新オカルト研究部が一緒に怪奇現象を調査するのだそうだ。教師もいるが人が多くても損はないそうなので俺と雨歌、古村も参加することになった。

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