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第三章 軍旗強奪祭り 5

なんと1日の閲覧数が100人を超えました。

本当にありがとうございます。

今回は感謝企画として後書き部分にてお知らせがあります。


ハイネルドが合流した直後、先頭集団がフード付きの長衣を脱ぎ捨てて空に向かって放り投げた。全員が金髪巻き毛、聖獣の仮面を被り、長い旗状の布をタスキ掛けにしていた。ハイネルドの影武者集団であった。その数30人。

後方集団が隊列を突破した時、我に帰った指揮官クラスの将兵が命令を下した。


「国王軍旗を奪い返せ!突撃だ!!」


すでに沿道に入り込んだ学生集団に住民、観客が歓声を上げる。

そんな中で、ただ1人沿道の入口で立ち止まった男が居た。

緑色の兜を被り、左右の手にそれぞれ丸太の木剣を握り締めている。

レントであった。

遠くから見つめるクロロに閃く物があった。

沿道の幅は約5メートル。木剣とレントの腕の長さを足した広さだ。


「偶然なんかじゃねえ。あいつたった1人で止める気か?何もされなくても10万の軍勢が走り抜けただけで踏み殺されてボロ布みたいになるぞ・・・・。」


それはレントも同じくそう思っていた。

まさしく捨て石。

向かってくる軍勢の足音が地響きとなって腹の底に響いてくる。

足が震えていた。いや、全身が震えていた。

恐怖ではなかった。喜びと高揚感で震えが止まらなかった。

レントは雄叫びを上げるとコマの様に回転しながら国王軍に突っ込んで行った。

ハイネルドには出来れば1分、せめて30秒は足止めをしてくれと言われている。

最初に丸太に当たった5人ほどが後ろに跳ね飛ばされ、国王軍の足が一瞬止まった。

覚悟の一歩、前に踏み出しながら反転、そしてタテ軸回転斬り。

着地した所を長槍の石突きで払われた。だが止まらない。いや、止まれない。

倒れ込みながら天地に木剣を構えて片足だけで飛び上がる。

更に前進、そして木剣を振るう。

石突きで脇腹や腕を突かれるがレントは止まらない。

だが善戦するも正面からのみぞおちへの一突きで息が詰まった。

すかさず手足を掴まれる。何人もの兵士が身体にのしかかってレントの動きを封じた。

兵士の上に更に兵士がのしかかり小さな山ができた。

その小山がレントの雄叫びと共に吹き飛んだ。

傷だらけで仁王立ちになったレントが片膝をついた。


「ここまでか。まぁよく保った方だろう。」


そう言うとレントは木剣の柄の先端をひねって力任せに引き抜いた。

再び殺到した兵士の動きが止まる。

禍々しく赤黒い煙が木剣から吹き出し、火薬の燃焼する音と匂いが辺りに広がった。


「ダイナマイトプリンセスが魂を込めて作った爆弾だ!!」

「ひぃっ。セーラママの・・・・・?」

「おいどけ、俺は死にたくねえ、逃げる邪魔すんな。」


周囲が騒然となる中でレントが叫ぶ。


「お前ら全員道連れだぁあああああああああああああ!!!!!!」


この言葉に蜘蛛の子を散らしたように兵士たちが逃げ出した。

レントは足元に無造作に木剣を転がした。

次いでレントはもう一本の木剣の柄の先端も引き抜いた。

煙と火花を噴出する木剣を抱えると西壁に向かって走り出した。追って来ていた兵たちが逃げ惑う。


「おらおらおらおらぁああああああああああああああ!!!」


叫びながらレントは煙幕に紛れてフードを被ると脇に避けた。

そのまま人目を避けながら西壁の中階段にたどり着くと火が消えるように倒れた。

一部始終を上から見ていたサンテックスが溜息と共に呟いた。


「なんという男なんだこいつは・・・・・」

「さすが切り札だな。およそ2分近くも時間を稼ぎやがった。」

「まったく驚嘆に値するよ。そして王子もだ。まさか国王軍旗を奪うとはな。」

「所でサンテックス、俺は王子から作戦の概要を聞いてるが、お前いま王子がどこにいるかわかるか?」


ハットンに問われてサンテックスが城の方を見た。

裸の金髪少年30人のうち3人が北壁に、もう3人が南壁に向かって走っていた。

共に護衛が10人づつ付いている。

残りは城に向かって一直線に走っている。


「王子に言われてるんだよ。サンテックス、あんたが軍を率いていたらどこを狙って捕まえるか聞いておいて欲しいってな。」

「なるほど、わしを試すか。」


そうつぶやくとサンテックスは壁の外を凝視した。


ハイネルドからの挑戦状


今回ハットンがサンテックスに問いかけたように、東門上の屋上広場の掲揚台へハイネルドはどんな方法でどのようなルートを通って向かおうとしているのかを推理して下さい。

正解された方全員に、敬意を表して次回以降お名前を使わせていただきます。

感想欄に予想をお願いいたします。

締切は7月10日いっぱいです。ぜひご参加ください。


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