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無能だとクラスで馬鹿にされてた俺、実は最強の暗殺者、召喚された異世界で見事に無双してしまう~今更命乞いしても遅い、虐められてたのはただのフリだったんだからな~  作者: 空地 大乃
第四章 暗殺者の選択編

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第159話 女湯の女性陣

 リョウガたちが男湯に向かった一方で当然マリスたちは女湯にいた。脱衣所でそれぞれ衣類を脱ぎ備え付けのタオルを手に浴場に向かう。


「凄い! こんなに広いんだね」


 マリスが感嘆の声を上げた。ホテルの大浴場というだけあって中はかなり広い。しかも今は他に来ている客もおらず貸切状態のようにも感じられた。


 大浴場は湯船の種類も豊富だった。様々な湯にマリスも圧倒されていた。


「こっちなんて滝みたいだね」

「こっちには魔力の湯なんてのもあるぜ」

「あ、それ私入りたいかも」


 イザベラが目をつけた湯にパルコは興味津々のようだった。効能も書いてあり名前通り魔力を回復させ体内の魔力の流れを良くする効果もあるらしい。


 そしてマリスを含め各自先ずは好きな湯に浸かり、その後は最も広い湯に浸かり体を休めた。すると新たに一人はいってきたようだった。湯気でシルエットだけが浮かび上がっている。


「誰か来たみたいだね」

「そうだな。あまり騒がしくするなよ」

「いや、イザベラがそれ言う?」

  

 パルコが目を細めた。この中ではイザベラもかなり声が大きい。


 そうこうしているうちに新しく入ってきた子が体を洗い終えたようでマリスたちが入っている湯船に近づいてきたのだが。


「何だエンデルだったんだね」

「あ、皆様も来ていたのですね」


 後から浴場にやって来たのはエンデルだった。結局エンデルも含めてお湯の中で交友を深めることになったのだが――


「それにしても貴方たち揃いも揃ってその大きさ――私のダメージが大きいんですけど」


 ジト目を向けるパルコ。その視線はそれぞれの谷間に向けられていた。一方でパルコには残念ながら谷が出来ていなかった。


「そんな、私はそうでも」


 エンデルがイザベラとマリスの胸部を確認した後、遠慮がちに答えた。確かにイザベラとマリスに比べてしまうと小さく見えるがそれでも大きい方だろう。それを聞いたパルコもため息を付いている。


「そんな顔するなって。胸なんてただの飾りだぜ」

「その慰め方はないわね。まぁ、別にいいけどね」


 イザベラの慰めにジト目を向けるパルコだがすぐに表情を戻した。すると今度はエンデルがマリスに顔を向けおずおずと口を開く。


「そ、そのマリスさんはリョウガさんと一緒になって長いのですか?」

「私? う~んリョウガと出会ってからまだそうでもないかな。パーティーを組んだのもわりと最近だし」


 顎に指を添えながら思い出すようにマリスは答えた。エンデルが意外そうな顔を見せる。


「え? そ、そうなのですね。仲が良さそうなのでもう長いのかと」

「え? そ、そうかな? でも最初に比べたらたしかに馴染んで来たかもね」


 照れくさそうにマリスが返すとエンデルも微笑んでみせた。


「ふ~ん。なるほどねぇ」


 そんなエンデルをニヤニヤしながら眺めるイザベラ。パルコがやれやれといった顔を見せる。


「気持ちはわかるけどそっとしておきなさいよ。相手は依頼者の娘さんなんだからね」

「わかってますって。でも、ちょっと協力してもいいだろう?」


 そう答えながらイザベラがいたずらっ子のような笑みを浮かべた。


「なぁ、そういえばマリスとリョウガって付き合ってたりするのか?」

「は、ふぁ!? な、何言ってるのよ! そ、そそそ、そんなわけないじゃない」


 イザベラにリョウガとの関係を聞かれて慌てふためくマリス。その様子にイザベラのニヤニヤが止まらない。


「だそうだ、良かったなエンデル♪」

「え! そ、そんな、私は別に――」


 イザベラの言葉にエンデルも俯き頬を朱色に染めていた。二人の様子を楽しそうに見ているイザベラである。


「あんた本当にいい性格してるわね……」

 

 そんなイザベラを見ながら呆れ顔でため息をはくパルコであった――

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