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転生悪魔の異世界革命~上級悪魔に転生した俺は、全てを憎み世界を破壊する~  作者: みなもと十華@3/25二作同時発売


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第20話 ローラのメイド日記2

 私の名前はローラ・ウアル、年齢は秘密。

 親愛なるアベル様の専属メイドでございます。

 皆様のご要望にお応えして再登場いたしました。


 えっ、誰も呼んでないって?

 そんな事を仰らずに、私の話を聞いて下さいませ。

 この物語は、私が鍵となっているのですから。



 アベル様は、三年間の士官学校での教育課程を修了し、卒業なされました。

 しかも成績優秀で主席となられ、褒賞ほうしょうの銀時計を賜る栄誉にあずかられたのです。

 さすがアベル様!


 しかし、あのエレナとかいう貴族の小娘……。事ある毎にアベル様に胸を押し付けて……。

 アベル様! 気を付けて!

 その女は、巨乳で男を釣ろうとしている性悪女ですよ!




 アベル様の任地が決まりました。

 国境に近い街ギリウスです。

 アベル様なら、もっと安全な場所に赴任することも可能なのに、何故か最前線に志願しまわれて。


 何をそんなに生き急いでいるのでしょうか……。

 何を求めて……何の為に……。


 ギリウスへは私もついて行かなくては。

 アベル様お一人では、何処までも突き進んでしまいそう。もう、戻って来ないのではと心配になります。


 私がアベル様の戻る場所でありたい……。

 私がアベル様の安らぎでありたい……。

 私がアベル様の悩みや苦しみを癒して差し上げたい……。

 私が…………。



「はい、アベル様、今夜は私が添い寝して御奉仕いたします」


 遂に私は実力行使に出てしまいました。私の魅力を最大限に使った色仕掛けです。

 だってしょうがないですよね。アベル様が大好きなんですもの。


 私はベッドに上がり、アベル様に覆いかぶさる。

 そして、そのまま顔を近づけて行き、くちびるとくちびるが軽く触れるだけの優しいキスを……。


「ローラ……俺は……」

「大丈夫です。アベル様は楽にしていて下さい。私に全て身を任せてくれれば良いのですよ」


 アベル様……緊張しているのね。

 いつも私の胸や腰を見ているのに、本当は興味がおありなのに、アベル様の中にある何かがブレーキをかけてしまっている。

 私が、その何かを取り除いてさしあげたい。


 私の細く綺麗な指がアベル様の胸を滑る。

 とても優しく……愛おしいものを撫でるように……。

 やがて、その指をアベルの熱く猛った男性自身を包み込ませ……。


「ローラ……何処でこんな……」

「安心して下さい。私も初めてですよ。もしかして、私が経験者だと思って嫉妬しちゃいました?」

「そ、それは……」


 アベル様ったら、嫉妬ですか? 可愛いですね。


「私は勉強熱心なだけなのです。独学で夜伽よとぎの仕方を学びました。伊達だてに長く生きているわけではありませんのよ」

「長く生きているって、確か七歳くらいしか違わないだろ……」

「あっ、そうでしたわ。私としたことが……まあ、良いではありませんか」


 いけないいけない。ポロっと喋ってしまいそうになりましたわ。


「ほら、アベル様♡」

「うっ、うううっ……」


 遂に、その時が来たのですね。

 私とアベル様が一つになる時が。


 アベル様……どうか、怖がらないで……。

 貴方が何をそんなに恐れているのかは分からないけど……。

 私は、アベル様の味方です……。

 どんなに世界がアベル様に敵対しようと、私だけはアベル様の味方でいたい……。

 だから……その身を任せて……。


 ――――――――

 ――――――

 ――――




「アベル様、朝ですよ。おはようございます」


 ダメ……つい顔がにやけてしまう♡

 昨夜の、私の指や舌で喘ぐアベル様を思い出してしまって……。

 ふっ、ふふっ……ふふふっ……。


 アベル様は恥ずかしがっておいでです。


「夢じゃ無かったのか……」

「はい、それはもう。アベル様は大きくて逞しくて素敵でした」

「ぶふぉ! おいローラ、何を言っているんだ!」

「うふふっ、アベル様ったら、あんなに激しく私を求めてきて。ふふっ、そんなに溜まっていらっしゃったのですね」


 照れている顔も可愛らしい。

 私の大好物の『おねショタ系』にピッタリですわよ。

 まあ、アベル様は、あの頃と比べて成長し逞しくなられましたけれど。

 見た目は大人でも、中身はあの頃と変わっていらっしゃいませんのね。


「ローラ、もういいから出発の準備をしてくれ」

「はい、畏まりました」




 こうして、私たちは汽車に乗りギリウスへと向かった。

 国境に近く危険な場所へ。

 アベル様は先程から嬉しそうにしていらっしゃる。

 これから、一体何が起こるのだろう――――



 ◆ ◇ ◆



 新聞の見出しには『救国の英雄アベル・アスモデウス少尉、驚異の戦術でアケロン城奪還に成功』と大きく書かれています。


 最前線の重要拠点であるアケロン城が、人族に侵略され、占領を続けられていたのです。何度攻撃しても取り返すことができず、苦渋を飲まされ続けてきました。


 しかし、アベル様が奇策を用いて、あの難攻不落と呼ばれたアケロンを奪還したのです。

 初陣でこれほどの戦果。素晴らしいです。

 もう、街中がお祭り騒ぎで、アベル様を『救国の英雄』とか『奇跡のアベル』と呼んで褒め称えています。


 私だけのアベル様だったのに、国民の英雄になってしまいました。遠い存在になってしまうのは困るのですが、アベル様の名声が高まるのは私としても誇らしい気分ですわ。


 えっ? 一発やったら、もう自分のモノ宣言ですって?

 良いのです!

 アベル様は、私の色香に惑わされて、もう私無しではいられないようになっている……はず……たぶん。

 ふふっ、もうすぐアベル様が帰って来て、真っ先に私の体をお求めになるはずです。



 ◆ ◇ ◆



 そしてアベル様が、ここギリウスに帰ってきました。

 私は万全の準備で迎えるのです。


「おかえりなさいませアベル様」


 アベル様……。久しぶりに見るアベル様は、少しだけ逞しくなった気がして……。

 こんなに離れていたのは初めてなので、何だか体の奥が疼いてしまいますわ。


「ローラ、留守の間は何もなかったか?」

「はい、何事もございません。万時抜かりなく」


 ベッドメイキングもバッチリですわ!

 えっ、あれっ?

 アベル様が何もしてこない。

 普通、若き性欲の迸った殿方ならば、ここは『君に逢いたかった! もう我慢できない!』って来るシーンではありませんの?

 全く、どうなっていますの!?



 ◆ ◇ ◆



 王都に戻ったアベル様は、魔王陛下より勲章を賜り、四階級特進という史上類を見ない昇進をなされました。

 何でも、アケロン奪還だけでなく、新兵器の開発にも成功したとかで。

 一体、アベル様の知識や能力はどうなっていらっしゃるのか?

 才能が湯水の如く溢れ出てくるようでありますわ。


 思い返せば、あの利発そうな少年のアベル様と出会った時から、私の物語は始まったのです。

 初めて会ったはずなのに、まるで昔から知っているような……。

 それは、運命の出会いのような衝撃を受けたのです。


 私は……アベル様に仕え、アベル様の為に死ぬのです。

 そう、まるで私が遠い過去に犯してしまった過ちを、清算するかのように――――



 私はローラ・ウアル。アベル様の忠実なる専属メイド。

 これからどんなことが起きたとしても、命を懸けてアベル様を守る。

 それが私なのです――――



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