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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第三章 夏休み編
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63話 ダンス練習①

前回の話のところにも追記で補足したのですが、

京はパニクっていて自分の服のことが頭から抜けてしまい、

勇輝君は勇輝君でそのことにあえて触れないようにしていたため、

そのことについての会話がありませんでした。


説明足らずですみません(・ω・`)

「はい、ストップ!」


手を叩くと共に聞こえてきた真琴の声にみんな踊るのをやめたんだ。全員が自分に集中していることを確認した真琴は


「やっぱりここがどうしてもみんなタイミング取れていないわね……。通しでした方がいいんだけど、ここは個別で練習した方が良さそうね。それじゃあ、一旦ここで自主練を挟むから各自練習しましょ。タイミングがどうしてもわからなかったらあたしや委員長に遠慮なく聞いていいから、遠慮せずにじゃんじゃん聞いてね!」


って言ったんだ。その後、「それじゃあ練習開始ね!」という真琴の声と共にみんなが各自距離をとってから練習を始めたんだよね。だから僕も少しみんなから離れて練習をしようとしたんだけど、


「京、ちょっといいかしら?」


って真琴に声を掛けられたんだ。

だから僕は振り返って


「うん?どうかしたの?」


って、何を聞かれるのかはなんとなくわかっていながらもそう言ったんだ。すると


「京って、もしかしてこの曲踊れるの?」


真琴はそう聞いてきたんだ。これを聞いてくるってことは絶対あれ(・・)のことを聞いてくるよね……。いや、でも違うかもしれないし!そう思った僕は


「う、うん。中学のときの文化祭で踊ったことあるけど……。どうして?」


そう返したんだ。いや、踊れるなら指導側に回ってくれとか言われることは全然期待してないよ?踊れるとは言っても、完璧に踊れるほど動きがわかっていないしね……。

1人自虐をしていると、真琴は僕の予想していた通り、


「動きに問題があるわけではないんだけど、ただ手の動きが気になったのよね。ただ手を上に上げるだけでいいのに、京だけ腕を1回転させていたからどうしたのかなーって思って」


って言ってきたんだ。そのことに突っ込まれることがわかっていた僕は乾いた笑いをこぼしながら


「あはは……。やっぱりおかしいよね……。中学でもこのことでダンスの指導をしてくれていた男の子に散々怒られて治そうとしたんだけど、意識しすぎてそのまま癖になっちゃったんだよね……」


って答えたんだ。その後も何度も怒鳴られちゃって、文化祭が終わるまではこの曲を聴くと怒鳴られるって思っちゃうくらいトラウマになっちゃっていたんだよね……。文化祭が上手くいった後、その怒鳴ってきた男の子――まぁ友達なんだけど――もやりすぎたって誤ってくれたのもあって大分トラウマは薄れたんだけどね。あっ、ちなみに結局癖が治らなくても上手くいったのは、僕が踊った位置に関係があるんだ。丁度真ん中の列の端っこの方に配置してくれたおかげでそこまで僕の癖が目立つことなくて済んだからなんだ。


そのときのことを思い出していると


「そ、そうなんだ……。でもその男の子もすごいわね」


って真琴が苦笑いをしながらそう言ってきたんだ。何がすごいのかわからかった僕は


「え?何がすごいの?」


って聞いたんだ。すると


「だって、京相手に男の子がそんなに強く言ったんでしょ?」


「うん、そうだけど、何かおかしいことある?」


真琴が確認するようにそう聞いてきたんだけど、何もわからなかった僕は首を傾げながらそう聞き返したんだ。すると


「だって京みたいな()()()相手に男の子が何度もズカズカと怒鳴ったんでしょ?よくそんなに言えたなぁって思って」


「え?あっ……」


真琴にそう言われてようやく僕は自分が言っていることがおかしいことに気がついたんだ。普通に考えたら男の子が女の子にそんなに言えないよね……。少なくても僕は無理だし……。って、それよりも早く言い返さないとって思って内心焦りながら言い訳を考えたんだけど、全然思いつかなくて何も言葉に出来ないでいると


「あー……、そういえば京ってすごい田舎出身って言ってたっけ?そんなところだったら人数が少ないわよねぇ。そうしたら異性とか関係なくなっちゃうのかしら?」


真琴が憶測みたいにそう呟いたんだよね。だから僕も


「う、うん。そうなんだ。やっぱり小さいころから顔を合わせていたから、お互いに遠慮がなくなっていたんだよね」


真琴が言った流れに乗ることにしたんだ。全然いい案が浮かばなかったしね……。真琴も僕が肯定したことで自分の考えがあっていると思ってくれたみたいで


「やっぱりそうなんだ?それにしても京程の女の子に対してでも平然と言えようになるっていうとは慣れって怖いわねぇ。…………設定くらいちゃんと固めておきなさいよ」


って、うんうんと顔を上下に動かしながらそう言っていたんだ。最後の方の言葉は小さくて聞こえなかったんだけど、今はそれよりも上手く誤魔化すことが出来たと内心ホッとした僕は話題をそらすために


「だ、だよね。それで、お願いなんだけど、腕の振り方の治せるようにはがんばるんだけど、治せなかったときのことも真ん中の列の端みたいな感じに目立たないようなポジションにしてほしいんだけど……」


って聞いたんだ。クラスの人数は多いから癖が出ちゃったときに目立つことがないようにしたいしね。だからそう聞いたんだけど、


「あら?それは出来ないわよ?」


って真琴に返されたんだよね。


「えっ?」


だから僕は思わず聞き返しちゃったんだ。確かに僕の身長はかなり低いから後ろなのは無理なのはわかるけど、真ん中くらいなら大丈夫なはずなのに……。

かなり変な顔をしちゃっていたみたいで、真琴は苦笑いしながら


「もう、なんて顔してるのよ。それに、京には踊るときは男子の服を着てもらうって言ったでしょ?そのことに理由がないと思う?」


って僕に聞いてきたんだよね。そこで真琴が言いたいことがわかった僕は


「も、もしかして……」


って何とかそう呟いたんだ。その後は声に出せなかったんだけど、僕に伝わったのがわかったのか、真琴は


「わかったみたいね。何のために京の踊る曲を1曲にしたと思ってるのよ?確かに体力のことで心配ってこともあるけど、一番の理由は――」


って言って、そこで一度言葉を区切ってから満面の笑みを浮かべ


「――京にこの曲をセンターで踊ってもらうためよ」


僕にそう宣告してきたのであった。

今回の補足についてですが、

かなり昔の話(13話)で言っていた京の出身について嘘だということは真琴も優花から聞いているため(章間⑤以降)知っています。

そのため京が過去の話で今回のように返事がすぐに出来なかったことに関してはすぐに自分でフォローを入れるようにするように真琴と優花は裏で決めています。


最後に、作者はダンスを習ったこととかはありませんので、ダンスのことに関しては設定が穴だらけだと思いますし、すぐに終わると思いますがご了承お願いします(・ω・`)

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