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神様によるペナルティ  作者: ずごろん
第二章 一学期編
29/217

17話 休日【1】

【追記】誤字脱字修正しました。

それは週末の金曜日の昼休みのことだった。


真琴が突然


「明日、デパートに行きましょう」


って言い出したのだ。

いきなりのことだったから、僕はポカンとして


「え?何で?」


って返してしちゃった。そしたら真琴は


「何でって……、そりゃ来週の月曜からオリエンテーションとかいう行事があるでしょ?折角同じ班になれたんだし、準備も皆と一緒にした方が楽しいじゃない」


って呆れた顔をしながら返してきた。


「あっ……」


そういえば、来週からオリエンテーションとかいうやつがあったね……。確か親睦を深めるとかいうのが理由で、学校と提携しているホテルに一泊二日で泊まるとかなんとか。牧野先生が自由に3人組んで良いって言ったから僕は真琴と優花ちゃんで班を作れたんだけど、もしボッチだったらこの自由にって一種の拷問だよね……。もしそうなっていたらって思うと背筋にヒヤッてするものががが……。……うん、このifのことはもう考えないようにしよう、そうしよう。


「やっと思い出したみたいね?っというわけで、明日は皆で準備するためにデパートに行きましょう!」


「はぁ……。真琴は相変わらずですね……。でも、確かに皆でお買い物をするというのも楽しそうです」


「でしょでしょ?京もそう思うよね?……あっそれとも、もしかしてもう予定が入っちゃってるとか……?」


ため息をつきながらも優花ちゃんが賛成するやいなや、真琴が僕にも改めて買い物に行けるかどうか確認してきたんだけど……。えっと、何で健吾の方をチラッと見たのかな?何も予定なんか入ってないよー


「ううん。何も予定は入ってないから大丈夫だよ?」


僕がそう答えると、真琴は少しホッとした顔をしながら


「そう?ならよかった~。あ、そうそう男性陣はどうする?」


って健吾たちに聞いていた。すると


「仮入部期間中は土日は部活参加出来ひんから、俺は行けるで」

「ボクも同じ理由で予定がないから大丈夫ッス」

「まぁ……、俺も行けるぞ?」


って感じで小野君と空元君は喜んでいてOKを出していて、健吾だけ何か意味深なようにニヤリと笑ってOKを出していた。何かに感づいたって顔をしていたんだけど、どういう意味だったんだろ?

あ、小野君と空元君はそれぞれ柔道部と生物部に入ったんだよね。小野君はさらに強くなって真琴を見返したいらしくて柔道部に入ったみたい。空元君は性格はともかく、自分を見つけた村居先輩を大きく買ってるっぽくて、それが入部理由みたいなんだよね。そんなに存在が気付いてくれたことが嬉しかったのなら、もっと僕たちの会話にも参加してきてくれたらいいのにね。まぁ話を空元君に振らない僕たちも僕たちなのかもしれないけども……


って感じで考え事をしていたら、真琴がパチンと手を叩いた音で我に返った。やっぱり考え事をしていると、回りのことが見えなくなるのはあまりよくないことだよね……。今度からは注意しないと……


「よし、それじゃあ全員参加ね?よし、丁度良い機会ですし、そろそろ連絡先を交換しておきましょう?」


あっそういえばまだ交換していなかったね……

そうして僕たちは連絡先を交換したのであった。

健吾に「おまえ携帯変えてたのかよ!?道理で繋がらないわけだ」って言われて、そこで漸く健吾にまだ携帯変えたことを伝えていないことに気付いたのであった。健吾ごめん!


それにしても、皆と買い物か……。真琴じゃないけど、今から楽しみだなぁ♪



………………

…………

……








「真琴!優花ちゃん!おはよ~」

「皆、おはようさん」


「おっはよ~」

「京さん、中山さん、おはようございます」


集合場所についた僕はすでに着いて待っていた真琴たちに声をかけた。

ちなみに今はデパートに来ています。え?どこのデパートだって?前にお母さんと一緒に来たところだよ?


「おいおい、熱海は俺らには挨拶なしかい」


「いやいや、そんなことないよ?おはよう、小野君、空元君」


そう言って僕はニッコリと笑いながら答えた。すると小野君と空元君が顔を僕から逸らしたんだよね。何でかわからずに首をかしげていると、健吾が苦笑いしながら


「ははは、待たせて悪かった。京のやつを待ってたらバスを1本乗り遅れてしまってな」


ってみんなに謝っていた。うぅ、確かにちょっとだけトラブル(なのかな?あれは)があったけど、別に時間に間に合わなかったわけじゃ……。っと、僕も皆に謝らないと


「みんな待たせてごめんね?ちょっとだけ出るときに手間取っちゃって……」


「いやいや、全然待ってないから大丈夫よ?それよりも……」


そう言って真琴は視線を下に向けた。うん?何かおかしいところあるかな?


「今日はスカートじゃないのね?」


そう言われてあぁと納得。京の僕はスカートじゃなくて、女性用のズボン、パンツを履いてるんだよね。まぁ、そのことが原因でお母さんと揉めてしまって、バスを見過ごして、予定より到着が遅れちゃったんだけどね……。うん、やっぱりお母さんが悪いよね!……僕が悪いのは自覚してます、はい……


「うん。あんまりスカートは好きじゃないんだよね……」


普通に考えたら男の僕がスカートを履いていること自体がおかしいはずだしね!普段は制服だからってことで我慢してるだけで……


「あら?そうなんだ?でも、スカートはスカートでいいものよ?」

「そうですよ?持っていないのでしたら、今日のお買い物で一緒に買いにいきませんか?」


「い、いや?大丈夫だよ?あんまり好きじゃないってだけで、スカート自体は間に合ってるから」


真琴と優花ちゃんがスカートが買うことを誘ってくれたけど、僕はもちろん断った。絶対に着せ替え人形にされることが眼に見えてるからね!もうあんな目はこりごりだよ……。それに、ショートパンツを履いてる真琴に言われても説得力0なんだからね!


「あら?そうなのですか?それは残念です……。では、次のときには見せて下さいね?」


「う、うん……。その……、善処します……」


ニッコリしながら言ってくる優花ちゃんに思わず頷いちゃったけど、善処しますってつけれたから大丈夫だよね?善処しますってほんと便利な言葉だよね


「はい。今うんって言ったわね?約束よ?京の私服でのスカート姿、今からもう楽しみなんだから♪」


って思ってたんだけど、真琴にそんな返しをされた。あれ?善処するって否定の言葉じゃなかったっけ?おっかしいなぁ……


そんな感じのやりとりをしていると、小野君がシビレを切らしたのか


「おい、そろそろ行かへんか?いつまでここにいるつもりやねん!!」


って突っ込んできた。あれ?何かこのセリフ、既視感(デジャヴ)がって思ったんだけど、真琴が


「そうね、おしゃべりしながらでも移動は出来るものね。小野が言ったことを聞くのは癪だけど、そろそろ行きましょうか」


って言って、僕の手を取って歩き始めた。

小野君が「なんでやねん」って突っ込んでたみたいだけど、真琴はいつも通り無視で、僕は真琴に引っ張られてるから対応できるわけもなく……


結局、真琴に相手してもらえずにガックリと肩を落とした小野君を健吾が慰めているところを横目で見つつ、僕は真琴に手を引かれる形でデパートの中に入ったのであった。

いずれ違う日の休日の話もする予定なので【1】という形にしました。

ですので、18話は休日【1】②という形になります。

自分で言うのもなんですが、分かり辛いですね(・ω・`;)


何か誤字脱字報告・意見等々ありましたら、コメント欄に残していっていただけたなら幸いです

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