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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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第439話 フルーレティの誕生によって、世界は変わったようです配信

「――よしっ、完成したぞ!」


 私はそう言って、出来上がったフルーレティの素体を確認する。


 まず、一番苦労した顔!

 糸目のクールな美少女フェイス! なにか企んでそうな怪しげな笑みを浮かべる、腹黒そうな顔!


 続いて、腕と足!

 これは肘や膝の角度だけではなく、長さまで数mm単位で指定されて、本当に面倒だった。そして、手と足は【オーラ】の力を用いる事が出来るようにしているため、黒くなって強度が上がっている。


 お次は、身体!

 スッとして伸びているボディラインで、胸の真ん中、丁度心臓にあたる部分だけぽっかりと穴が開いている。私がこういうデザインにしようと思った訳ではなく、フルーレティがこの部分を空けて欲しいと、破壊によって教えてくれたので、そうなった訳だ。


 これらを組み合わせると、出来上がったのは、仕事が出来そうなキャリアウーマンっぽい姿の素体。心臓の部分がぽっかりと空いている事については少しどうだろうかと思うのだが、発注主(フルーレティ)が望む身体がこういう身体なので、仕方ない。仕方ない。


「では、早速――」


 私が液体状の神コアを流し込もうとした、その時である。ポンッと、置いておいたフルーレティの神コアが勝手に飛び出して、瓶を破壊して、心臓部分に設けられた穴の中にすっぽりと入って行った。

 こら、私が流し込む事で最終完了したかったのに、なんでタラッサと言い、神様ってのは人の作ったモノを勝手に使うんだろうなぁ! もう!



 ――ぴっかあああああんんんっ!



「うわっ、眩しっ!」


 神コアが心臓部分に流し込まれると、身体全体が赤く光り輝いて行く。いや、素体である身体に血管が作られて、その中に赤く光る血が流れていくという形だろう。

 ただの素体というモノだった身体が、血が通う命ある生命体へと進化しようとしていくみたいである。


「――って、あれ?」


 あれ、なんかこのフルーレティの身体、透けていってない? 身体に赤い血液が流れて生命力が溢れる感じがするのだけど、それと同時に半透明っぽくなって薄くなってない? ヤバくないか、これ?

 恐らくタラッサの時とは違って、本物の神様に戻ろうとしているのだろう。人間(せいめいたい)ではなく、神様(ぐうぞう)はふつう触れないし、見えないからね。


 そうやって、神様の誕生というモノをまじまじと見ていると、私の目の前に半透明の画面(ボード)が出て来た。



【フルーレティが新生されました。新生された事により、この世界に新たに常識(ルール)を制定します】



常識(ルール)? ルールって、何?」


 いきなり現れた、謎の画面。どうして現れたのか、どういう事を伝えたいのか、どうやったら消えるのか。訳も分からないまま、状況は進んで行く。



【フルーレティの新生に伴い、関連する常識を自動的に追加します

 >特殊ステータス【夜】を追加

 >【夜】に関連する種族にボーナス能力を追加します

 >【夜光石】を鉱石として追加します】


「夜光石……?」


 そんな石、聞いた事ないのだが。それに【夜】?

 この世界には、昼も夜もあるのだが、【夜】なんていうステータスは私は知らない。いきなりなんだってんだ、これらは。


 そんな事に戸惑っているうちに、いきなり現れた謎の画面は消えていた。そして、同時に私があれほど頑張って作り上げたフルーレティの身体は消え、その代わりに見覚えのない桃色の石が1つ、ポンッと置かれていた。


「なんだ、この石。とりあえず、【鑑定】っと」




 ==== === === === === ===

 【夜光石】

 太陽の光を集めて、夜になると自動的に光り輝く石

 ==== === === === === ===




「なるほど、これがさっきの画面にあった夜光石ってやつか」


 太陽の光を集めるって事は、太陽の力を使って発電するという、太陽光発電システムという前世の知識に使えるかもしれない。その石が手に入ったのは嬉しい事なのだが、なんで急にこの石が?

 もしや、フルーレティが身体を治してくれた、新しく作ってくれたお礼として、用意してくれたとかなのかな?


「こんな石なんかじゃなくて、ちゃんと直々にお礼の言葉を言って欲しかったな」


 大変だったんですよ……。

 喋れないからか知らないけれど、作っては壊され、直しては壊されって、自分が作ったモノを何度も、何度も、そう何度も壊されるのって、あまり良くないからね。しかも、発注主さんは違うという意思を表示しているだけで、結局は「こう直して欲しい」という事をきちんとした言葉とかで、表現していないのだから。顔なんて、粘土という解決策を思いつかなかったら、一生できる気がしないどころか、もうやりたくないと駄々をこねていたのかもしれない。


 そんな頑張ったご褒美が、良く分からない石、それもたった1個だけとは。

 お金を払えというつもりはないのだけれども、せめて頑張った仕事に対する正当な評価に似合う価値を出して欲しかった。それが言葉であれ、なんであれ、こんな風に無造作におかれた石だけというのは、あまりにもひどすぎるんじゃないでしょうかねぇ~。


 私はぶつくさ文句を言いつつ、なにかの役には立つでしょうと、夜光石を【アイテムボックス】の中に収納(しま)うのであった。

フルーレティが誕生、新生!!

それにより、新たな事象が世界に登場!!


神様が新しく出たら、

世界全体に影響が出るのは、当然、ですよね(;^ω^)

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