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スローライフ配信をしてたら、相方のゴーレムがアップをはじめたようです  作者: アッキ@瓶の蓋。


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425/458

第425話 余計な事をした審査員に怒り心頭です配信

 ~~シュンカトウ騎士団四天王第三の槍 ザザード~~


「めちゃくちゃ並んでますね……」


 私は、ワットのお店チームの直営店に足を運んでいた。そこでは、大量のお客様が我先にと、第2回戦にてワットのお店チームが提出した【ビーストミート・サルシッチャのストゥファート】、通称【ビッグサイトレタスのソーセージ煮込み】が買い求められていた。

 第1回戦の【ダイヤモンドカボチャのクリームコロッケ】と同じくヘルシー。それでいてボリューミーであって、見栄えがあった事が皆の興味を駆り立てる結果となったらしい。




 ==== ==== ==== ==== ==== ==== ==== ==== ====

 【チーム・ジュール】

 ・ミートローフの生クリームたっぷりピーチ添え

 ……ジャイアントホーンベアーの肉を巨大な四角形の形状にした状態で、魔道具【調理用釜(オーブン)】にて焼いた料理。生クリームと、瑞々しいたっぷりピーチを添えて新感覚ケーキのようにして審査、および販売。販売する際はケーキのように一人分に切り分けて販売

  

 【チーム・ワット】

 ・ビーストミート・サルシッチャのストゥファート/ビッグサイトレタスのソーセージ煮込み

 ……数種類の野獣の肉を生ソーセージ(サルシッチャ)として成形した後、ビッグサイトレタスに詰めて煮込み料理として調理。一つの料理で肉と野菜も多くの量を摂取できる

 ==== ==== ==== ==== ==== ==== ==== ==== ====




 そもそも第1回戦の【ダイヤモンドカボチャのクリームコロッケ】にて、多くの集客が見込まれていた。その上で、ビッグサイトレタスを切った断面が美しい、配信界隈で最近トレンドになっている『萌え断』というヤツであった。

 料理名としてはあまりに難しすぎるから、注文する際は【ビッグサイトレタスのソーセージ煮込み】という名前にて注文されているみたいだけど。


「第2回戦での圧倒的な勝利が、さらに追い風になったね」


 まぁ、第1回戦ほど大きな差はなかったけれども、それもこれも最初のジュールのお店チームでの審査で満点をつけた審査員のせいだ。その審査員が日和ったのかどうかは知らないけれども、ジュールのお店チーム、そしてワットのお店チームの料理にそれぞれ満点をつけたせいでそこまで点数に大きな差が生まれなかった。


 まぁ、審査するのはすっごく難しかっただろうなとは思うけれども、それを含めて審査するのが審査員の仕事でしょうに。審査員として、それなりの給与をもらっているのだから、その分の仕事をしてこそ、審査員というモノだ。

 あのグルメライターの名前は覚えた。それは私だけではなく、観客もだろう。これから彼は、【2つの料理の味の差もつけられない、日和見グルメライター】としてしばらく生きていくしかないだろう。仕事も大きく減るだろうに、せめて1点か、2点くらい差をつければ良かったのに。


 まぁ、そんな終わってしまったグルメライターの話はともかく、【ビッグサイトレタスのソーセージ煮込み】の売り上げは順調だ。

 ジュールのお店チームの料理である【ミートローフの生クリームたっぷりピーチ添え】は3人に1人という形でシェアして食べられているのに対して、ワットのお店チームの料理である【ビッグサイトレタスのソーセージ煮込み】は1人で2個食べるような猛者が何名も並んでいる。元々並んでいる観客の数が圧倒的に違うのに、この差だ。


「(ジュールのお店の直営店に並んでいるお客様の数を1とした場合、ワットのお店の直営店に並んでいるお客様の数は3、いや4あるかもしれない。それだけ、大きく並んでいるお客様に差がある。

 それなのに、買う料理の個数も倍以上差をつけられているのだから、ジュールのお店チームは完全に商売という面においては、終わったと言わざるを得ない)」


 しかも、次の、というか最後のテーマは、『今までにない新概念のお肉料理』だぞ?

 新概念のお肉料理、つまりは今までにはない斬新さを求められる。当然、審査員としては、グルメライターとしては、新しい料理を食べられるのは記事に出来るし嬉しいだろうが、問題はお客様の方だ。


 お客様が求めるのは、斬新さ、そして安定感だ。

 たとえば、『聞いた事もないような南国から来た、見た事のない食べ方をするフルーツ』があったとして、それがめちゃくちゃ美味しいと聞いても、食べる決断をするのは少数派。人間は新しい事を学びたいと思っている一方で、今までに知っている知識を活用したいという安定感を求めると、この私はそう思っている。


 このシュンカトウ共和国は商いの国、商人が多いが、商人だからこそ、得体の知れない料理を食べるのには慎重な判断を下す。さらに言えば、5人中1人は使い物にならない審査員だと分かった以上、5人とも「これは美味しい」といっても、「でも、あの人は第2回戦でアレだったし……」と躊躇(ちゅうちょ)しちゃう可能性が高い。

 ほんと、あの審査員はろくなことをしないな。うん。


「(さて、第3回戦。流れは完全にワットのお店チームに傾いているが……このまま終わるのか? ジュールのお店チーム?)」

審査員って、本当に難しいお仕事だと思うんです

言語化できないモノに対して、

絶対的な数値として、点数化するって難しいんです


そんな中で、2つとも満点をつけた審査員のグルメライター

彼の明日は、どこだ(*'▽')

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