第二次世界大戦(4)
1941年
アメリカは日本の基金からの投資とソビエトへのレンドリース法による軍事産業肥大化により、世界恐慌から表向きは立ち直ったように見えた
実際はその利益も株主である日本に随時流れる状態であり、アメリカ政府は、経済に深く浸透した日本を快くおもっておらず、戦争はまだ続き、特需は続くとみて官民を挙げ出血覚悟で無理やり買い戻す
日本はアメリカからの技術移転は済んでおり、救済したのに反発され、寄り添おうとしても拒否するアメリカ人の心情に辟易しており、承諾
1932年から半年で株価は回復しており、その後、緩やかに低下しさていたが、戦争特需もあり市場価格にて売却(6000億ドル)
アメリカ政府の支払いには多くの金資産も利用された
《外務省記録「アメリカ資本再編交渉覚書」》
「米国政府は日本資本による米国内企業株式・公債・金融証券の支配を「国家安全保障上の脅威」と断じ、段階的買い戻しを要求。日本側は「市場原理に則る」として交渉を継続。最終決済額は6000億ドル。米国の支払いは、連邦準備金庫及びフォートノックスからの金現物引き出しにより実施された。」
《ニューヨーク・タイムズ》
「アメリカは自由市場の名の下に、自らの黄金を吐き出すこととなった。失われたのは資本だけではない。日本に技術を教え、株を買われ、金を払って手放すという循環に、誰が“勝者”と言えるのか? 我々は工場の鍵を取り戻したが、金庫の中身は空っぽだ。」
《ジョゼフ・ケネディ(米国実業家)》
「愚かなことだ。我々は自尊心という名の非常に高くつく玩具を買い戻したに過ぎない。日本人は1932年のゴミの山を黄金に変えて持ち去った。デトロイトの工場が我々の手に戻っても、その工場で回すための資金はインフレで紙屑同然のドルだ。我々は、自ら進んで『日本の小作人』から『日本の債務者』へと成り下がったのだ。」
ヘンリー・モーゲンソー(米国財務長官)
「私は、歴史上最悪の財務長官として記憶されるだろう。1932年、日本がアメリカ株を買収した時、私は反対すべきだった。1941年、日本に6000億ドル(金塊を含む)支払って買い戻した時、私は辞任すべきだった。だが、私はしなかった。なぜなら、私もアメリカ人だからだ。私も、日本に支配されることが耐えられなかった。経済学者として、私は知っていた——この取引は、アメリカの破滅を意味すると。だが、政治家として、私は従った——国民の感情に。」
《津島寿一(大蔵大臣)》
「アメリカ人は『感情』で商売をする。彼らはプライドを守るために、実利を捨てた。数千トンの金塊を含む6000億ドル。これだけの元手があれば、向こう100年、国民に楽園を提供できる。技術は頭の中に、金は金庫の中に。これ以上の成果があろうか。」
この取引により、米ドルは金兌換の裏付けを失い、事実上の管理通貨制度へ移行
対して日本円は「世界で唯一、圧倒的な金準備を持つ通貨」となり、中立国や欧州諸国との決済は全て「円」または「金」が基準となる
アメリカは、この経済的失策を糊塗するためにも、戦争経済による強制的な需要創出(ソビエト支援と軍拡)に邁進する
日本は停滞したヨーロッパ戦線を尻目にマダガスカル島、レユニオン島を占領
また英国とともにアフリカのフランス植民地のであるフランス領西アフリカ(セネガル、ギニアなど)とフランス領赤道アフリカ(コンゴ、チャドなど)の占領を実施
《東京日日新聞》
「マダガスカル、レユニオン、そして西アフリカ。我が国の版図はついに大西洋に達した。陸軍の高機動部隊は、熱帯の過酷な環境下でも96式戦車と97式装甲車、国産トラックを自在に操り、旧仏領の拠点をつぎつぎと解放している。これは侵略ではない。戦火で分断された世界を、統合社会保障基金という名の『血管』で繋ぎ直す作業である。」
《ゲッベルス(ドイツ宣伝相)》
「忌々しい! 日本人は欧州の泥沼には関わらず、我々の腹の下をすべて掠め取っていった。潜水艦を出す隙さえない。日本人のレーダーと哨戒機が、魚一匹逃さぬ網を張っている。国民には『スラブの肥沃な大地』があれば十分だと説いているが、コーヒー、ココア、そしてゴム……それらなしでいつまで持つか。我々は文明の恩恵から切り離されつつある。」
1942年末
ヨーロッパでは軍事の中心であるドイツは、アメリカからの大量レンドリースによってなんとか持ちこたえていたソビエトを打ち破りウラル山脈以西を占領
ここでもロマノフ家脱出の影響によるソビエト弱体化が色濃く出ていた
日本、イギリスは出血が予想されるヨーロッパ本土での地上戦には付き合わず、有利な航空戦力を使いドイツへの集中爆撃を行い、陸軍はロシア帝国東領とウラル山脈を隔て、睨み合い
《ロイター通信》
「連合国は、ルール工業地帯およびベルリン近郊に対し連夜の大規模爆撃を実施。ドイツの生産能力は半減し、鉄道・燃料網にも深刻な打撃が生じている。ヒトラー政権下では国民の間には戦争への倦怠と不信が広がっている。」
《ロイター通信》
「連合国(日英)は、ルール工業地帯およびベルリン近郊に対し連夜の大規模爆撃を実施。日本の流星と天山と英国のモスキートと ランカスターは、ドイツの夜間防空網を無効化している。ドイツの生産能力は半減し、鉄道・燃料網にも深刻な打撃が生じている。ヒトラー政権下では国民の間には戦争への倦怠と不信が広がっている。」
《ヨハン・フォン・レーヴェンシュタイン》
「地獄だ。空を見上げても敵は見えないが、彼らは我々の工場を焼き払っていく。日本の爆撃機が放つ爆弾は、まるで見えているかのように発電所だけを抜き去る。我々のレーダーは彼らが発する妨害電波に惑わされ、有効な迎撃を行えない。鋼鉄の量はもはや関係ない、これは技術との戦いだ。」
《ニューヨーク・タイムズ》
「我々がソビエトに送った数万台のトラックと戦車は、今やドイツ軍の戦利品となった。日本の資本を買い戻すために金を放出し、ソビエトを助けるために物資を放出した。その結果が『ドイツによるウラル占領』と『日本の空軍による独走』である。アメリカ政府の戦略的失策は、もはや覆い隠しようがない。」




