八雲会
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1879年
民間の各界有識者8人を選任し「八雲会」を設立
〈八雲会:創設時の八つの座〉
・科学(理): 物理、医学、工学など、物質的な豊かさと進歩を司る
・経済(利): 産業、金融、流通を司り、基金の「増殖」と「効率」を担保する
・教育(育): 次世代の育成と「学びて働く」精神の継承を司る
・農業(土): 国の根幹である食糧と土地、自然の守護を司る
・貴族(格): 皇室・公卿の伝統を背景に、国家の「品格」と「長期的な守り」を司る
・旧士族(道): 武士の道義と犠牲的精神を司り、システムが「利欲」に走るのを戒める
・倫理(信): 宗教、哲学を背景に、基金の正義と「敬天愛人」の精神を司る
・文化(雅): 芸術、言語、伝統を司り、日本人が日本人であるための「心の豊かさ」を守る
各分野から選ばれた数名の候補者が、3日間をかけて「国家の未来」について議論し、その様子は、議事録にて全面公開
「この人こそ八雲に相応しい」と認め合う互選形式
その後、天皇陛下による「認証」(権威の付与)
1875年の勅語の精神に基づき、「国民の信託」の象徴として、天皇陛下による認証が、八雲は「単なる有識者」から「国家の羅針盤」としての公的な権威を授かる
任期: 2年(最長2期まで)。
循環: 毎年4人ずつ交代
毎年、選ばれたメンバーにより「八雲会議」が開催され、「前例」や「政治的妥協」「利益」に囚われない「八雲の献策」を献上
会議は誰でも自由に傍聴可能であり、満席時は抽選
議事録は、国民全員に「未来への預言」として公開
その後
1. 概念実証
八雲の献策に対し、厚生省の専門家チームが「技術的・経済的・社会的な実現可能性」を調査
2. 大蔵省による「信義の天秤」審査
ここで大蔵省が「財政的安全性」をチェック
3. 議会での「特別公開審議」と「条件付き承認」
国民の代表である議会が最終的な議決
可決されれば、まずは3年間の試験導入を行い、成果が出れば本投資へ移行
「国民の願い(下意上達)」「官の戦略(上意下達)」「賢人の予見(独立提案:八雲会議)」という三本の矢にて基金の運用を決めていく
《渋沢栄一》
「八つの雲が湧き上がり、日の本を覆う垣根となる。官でもなく、民でもない。ただ『真理』と『道義』を求める八人の知恵。これこそが、西郷先生が求めた『天』の声を聞くための装置ではないか。算盤の数字を超えた、真の価値を彼らに見つけてもらおう。」
「八人を一箇所から選んではならぬ。山に住む者、海に住む者、筆を持つ者、槌を持つ者。異なる場所で『誠』を貫いた者たちが集まるからこそ、八雲は重なり合い、大きな影(守り)となるのだ。似た者同士が集まれば、それはもはや知恵ではなく、ただの徒党である。」
「八雲の献策を、算盤の数字で測るのは野暮というもの。だが、算盤が合わぬ投資で民を泣かせるのは、西郷先生の道義に背く。八雲が熱く語り、大蔵が冷たく調べ、議会が重く決める。この三つの心が重なって初めて、一銭の金は『生きた金』になるのだ。」
《時事新報(福澤諭吉主宰) 》
「八雲会の構想は興味深い。ただし、懸念もある。第一に、『互選』という選出方法は、結局のところ『仲間内での推薦』に堕する危険性がある。第二に、天皇の『認証』は、会議に政治的権威を与えすぎる。彼らが誤った献策をした時、誰が責任を取るのか? だが、一つだけ評価したい——それは『議事録の全面公開』である。秘密会議ではなく、国民の監視下に置かれる賢人会議。これなら、許容できる。」
《萬朝報(黒岩涙香)》
「八雲会、初の献策を発表。『貧困家庭への無利子融資制度』『女子教育の拡充』『地方鉄道への優先投資』など、計12項目。驚くべきは『軍事費の抑制』という項目だ。旧士族の座・西郷従道氏が『兄・隆盛の遺志』として提案したという。軍部は猛反発するだろう。だが、八雲会はそれを恐れない。これこそが『利益に囚われぬ献策』の証である。」
《読売新聞(議会での審議)》
「八雲会の献策、議会にて審議。『女子教育の拡充』は賛成多数で可決されたが、『軍事費の抑制』は否決。議員の一人は『八雲会は理想を語るが、現実を知らぬ』と批判。だが、別の議員は反論——『八雲会の役割は、我々が忘れた理想を思い出させることだ』と。八雲会と議会の緊張関係が、制度の健全性を保つのかもしれぬ。」
《国民新聞(八雲会3年目)》
「八雲会の献策、過去3年で40項目。うち25項目が議会で可決され、実行に移された。成果も出ている。『地方鉄道への優先投資』により、東北・九州の経済が活性化。『貧困家庭への無利子融資』で、自立した家庭が200を超えた。だが、『軍事費の抑制』は依然として否決され続けている。八雲会の『理想』と議会の『現実』——この対立が、日本をどこへ導くのか。」
新島襄(同志社創立者)
「八雲会に『倫理の座』が設けられたことを喜ぶ。キリスト教的価値観が、国家の意思決定に反映される可能性が生まれた。だが、一つ懸念がある——『八つの座』の中に、『宗教』が独立していない点だ。倫理と宗教は、似ているようで異なる。倫理は人間の理性に基づくが、宗教は神の啓示に基づく。この区別を曖昧にすれば、八雲会は単なる『道徳委員会』に堕する」
夏目漱石(後年の小説『虞美人草』内で)
「(登場人物のセリフ)『八雲会? あれは理想主義者の遊び場だ。彼らは『国家の未来』を語るが、明日の飯に困る民の苦しみを知らぬ。3日間の議論で国が変わるなら、誰も苦労せぬわ』——だが、別の登場人物が反論する——『だが、彼らがいなければ、この国は利益だけを追い求める商人の国になる。理想を語る者がいるからこそ、我々は人間でいられるのだ』」
陸奥宗光(外務大臣)
「八雲会の『軍事費の抑制』という献策には、外交的リスクがある。列強は日本を侮っている。もし軍備が弱ければ、侵略される。——だが、八雲会が『軍事費の抑制』を訴え続けることには、意味がある。それは『日本は好戦的な国ではない』というメッセージを、国際社会に送ることになるからだ。実際に軍縮をするかどうかは別として、『平和を愛する姿勢』を示すことは、外交的資産になる。」
《ル・フィガロ(仏)》
「日本の八雲会は、フランス革命後の『元老院』に似ている。だが、決定的に違うのは『議事録の全面公開』である。フランスの元老院は密室で議論したが、日本の八雲会は国民の目に晒される。これは新しい形の『透明な貴族政治』だ。もし成功すれば、フランスも学ぶべきだろう」
1915年
八雲会議のラジオ放送中継開始
「オールナイト八雲」
1940年
八雲会議の全国生中継化
「朝まで生八雲!」
1979年
100年続いた八雲会議は教育と情報が浸透し国民の民度とリテラシーが高まりにより、国民全員が八雲となり参加できるインターネットを使った「八雲チャンネル」が運営される
「八雲は高尚である必要はない。国民が口にできる名でなければ、国家の羅針盤にはなれぬ。」
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