1-89:80年目の夏です2
誤字、サブタイトル間違い訂正しました。
ご指摘ありがとうございます。
ぬふふふ~~~、ご機嫌なのです!
今、わたしは子供達の視線を借りて自分の姿を見ているのです。
その姿は・・・・全身?真っ白なのです!
先日の衝撃映像の後、わたしは考えたのです!
角付さんやエルフさんがあの地で助けを求めたとしても、人型さん達を急いで送るのでは遅いのです!
人型さん達はどうやら2カ月くらい掛けてあの地まで辿り着いたようです。
どうもこないだの戦いで生き残った人型さん達が、人族を追いかけて行った結果があの映像のようです。
むぅ、やはり生き残ったのですね、それも予想の数より遥かに多い数の人型さんが・・・
まぁ終わってしまった事はしょうがないのです。
是からどう生きるのかが大事なのですよ?
人は誰もが過ちを犯すものです、それでも未来に向かって顔を上げて生きなければいけないのです。
という事で、まずは何とかあの場所に生まれた角付さんやエルフさんを助けないとっと色々考えたのです。
そんな時にふと風に舞う葉っぱを見て、そうか!空を飛べばいいのでは?
と思い立った結果が、今目の前に広がっているのです!
ふふっふふふ、あれこそ風に乗って飛んで行こうバージョン3のタンポポ綿毛さんです!
え?なんで3なのかですか?試行錯誤して3回目に何とか出来たタンポポ綿毛さんなので、3なのです!
バージョン1はなぜか風に乗って飛びませんでした。
地面に落ちて、ずるずると風に引きずられてましたよ?きっと種が重すぎたのでしょうか?
で、バージョン2は・・・なぜかぐるぐる回って地面に沈んでいきました・・・なぜ!
1よりもさらに予想外の動きでしたよ!回転すればヘリコプターの様に飛ぶんじゃない?って思ったのは確かなんですけど、まさか地面に突き刺さってそのまま埋まってしまうとは思いもしませんでした。
とにかく気を取り直して作ったのがバージョン3です!
お試し試験バージョンで作った子が無事に空へと飛んで行ったのです!
上空までは回転して登って行って、その後は綺麗に風に乗って飛んで行ったのです。
うん、これはすごいです。一気に子供達の活動範囲が増える気がしますね。
ということで、このバージョン3を援軍に送り込むのです!
歩きで結構かかる距離も、空を飛んで行けばあっという間です!
わたしの視線の先で、ついに空へとタンポポ綿毛さん達がくるくると回りながら空へと上がりはじめました。うわ~~~なんかすっごい眺めです。
次々と空へ登っては風に乗って運ばれていきます。
うん、白い綿毛がどんどんと空に舞い上がって行く姿はすっごく綺麗です。
空一面に綿毛が舞う光景は、ほんっとうに神秘的なのです!
最後の綿毛が視界から消え去るまで、わたしと、動物達は綿毛へと視線を向けていました。
動物達もみんな、この幻想的な景色に感動しています。
うわ~~きれいだったね、これで少しでも多くの鬼っ子やエルフっ子が助かると良いね~。
枝に留まって私同様に、この映像を眺めていたオオワシさんが、わたしの発言?を聞いて首を傾げています。
ん?何でしょう?わたしの周りにいる人たちも首を傾げてます。
え?なんですか?ほら、前に人型さん達が向った場所への援軍として作ったのですよ?
オオワシさんが身振り手振りで二つの方角を示します。
片一方は先ほどタンポポ綿毛さん達が向かった方角ですね、で、もう一方は・・・う~~ん、何処を指しているのでしょうか?
んんん~~~えっと~~~~あ、子供達の位置検索マップを見れば良いのです。
じ~~~・・・・あれ?・・・・えっと・・・・あの子達(タンポポの綿毛)何処行ったの?
助けに行って欲しかった方角と、どうでしょう180度とは言いませんが、120度くらいの方角で向かう方向が違いませんか?
え?風の向きですか?もし希望の方向に飛ばしたいなら半年は待たないと風向きは変わらないですか。
これは、ちょっと失敗ですよね?
とにかくです、新しい方法を考えなければですね!
それにしても、あれだけ多くの綿毛さんたちは何処へと向っちゃったんでしょう?




