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2-5:イツキ3歳になりました

イツキです。プリティーエンジェルピチピチ3歳のイツキです!

ふふふ、早くも3歳になったのです。

え?ハイハイからその先はですか?なんでそんな事を聞きたいのですか?

美幼女の2足歩行に興味津々なのですか?確かに、天使のような、思わず拝みたくなるようなイツキですが、きっとお医者さんにご相談したほうが良いのです。

きっと檻付のお部屋にご案内で、ボンキュッボンのお姉さんが熟れた女性の素晴らしさを教えてくれるのです。


とにもかくにも、今日は3歳のお誕生日!

すでにお話も出来るようになったのです!

まだまだ発音が怪しい所はあるのですが、そこは逆にあざとく利用するのです。


「おとうちゃま?いつきね、あまいあまいおかしがほちいの」


上目使い、顎の下で手を合わせてウルウルお目め!

ふふふ、このトリプル攻撃に耐えきれるものなどいないのです。


「むぅ、おかしか・・・、ちょっとまて・・・」


ゴソゴソと棚の最上段の引き出しから何かをとりだします。

あそこは全然背が届かなくて探索できていない引き出しなのです。

それ故に期待が膨らむのです。


「ほれ、ただしっかり噛むんだぞ。早くごっくんしちゃいけないぞ?」


「うみゅ?」


差し出された物をジッと見ます。

うん・・・これは干し芋さんですね。


ガジガジガジガジ


ほんのり甘さがお口の中に広がります。うん、これはこれで・・・・

でも、期待していた物とは大きく違うのです。ほら、ケーキとかは無理でも、せめてクッキーくらいは欲しいのですが、それも何となく期待薄なのです。


そして、お昼すぎになると大勢の人が家に集まり始めた様です。

今日は私の3歳のお誕生日のお祝いなので、みんなでパーティーをするのです。

私は普段よりちょっと綺麗なお洋服を着せてもらっています。お母さんの昔のお洋服を、こっちを詰め、あっちを詰めと仕立て直してくれたお洋服です。でも、大きくなってからも着られるように裾も袖も折り曲げて縫っただけですので、お洋服に着られている感じ満載です。


「うう、おかあちゃま、まえがよくみえないのです」


襟元がモコモコして視界を遮って、そのせいで前が良く見えないですね。足元が見えずにすっごく歩くのが怖いのですが?

ただ、そのまま抱き上げてもらって御椅子にちょこんと座らせられます。


「さて、主賓も席に着いたな。皆、今日はイツキの3歳の誕生日を祝いに来てくれてありがとう。幸いな事に、イツキは病一つせず元気に育っている。これもみなユーステリア様のご加護の賜物であろう。日々、厳しい生活が続く中、今日が一時の安らぎとなり、又イツキの今後の健やかな成長を祈り乾杯しよう」


「イツキの健やかな成長に乾杯!」


「「「「「乾杯!」」」」」


お父さんの乾杯の挨拶から、みんなワイワイお食事が始まりますけど、肝心の私はポケ~と椅子の上で座ってます。机の上にはお魚の塩焼き、お魚のスープ、お魚の煮物?お芋の蒸かしたもの、うん、量は多いですが、いつものご飯とあんまり変わりませんよ?

それと、主賓挨拶はしなくて良いのでしょうか?

きょろきょろ周りを見回しても、おとうさんもおっちゃんたちも、料理よりお酒のツボに集ってます。

おばちゃん達や子供達はご飯を食べるのに集中して、私の事はアウトオブ眼中ですよ?


「ふえぇ」

お洋服がごわごわしてて身動きできない為、ご飯に辿り着けない私は、思わず涙ぐんでも悪くないと思います。主賓は私なのですよ?そんな私に、横で何か話をしていたお母さんが、ようやく涎掛けを付けてくれます。


「うみゅ?」


「せっかくのお洋服が汚れちゃったら可愛そうだからね」


そう告げながら、目の前にあるお魚の身を解してお口に持って来てくれます。


ヒョイ、ハム、モグモグモグ


うん、鯛ですか?白身がさっぱりしてて、塩味も効いてて美味しいですね。


ヒョイ、ハム、モグモグモグ


うんうん、お魚は嫌いじゃないです。塩焼きは美味しいです。でも、甘味は無いのですか?

お口をもぐもぐさせながら、テーブルに並ぶ料理へと視線を向けますが、甘味どころか果物すら見当たらないのですが?ビタミンCは野菜のみですか?


ヒョイ、パク、ヒョイ、パク


鳥の餌付けの様に、お口の前に出される料理を食べながら、今の状況を考えます。


むぅ、これは何とかしないとなのです。いくら貧しくても、せめて果物くらいは普段でも食べれるようにしたいのです。まだお外に出させてもらってないのですけど、もう3歳になったのです。

知識チートでお菓子食べ放題へ向けて頑張るですよ!


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