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第三章☆夏への扉
今いる部屋は、巨大なドーム状の部屋だった。部屋の真ん中にコールドスリープの機器がどん、と陣取っていて、それ専用の部屋なのだとわかる。
壁に4方向閉まったドアがあって、どこへ続いているのか興味をそそられた。
ぐう。
お腹が空いていた。
食べ物を確保しなければ。
足が勝手にドアの一つに向かって歩いて行った。
こっちに何があるの?
声は答えなかった。
ドアを開いて進むと、眩しい光の中に出た。
水耕栽培の食べられそうな野菜が棚に何段も作られていた。
ぎぎい。
横で何か動いてギョッとする。
アンドロイドだ。野菜を管理している。
「食べていい?」
私が声をかけると、そのアンドロイドは急ぎ足でもっと奥の方へ進んだ。私は慌ててそのあとを追う。
回廊が続いていた。硬質ガラスで覆われた天井は、緑の蔦に覆われていた。
木漏れ日がずっと上から差し込んでいて、きれいだった。
今更ながら汗ばむほど暑いことに気づく。
私はコールドスリープの冬を抜けて、夏の世界へ来たのかもしれない。




