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マーク君の学園生活  義父は英雄 義妹は聖女 叔父は宰相やってます  作者: お冨
第十三章 デアモント公爵

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面会許可

 コネは使うためにある(キリッ)

 マーク君、ライナー君のために一肌脱ぎます。

 平日に学園から外出するのは、手間がかかって結構面倒くさい。

 公務や緊急事態なら申請して即許可が下りるけど、私用だとそうはいかない。訪問先に先触れを出す時間だって要る。

 なので、デイネルス侯爵家へお邪魔するのは次の休日になった。


 今までは僕の連れあつかいで先触れなしの略式訪問だった。

 だけど、今回の件はライナーが主体になって行動した方が印象も良くなるだろう。やって損はない。


 さすが貴族学園と言うか、王都内限定になるけど、先触れの手紙を出すことが出来るんだ。それも学園の職員を使者に立てた直接手渡しだよ。凄いだろ。


「卒業したら自前で出さなきゃいけないからね。下位貴族や平民は自分の足で届けることになるし。使者を務められる使用人って、結構余裕のある家でないと(かか)えられないから。学園に居るうちに経験しといた方が良いよ」

「そうだな、何事も経験だよな。やってみる。えと、でも、変なとこないか見てくれねぇ。っと、添削していただければ有り難いです」

 ライナーがキリッと態度を改めて、手紙の用意にとりかかった。

 

 でもなー、もっと力になりたいんだよなー。

 おせっかいかもしれないけど、僕からも訪問希望の手紙をリアーチェ叔母様へ出すことにした。


 ライナーが故郷の村に帰りたがっているので、彼に相応しい就職先を世話したい。ついては、村を発展させたいので、何か丁度いい開発計画を紹介してもらいたい。 

 要約するとそうなる内容を貴族らしいもって回った言いまわしで(したた)めて、ライナーの書き上げた「作品」と一緒に、使者役の職員さんに(たく)したんだ。




 次の日、学生寮に返事が届いた。デイネルス侯爵家の紋章がでかでかと刻印された封筒。いかにも上位貴族御用達って分る高級紙が使われてるやつだ。

 今回、わざわざ正式な先触れ出したから、公式な対応してくれたんだろうなあ。


 コーカイを仲間外れに出来ないから、ライナーに呼びに行ってもらった。そしたら、レナード・ルシアン伯爵令息とルイ・バースタイン男爵令息がくっついてきた。

 レナード、騎士団の見習いで忙しいんじゃなかったのか。あ、学園に戻ったから顔を見せに来たのか。


「邪魔して悪いが、侯爵家の公式文書と聞いてな。滅多にお目に掛かれない代物(しろもの)だ。後学のために是非拝見したい。内容まで見せろとは言わん」

 あーあ、野次馬だって自己申告しているよ。


「別に良いんじゃねぇ、俺の事だし、隠すことでもないし」

 ライナーはこだわらないねぇ。おおらかと言うか大雑把と言うか。


「いけずせんと、早よ中見せてくんなはれ。日時の指定ですやろか。断られる心配あらしませんし」

 そだね。リアーチェ叔母様は僕に甘いからなぁ。


 適当なあつかいは(はばか)られたので、ペーパーナイフを使って丁寧に封を切った。

 出てきた便箋は、これまた侯爵家の紋章の透かし入り。一枚いくらするのか、指紋を付けるのが怖いくらいの高級感がプンプンしてる。


 肝心の中身だけど。

 リアーチェ叔母様からじゃなかった。エザール叔父さん、それも第三宰相としての公式なサインが入っていた。


「あのさマーク、これって読み間違いじゃなければなんだけど」

 ライナーの声が震えてた。

「王宮への召喚状、になる、のかな」


「いや、デイネルス侯爵家の公文書だからエザール叔父さん個人の呼び出しになる、はず、ですよね、レナード卿」


 生まれついての伯爵令息なんだから、僕より詳しいよね、レナード。


「確かに、王家からの召喚では無いな。しかし、第三宰相からの面会許可で、王宮が場所として指定されている。公式文書であるし、断れまい」



 ですよね。

 なんだかどんどん大事になってく気がする。大丈夫かな。





 


 

 あー、またまた予定まで届かなかった。お冨の売りのテンポの良さが迷子になってます(;'∀')

 王宮ではあの人が待ってます。次こそ辺境開拓計画へゴーだ(笑)


 お星さまとブックマーク、よろしくお願いします。


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― 新着の感想 ―
・・・聖女のアシスタント逃がさない為に大事になった?(目反らし
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