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 公安調査庁からの帰り道合田は藤原愛衣から電話を受ける。その電話を受け合田は彼女に東都公園に呼び出された。

 東都公園に向かうと藤原愛衣はベンチに座っていた。彼女は合田に気が付くとベンチから立ち上がる。そして彼女は鞄から手紙を取り出し合田に渡した。

「高明さんの遺品を整理していたら出てきました。これを京宮君に渡してください」


 それから合田は警視庁に戻り、京宮が取り調べを受けている第一取調室のドアを開けた。

 取調室には木原と神津がいる。この2人に変わり合田は取調室の椅子に座り、京宮蛍と対峙する。

「先ほど藤原愛衣から受け取った藤原高明の告発文だ。これを読んでほしい」

 合田はその手紙を京宮に渡す。


『13年前の現金輸送車襲撃事件について告発します。あの事件で亡くなった桐壷若菜を殺したのは京宮蛍です。しかし彼は彼女を殺す動機はありません。あれは事故です。その根拠として式部君の証言を提示します。事件当日若菜は式部君の家に泊まったそうです。そこで彼女は京宮蛍にプレゼントをしようと思いました。あの日はプレゼント購入費を預金から取り出すために東都銀行に向かったと彼は証言しました。そしてその銀行で銃撃に遭い命を落としました。式部君によると当時若菜と京宮君は交際していたそうです。事件の翌日京宮君とデートすると式部君に伝えていたそうです。翌日楽しいデートが待っているのに、なぜ京宮君は桐壷若菜を殺したのでしょうか。僕にはその理由が分かりません。だからあの事件は事故だったのではないかと思います。また13年前の狙撃犯が京宮君であることに気が付いたのは式部君の証言がきっかけでした。京宮君の家にはスパイ小説に使われるようなモデルガンが多くあり、彼自身お祭りの射的大会で優勝するほどの実力者であったため、幼馴染の中に犯人がいるとしたら京宮君しか該当しないのではないかと思い疑っていました』


 その告発文を読み京宮は涙を流す。

「高明君が掴んだ真実は虚像ではなかった。それなのに僕は彼を殺した」

「もしもあなたが彼を信じていれば殺人をしなくてもよかったのかもしれないな」

 取調室に悲鳴が鳴り響く。この事件はすれ違いが生んだ悲劇。

この悲劇は二度と繰り返してはならないと合田たちは思った。


原作者山本正純です。以下いつもの挨拶文のため省略。


今回は、あとがきとして原作者山本正純さんと退屈な天使たちのボスであるあの方との対談を行います。


「山本正純です。えっと。あの方さん。今日はよろしくお願いします」


「よろしくお願いします」


「早速ですが、今回の狙撃事件はいかがだったでしょうか?」


「面白かったね。特にレミエルの狙撃場所をハニエルたちが特定する所が。彼らを信じてよかった」


「そうですか。それは良かったです。ところであなたは狙撃事件の最中どこにいましたか?」


「答える義務はない。それを言えば私の正体が分かってしまうじゃないか。逆に聞くが、キーワードは34だったな。そして今日は3月4日。これは偶然か?」


「偶然ですよ。もしくは神の悪戯ですよね」


「神の悪戯か。それはこの次の事件のことかな?」


「そうですよ。混沌とした世界の中でシリーズ第14弾。神の悪戯。近日連載開始!」


「宣伝のための対談か」

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