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63、王都②

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

「それではこちらでチェックインをお願いします」


案内されたカウンターもとても豪華だ。


制服をピシッと着こなした受付の女性が2人いる。


「お嬢さん、部屋を3部屋お願いしたいのですが、空いてますか?」


ガブリエルがカウンターで話しかけると、女性スタッフの顔が赤らんだ。


あ、落ちたわ。


また、ガブリエルは女性のハートを掴んでしまった。


困った大天使だが、こういう時は正直役にたつ。


「はいっ!今すぐご用意いたします」


うーん実にスムーズ。


「こちらへどうぞ。お部屋までご案内いたします」


案内も女性だ。


裏で誰が行くか少し揉めた声が聞こえてきた。


「お荷物をお持ちします」


案内の女性が荷物を乗せるカートを持ってきたが、あいにく荷物はない。


「ありがとうございます。でも魔法鞄があるので荷物はないのです」


後ろでキャーと言うスタッフの女性の悲鳴が聞こえる。


魔法鞄を持っていて、この宿に3部屋取れると言うことは、上客と言うことだ。


実は魔法鞄に見えているのは普通の鞄で、実はアイテムボックスなのだが。


私はお付きの侍女にでも見えているのだろうが、今はその方が都合がいい。


ガブリエルもわざと自分が目立って私から気を逸らしているのだろう。


部屋まで案内され、まずは私の部屋に集まった。


「今日の予定はどうします?まだ昼前ですが、部屋のお風呂はいつでも使っていいそうです」


ガブリエルが言った。


「やったー!今日はお風呂に入れる」


しかしお腹もすいた。


「でもお腹すいたよね、朝、簡単にサンドイッチ食べたきりだし。先に着替えて食べに出ようか」


「やったー!腹減った」


最近のアヴァリスはいつもお腹が空いているな。


「じゃあ軽く汚れを落として着替えたら連絡するね」


「はーい」


「かしこまりました」


ドアを閉めかけて、慌ててもう一度ドアから顔を出す。


「ちょっと、2人ともそのままの服装で行くわけじゃないでしょうね」


「え?ダメなの」


アヴァリスが自身の服装を見下ろした。


「だめだよ!ここは王都だよ。そんな格好じゃ、いい店には入れないじゃん」


ガブリエルもギクリとしていたのを見逃さない。


ガブリエルに言って、マーガレットさんに作って送ってもらっていた服を出す。


「ガブリエルはこれ、アヴァリスはこれに着替えて。くれぐれも汚れを落としてから着るように」


「え〜、飯食いに行くだけだろ」


面倒くさそうなアヴァリスに一言。


「着替えない人は連れて行きません。部屋で食べてもらいます」


「わかったよ。着替えるよ。だから置いていくなよ」


「うん。何度も言うけどちゃんと汚れも落としてね」


アヴァリスもガブリエルも服を掴んで自室に着替えに向かった。


私も早く着替えよう。

読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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