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61、ランベール王国④

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

朝ごはんも、わりとこってりしたものが多かったが、幸い朝はサラダとパンがあった為なんとか胃をもたれさせずに朝食を終えることができた。


「朝からこってり味付け肉とかマジで無理」


パンも私が食べたようなあまり味のないパンもあるが、それには皆ジャムやバターをたっぷりとつけていた。


この国の人達の胃腸は頑丈だ。


「お客さん、昨日は大丈夫だったみたいね。良かった」


昨日のウェイトレスさんが声をかけてきた。


「昨日は忠告ありがとうございました。お陰で助かりました」


私が言うと、ガブリエルがすかさずチップを渡していた。


できる天使だ。


宿を出る時も、廊下の男達を冒険者ギルドに引き渡して欲しいとお金を多めに渡していた。


「せっかくだから街を見て行きたいな」


ランベールで何が流行っているのか。


何が売れそうなのかリサーチだ。


「はい、そうしましょう。ただし、ちゃんとフードは被ってくださいね」


「わかってるって。じゃあ、行こう!」


私はマントのフードをしっかり被った。


「なんか美味しそうな飲み物がある」


広場に来ると、多くの若い女性が屋台で飲み物を買っている。


「なんだろう?あの飲み物?人気なのかな?」


「おれが聞いてきてやるぜ」


アヴァリスも食べ物のことになると積極的だ。


近くの女の子2人組にアヴァリスが声をかけると、恥ずかしそうに答えてくれていた。


「聞いてきたぜ。あれはポーラっていう飲み物で、柑橘系の果汁と黒砂糖と炭酸が入った飲み物らしい。ランベールでは有名なんだってよ」


「へー、飲んでみたいな」


私が言うと、ガブリエルがさっそく3つ買ってきてくれた。


ガブリエルに渡されたその飲み物の見た目は、懐かしい日本の有名な炭酸のジュースのようだ。


「こんな黒い飲み物初めてだ。大丈夫か?」


「まあ、飲んでみようよ」


爽やかな柑橘系の香りが漂ってきて、美味しそうだ。


「では、いただきまーす」


「甘っ!!」


例のジュースを想像して飲んだ私は、想像の3倍の甘さに驚いた。


「うーん、惜しい。飲めないことはないが、甘すぎる」


「甘いな…」


「甘すぎますね」


他にも男性客が並んでいる串焼きも買ってみたが、今度は塩気が強すぎて喉が渇いた。


この街の味付けが特別濃いのか、ランベール自体が味付けが濃いのかどっちだろう。


「うう…薄味が恋しい」


こうも味覚が合わないことがストレスなのか、


「きっと王都にはもっと色々な料理がありますよ」


「そうかな…そうだよね、きっと。なんてったって王都だもんね」


そうと決まったら一刻も早く王都に行きたくなってきた。


「よし、王都に向かって出発だ!」


私達は隠していた魔道車に乗り込んで、王都に向けて走り出した。


「そろそろ王都が見えてくる頃だと思います」


ガブリエルがそう告げてから程なく、王都の入り口が見えてきた。


「わぁ、すごい馬車が並んで順番待ちをしてるね」


入り口からかなりの馬車が並んでいる。


これじゃあいつ入れるかわからない。


並んで順番を待ってる私達の横を立派な馬車が通り過ぎて、入り口で門番に何か告げると、そのまま通り過ぎた。


「あの馬車は並ばなくてもいいんだね。なんでだろう」


「どうも貴族の馬車は並ぶ必要がないようですね」


王都に入る時からすでに優遇か。


なんか貴族嫌いになる気持ちがわかってきた。





読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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