表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

53/87

53、旅路③

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

「2人とも、ご飯できたよ」


私が2人を呼ぶと、テントの中を整えていた2人がやってきた。


「いい匂いですね、今日のメニューは何ですか」


ガブリエルが聞く。


「今日は魚のバター焼きと味噌汁。炊き込みご飯だよ」


私が言うと、アヴァリスは少し不満げな顔をした。


「魚かぁ。もっとガッツリ肉がよかったな」


「アヴァリス、せっかくソフィア様が作ってくださったのに、我儘はいけません」


ガブリエルが諌めた。


「まぁまぁ、たまには魚料理も食べてみてよ。ご飯は炊き込みご飯がたっぷりあるから、お腹はいっぱいになると思うよ」


私は土鍋の蓋をパカリと開けた。


キノコの炊き込みご飯のいい香りが広がる。


「へえ、うまそうじゃん。さっそく食おうぜ」


「うん、温かいうちにいただこう」


私は炊き込みご飯を2人によそって、手渡した。


「うんまい!この茶色いメシ、マジ美味い」


「さすがソフィア様!この魚もすごく美味しいです」


魚料理も気に入ってくれたようだ。


「そう?気に入ってくれて良かった」


たまには和食もいいな。


こんな時は日本を思い出す。


ああ、ラーメン食べたい。


なかなかラーメンは再現できないんだよな。


「ああ、食った食った。魚も美味いんだな。知らなかったぜ」


結構沢山炊いた炊き込みご飯もすっかり空だ。


余ったらおにぎりにしようと多めに炊いたが、すごい食欲だ。


魔人や天使は太らないのだろうか。


羨ましい。


ガブリエルと洗い物をして、食器を片付ける。


「ソフィアの寝床、準備できたぜ」


アヴァリスはテントの中をセッティングしてくれている。


今回、テントは2つ。


もちろん私で1つ、後の2人で1つだ。


2人とも私と同じテントで寝たがったが、そこは年頃の女の子として譲れない。


「じゃあ2人ともおやすみ」


「おやすみなさいませ、ソフィア様」


「おう、絶対何も近寄らせねえから、安心して眠れ」


アヴァリスが言うと、ガブリエルは、


「私の結界があるんですから大丈夫に決まっているでしょう」


と付け加えた。


「あー、いちいちうるせえ天使だな」


そうは言い合ってるが、2人とも旅に出る前より距離が近づいている気がする。


もっと仲良くなってくれるといいな。


私のテントを開けると、そこにはベッドにナイトテーブル、ティーセットまである。


私は服を脱ぐと、風と水、火の複合魔法で身体に温水をまとわせて、簡易的に身体を洗った。


こう言う時は、4属性持ちでよかったなと思う。


ナイトウェアに着替えて、寝る前のカモミールティーを飲み、ベッドに潜り込む。


なんて快適な野営なんだ。


次の日、清々しい気持ちで目を覚まして、着替えを終えてテントの外に出た。


するとそこには、血や色んな汚れでドロドロの2人が清々しい顔で朝のコーヒーを飲んでいた。


「おはようございます、ソフィア様」


「おはよう、ソフィア。早いな」


異様な2人の様子に周りを見渡すと、結界の外には無数の魔物の死骸が転がっていた。


「え?どう言う状況?」







読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

評価ブックマークもお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ