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23、バンパイア①

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

「まったくソフィア様は!あれほど危ない事はやめてくださいと言っているでしょう」


ウチの大天使のお説教が長い。


「いくら体が丈夫だとはいえ、人外にはソフィア様を簡単に殺してしまえる存在もいるんですよ。魔人に連れ去られた事を忘れたわけじゃないでしょう?」


そうだ、思い出した。


あの圧倒的な強者の力。


ガブリエルでも勝てるかどうかわからないほどのあの存在。


思い出しただけで恐怖で体がすくむ。


「そうだね。ガブリエルの言う通りだよ。ごめんなさい」


しゅん。


心配かけてしまった。


「ま、まあ、反省しているのであれば今回だけは大目に見ましょう。でも次はないですよ」


「うん、わかったよ。反省してる」


しょぼん。


「それなら、最後に1度だけ。今夜は私がついていきましょう。その代わり今日何の気配もなければ、諦めてくださいね」


「行ってもいいの?」


私は飛び上がって喜んだ。


ガブリエルなら気配にも敏感だ。


「本当に、今夜だけですからね。約束できますか?」


「もちろん、約束するよ。今夜何もなければ諦める」


ガブリエルは、はあ〜と長いため息をついていたが、私はウキウキが止まらない。


今日何かが起こりますように。


深夜…いつもと違い、街の大通りに霧が濃く立ち込めてきた。


よくウロウロしている酔っ払い冒険者も何故だか今日は見当たらない。


「いいね、いいね。これきたんじゃない?」


「ソフィア様静かに」


ガブリエルがシッと人差し指を口元にあて耳をすませた。


「何か来ましたね」


ヒタヒタヒタ…。


足音が聞こえたが、噂と違い前の方から聞こえる。


あれ?足音って後ろじゃないんだ。


私も耳をすませていると、ピタリと足音が止んだが、しばらくしてヒタヒタという足音が再び聞こえ出した。


「こんばんわ」


キター!


キョロキョロ周りを見渡すが何もおこらない。


「ソフィア様…そこです」


ガブリエルの差した方を目を凝らしてよくみると、濃い霧の向こうに女性が倒れているのが見える。


そしてその倒れている女性を片手で支え、半分覆い被さっている黒い服の男。


「いた!」


私の声を聞いて男は慌てて反対方向に逃げ出した。


「あ、逃げた」


私の呟きと共に、倒れていた女性がむくりと起き上がって言った。


「師匠!追ってください!」


ガブリエルは一瞬戸惑ったが頷くと男を追っていった。


ってその声は…。


「その声…もしかしてシエル?」


襲われていたと思った女性は、女装したシエルだった。








読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
けっ!ヤローの血かよ!ペッ!!! ってかんじでしょうか。ガブちゃんだとそもそも神聖属性で近寄れなかったですね。
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