17 初体験!【挿絵有】
十七話 初体験!
「クロエ起きて!!」
夜遅くまで眠っていたこともあり絶賛爆睡中だった私の体をエティが激しく揺する。
「ーー……ん、なに?」
「クロエ、私決めた!」
「なにを?」
私は目を擦りながら上半身を起こしてエティを見つめる。
「私、レベル上げてくる!」
「ーー……うん、頑張って。 私はもう一眠り……」
「何言ってんの、クロエも一緒にだよー!」
「え」
◆◇◆◇
ということで到着したのは村から西へ進んだところにある山の中。
ここには少し強めの魔物がいるという噂をエティがどこからか聞きつけたのだ。
「それで……なんで私も一緒なの?」
「だってクロエまだレベル1じゃない。 いいの? またいつあんな目に合うかわからないんだよ!?」
クロエが私に顔を近づける。
「まぁ確かにあのドラゴンは怖かったけど、何も急いで行動しなくても」
「あのねクロエ、今回は助かったけど次は無理かもしれない。 だったらどうする?」
「そりゃあ普通は強くなろうって思うよね」
「そういうこと!」
エティが指をパチンと鳴らす。
「次会った時は絶対返り討ちにしてやるんだから!!」
おお……エティの背後にメラメラと燃える闘志が見える。
「だからクロエ! この山で魔物をたくさん退治して、一緒に強くなろうよ!」
エティが私に手を差し出す。
「一緒に?」
「そう! 私ったらおっちょこちょいでさ、パーティ申請機能があること忘れてたんだよね。 だからはい、これ」
エティがそう言うと私の目の前でステータス画面が起動。
「あれ、なんか申請ってやつがきたけど」
●エティよりパーティ参加の申請が来ました。 許可しますか?
「そそ! それ許可してパーティに参加したら、得られる経験値が一緒に貰えるんだよ!」
「え、そうなの!?」
「そうそう! 実は私もパーティ組むの初めてなんだけどね。 だからどれだけ効率が良いか……とかはよくわかってないんだけど」
エティが少し恥ずかしそうに自身の頬を掻く。
「でも私、レベル1だよ? 嬉しいけど足手まといにならないかな」
「なーに言ってんのクロエ!」
エティが私の肩をポンと叩く。
「え」
「友達じゃん。 そんな小ちゃな事は気にしないのっ!」
「ーー……友達」
「うん友達」
じーーーーんっ!!!
私はエティのその言葉に感動。 すかさずエティの握る。
「うん分かったエティ! 一緒に頑張ろうね!!」
こうして私とエティの魔物退治が始まった。
◆◇◆◇
森の中の少開けた空間。
「じゃあタワッシーたち、倒すギリギリのところでここまで引きつけてきてねーー!」
『『ピギャアアア!!』』
【魔物召喚】で呼び出したタワッシーたちが一斉に周囲に散っていく。
「それで、ウサちゃんはここね」
私はウサちゃんをリュックから取り出して広場の中心に立たせる。
『なんでじゃい』
「だってウサちゃん囮なんでしょ? だったらその役目の真っ当をお願いします!」
『仕方ないんじゃい。 プロの囮を見せてやるんじゃい』
その後私はエティとともに近くの茂みに身を隠す。
「それにしてもクロエ、頭いいね」
「でしょう。 これで私たちはここにいるだけ……あとはエティ、弱った魔物お願いね」
「任せてよ」
私たちの作戦はこうだ。
タワッシーたちに周囲の魔物を襲わせてある程度体力を削ってもらったあたりで撤退……この広場に戻り怒って追いかけてくる魔物を誘導する。
そこで囮役のウサちゃんが怒った魔物を挑発、狙いをウサちゃんに絞らせて突撃してくるところをエティが矢で撃ち抜いていくといったものだ。
「絶対に外さないからねー!」
エティが自信満々に弓を引きいつでも矢を放てる体勢をとる。
ただその体勢がちょっと……
両足を大きく開いて黒のパンツが丸見えだ。
「エティ、なんかエッチ」
「仕方ないじゃない、立てないしこうしないと踏ん張りが効かないんだから!」
そうこうしている間にタワッシーたちが1体目の魔物を引き寄せてくる。
魔物は完全激怒のご様子で広場へ到着。
その後ウサちゃんを見つけ視線を向ける。
『なんじゃい魔物。 そんなボロボロになって汚いんじゃい』
『!!!!!!』
ウサちゃんの言葉により激怒した魔物がウサちゃんに向かって飛びかかる。
「今だぁーーー!!!」
魔物が力強く地面を踏み込んだ瞬間にエティが強烈な一撃を射出。
矢は魔物の心臓を貫きドサリと音を立てて消滅……それと同時に私とエティに目の前にそれぞれステータス画面が表示される。
●パーティ参加者が魔物を討伐。 経験値が入りレベルが上がりました。
●クロエ
【レベル】5
【装備】スウィートドレス・メルヘンラビット・奇跡のパンツ
【数値】攻:4 防:10 魔攻:5 魔防:7
【スキル】奇跡・自動回復・魔物召喚
「「や、やったぁーー!!」」
私とエティはお互いに抱き合い歓喜。
初めてのレベルアップ……それも4つも増えるなんて……!
この調子でいけば結構いい感じまで上がるかもしれない。
「じゃあこの調子でやっちゃおうかクロエ!」
「うんエティ、よろしく!」
その後もテンポよくタワッシーたちが魔物を誘導、ウサちゃんの上手な煽りで私たちは敵に存在を気づかれる事なく安全に倒し続け、気付くともう夕方手前。
「あぁ……ちょっと喉乾いたかも」
「じゃあはいこれ、クロエがこの前増やしてくれた【自然の水筒】」
エティがちょっとエッチな雰囲気の漂うキノコ・【自然の水筒】をポシェットから取り出して私に渡す。
「ありがとう」
触ってみた感覚はめちゃめちゃ弾力があって気持ちいい。
「えっと、これどうやるんだっけ」
「そこの柄の部分をキュッと握ったらカサの真ん中から水がピュッピュって出るよ」
「分かった」
私は言われた通りにキノコの柄の部分をキュッと握る。
するとーー……
「ーー……!! うわ、なにこれ!!」
カサの中心から出てきたのは水ではなく何やら白くドロッとした液体。
それが私の顔にねちょりと付着する。
「あ! クロエそれ激レアキノコだよ!?」
エティが私の顔に付いた白いドロッとした液体を指ですくって眺める。
「激レア……? なんで?」
「あのね、この水の出る【自然の水筒】だけでもレアなんだけど、さらに激レアなのが同じ見た目なのに中から純度の高い回復薬が出てくるキノコなの!」
「これ回復薬なの?」
試しに舌でペロリと舐めてみると確かに体力が回復した感覚が。
ーー……パンパンして増やしたキノコなのにそこから激レアができたりするんだ。
私は回復薬の出るキノコを見つめる。
「ねぇエティ、これって売ったらどのくらいになるの?」
「そうだね……あまり詳しくはわからないけどレア中の激レアだから、出す人によってはゴールド武器を買う値段よりも高く売れるかもね」
「えっ! それ本当!?」
てことはたくさんパンパンして1つずつ調べていけば、また激レアキノコが出る可能性があるってことだよね。
「ふふ……ふふふふ」
私の目がお金色に染まる。
「ーー……どうしたのクロエ」
「ううん、今夜も寝られないなぁって思ってさ」
それからも私たちは夕方になるまで魔物を倒し続け、レベルも上がり討伐報酬もたんまりリュックに詰め込んで村へと戻ったのだった。
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今回のエティちゃん高画質&挿絵スタンプなしVERは後ほど作者ツイッター:よすぃ@小説投稿挑戦中(@mikosisaimaria)に載せるのでよろしければ見にきてやってください♪




