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11 エッチなエティ【挿絵有】

十一話  エッチなエティ




 「相手が単体なら私の敵ではないっ!!」



 ヘルムート樹海の中。 エティが離れている魔物に向かって矢を放つ。


挿絵(By みてみん)


 矢は見事貫通。 魔物の心臓を貫いて魔物の姿が消失……討伐報酬の肉が出現する。



 「へへーん! クロエ見た? さっきみたいに大勢で来られない限り、私結構やるんだから!!!」



 エティが弓を握りしめながらフンと鼻息を漏らす。



 「うん、すごいね! それにエティのその弓、よく見ると黄金じゃん。 かっこいい」


 「そう! ゴールデンアローっていうレア武器なんだ! 中古で売ってたから買ったの! 結構高かったんだよ?」



 エティが黄金に輝く弓・ゴールデンアローを自慢げに私に見せつける。



 「へぇ、それゴールデンアローっていうんだ」


 「うん! ゴールデン武器ってレベルや能力が低くても高火力が出せる武器だからね! 確か武器屋の人もレベル20くらいまでの人にはかなりオススメって言ってたよ!!」


 「え、それってレベル1でも装備できるの?」


 

 私はゴールデンアローに視線を向ける。



 「できるよ!」



 エティは即答。 

 まるでゴールデン武器の宣伝のようにその良さを語り始める。



 「ゴールデン武器の凄いところはね、例えばレベル1の子が装備したら、対象の数値が大体レベル10くらいの強さまで飛躍的に上昇するんだ!!」


 「えぇ!? レベル10も!?」


 「そうなの! ただその恩恵を受けれるのはレベル20くらいまでらしいんだけど魅力的じゃない!?」



 エティの言葉に私は目を輝かせながら何度も頷く。



 「ねぇエティ、ゴールデン武器って他にどんなのがあるの?」


 「んーとね、私のアロー以外にはゴールデンソードにゴールデンアックス……ランス、シールド……あ、銃もあったかな」


 

 エティが指折り数えながら思い出すように答えていく。



 「へぇ、いろんな武器があるんだね。 いくらくらいした?」


 「高いよー?」


 

 エティが私に顔を近づけて小さく囁く。



 「そ……そうなの?」


 「うん。 だって店での買取で5万ディアは確定だからね!!」


 「ご……5万!?」


 「そう! だから購入ってなったら8万〜10万ディアはするよ!!」


 「ーー……」



 金額を聞いた私は言葉を失う。



 「ね? 高いでしょ!? でもこれさえあれば一気に強くなって自分より少し強い魔物も倒せるんだもん。 お金貯めてでも欲しくなるよね!」



 エティはゴールデンアローに視線を移し大事そうにその弓・ゴールデンアローを撫でる。



 ーー……いや、買えない金額ではない!!

 光る玉が大体3千ディア。 数分パンツをパンパンするだけでゴールデン武器代は簡単に用意することができる。


 でも今の私には問題が1つ。

 そう……村の武器屋のおじさんがわざわざ私のために武器を作ってくれると言っているのだ。

 戦争でどこも大変な時にこの優しさ。

 私はまずおじさんの武器を装備してみたい!!

 ゴールデン武器はおじさんの作ってくれた装備を試してからでも遅くはないもんね!!


 

 「教えてくれてありがとうエティ。 じゃあこの辺りで始めよっか」


 「うん!!」



 エティはこの周辺の魔物がいなくなったことにより自生している素材採取を。

 私はタワッシーたちを召喚し、再び蜂型魔獣を探すために周囲を捜索してもらうことにした。




 ◆◇◆◇

 



 「ああーー!! これすっごーい!!!」



 捜索に向かったタワッシーたちの報告を待っていると茂みからエティの歓喜に満ちた声が聞こえてくる。

 さっきからエティは四つん這いになって上半身を茂みの中に突っ込み何かを探しているのだが、その間ずっと黒いパンツが見えている。

 私が男の子だったらドキドキだよね多分。



 「どうしたの?」



 やることもないので私はエティのいる茂みの方へ。

 エティの黒いパンツに向かって声をかける。

 するとーー……



 「見てこれ!! すっごいレアなキノコ見つけた!!」



 エティが興奮しながら茂みの中で見つけたキノコを私に見せつける。



 「うわ、立派なキノコだね」



 全体的に肌色っぽいそれはカサの部分が肉厚で大きく、それを支える柄の部分がかなり太い。

 


 「このキノコ、水分たっぷりなんだよ! 名前は忘れたけど、別名【自然の水筒】!」


 「そうなんだ」


 「この柄の部分をキュッと握ったらね、カサの中心から中に蓄えられた水が水鉄砲みたいにピュッピュって出るんだよ。 ほら、こんな風に」



 エティは私の前でそれを実践。

 柄の部分をキュッと握ってカサの中心からピュッピュと水を噴射。 近くに顔を持ってきて口を開け、美味しそうにその水を飲んでいる。



 「ぷはー! 美味しい!! クロエもどう? ピュッピュする?」



 エティが口から垂れた水を腕で拭いながらキノコを差し出す。



 「い、いや……私はいいかな。 あんまり動いてないから喉乾いてないし:


 「そう? じゃあ喉乾いたら教えてよ」


 「わ……わかった」




 エティ……なんかエッチ。

 



お読みいただきありがとうございます! 下の方に☆マークがありますのでよろしければ評価していってくださると嬉しいです!

感想やブックマークなどもお待ちしております♪


本日エティちゃんの挿絵を描きましたが……結構可愛くないですか!?笑

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― 新着の感想 ―
[良い点] エティちゃんもかわいいですね……! しかし、クロエには敵わないぞよ! ゴールデン武器の凄いところはね、例えばレベル1の子が装備したら、対象の数値が大体レベル10くらいの強さまで飛躍的に上…
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