20　登場人物紹介（第一章時点）

　

ミシュラ・ルナーグ

　ムンナリア王国東部辺境伯の娘。長い銀髪にラズベリーピンクの瞳を持つ可憐な少女。

　心臓破裂による死産だったが、祖父が造った“魔法銀の心臓”によって生き永らえた。変幻自在に魔法銀を操る固有魔法を持ち、その魔法は吸血鬼特効である。

　天真爛漫で自分が可愛いことを知っている。家族思い。リリトゥナ姫を嫌い、対抗心を持っている。

　巻き戻し前の人生では、毒蛇の怪物を利用して世界を滅ぼした。ルギに殺されるが……。

ルギ

　祈りの宝樹の地下にいた謎の少年。記憶喪失。

　自らを呪って真っ黒な異形の姿をしていたが、解呪後は淡い赤色の艶の珍しい金髪に、大きな青い瞳を持つ王子様のような美少年になった。

　表情は乏しいが、心は純粋無垢。奇色化した魔物を討伐するほどの力を持つ。

　巻き戻し前の人生では、ずっと宝樹の地下におり、後にミシュラを殺すための呪いの殺戮人形にされる。

ジオ・ルナーグ

　ミシュラの父。東部辺境伯。

　毒蛇の怪物の封印を守る鎮めの役。毒の影響で醜い容姿をしている。

　心優しい人格者で、家族を何よりも大切にして愛している。

　巻き戻し前の人生では、娘を守ろうとして死亡した模様。

ミレイヤ・ルナーグ

　ミシュラの母。東部辺境伯の妻で、実家は王都のメリク公爵家。

　かつて王太子と婚約していたが、あらぬ罪を着せられて婚約破棄された。ミシュラ出産時には父を喪い、ムンナリア王家に対して憎悪を抱いている。

　絶世の美貌と高い教養を持ち、ピアノの腕はプロの演奏家顔負け。ミシュラには厳しく接している。

　巻き戻し前の人生では、娘を守ろうとして死亡した模様。

ロアート・ルナーグ

　ミシュラの義理の兄。鎮めの役を継ぐために引き取られた平民の子（ルナーグ家の血は引いてる）。

　ツンデレ気質だが、家族思いの優しい少年。

　ピアニストになることを夢見ており、怪物を倒そうとしているミシュラを助けようと、ピアノの腕を磨く。ルギのことを弟のように可愛がっている。

　巻き戻り前の人生では、ミシュラに会いに行く途中でルギに殺されている。

レムナンド

　ミシュラの祖父の親友で、混血の吸血鬼（ミシュラ以外には耳長族だと認識されている）。

　見た目は中性的な美青年だが、実年齢は百歳オーバー。

　錬金術と弓が得意。吸血鬼族を憎み、吸血鬼王に対して思うところがある様子。

　巻き戻し前の人生では、戦いを煽り、ミシュラを裏切って殺された。

フレイン・ブルーネル

　謎の多い旅人。黒髪黒目。その剣技に神速という異名がつくほどの魔法剣士。

　ドラゴンに会うために旅をしている。

　巻き戻し前の人生では、一等級の魔狩人になり、エヴァンと戦い敗れた。

ペルシィ

　名前のみ登場。

　人魚姫。

　巻き戻し前の人生では、ミシュラの仲間。奴隷商に捕まった。

エヴァン・シャトル

　名前のみ登場。

　最強格の魔法剣士。

　巻き戻し前の人生では、ミシュラの仲間で、魔法学校の先輩。魔剣に魅入られた。

サクラバ

　名前のみ登場。

　リュード流剣術の師範。エヴァンの師匠。

ハンナ

　ルナーグ家に仕えるメイド長。

ゲルト

　ハンナの夫。ルナーグ家に仕える私兵団の団長。

メイサ

　ハンナの娘。ルナーグ家で働いていたメイド。

　グラスと結婚後は、教会の手伝いをしている。

グラス

　メイサの夫。ルナリアの町の神父。

ルイン

　グラスとメイサの間に生まれた赤ん坊。

イグニス

　ムンナリア王国の国王。

　ミレイヤの元婚約者

リタ

　ムンナリア王国の王妃。平民出身。

トールバルト

　ムンナリア王国の第一王子。

　妹を溺愛している。

リリトゥナ

　ムンナリア王国の第一王女。

　聖女ララトゥナの生まれ変わりで、王国の宝と呼ばれている。

　ミシュラとは同じ日、ほぼ同じ時間に生まれた。

メギスト・メリク

　メリク公爵家の前当主。ミレイヤの父で、ミシュラの祖父。

　王国一の錬金術師で、“魔法銀”を開発した。心臓を造るという禁忌を犯して処刑される。

マルセル・メリク

　メリク公爵。ミレイヤの弟で、ミシュラの叔父。

　若くして爵位を継いだが、辣腕により権勢を維持。魔法士としても優秀。