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悪役令嬢は氷結の戦乙女  作者: marumarumary
第一部 氷結の戦乙女
20/34

VSランバート・ホルス ~第4の聖騎士候補者~

いつも読んで下さりありがとうございます。

今日は思いのほか長くなってしまいました。

ランバートは、伯爵令息で騎士の家系の設定です。

~王立学園内~


クラス分けが決まった。

私は、A〜E組中のC組だった。

知ってた。

ゲームと同じだ。

アレンとマリアは当然A組ね。


C組へ行くと、

あゝ、ランバートがいる。

もちろん知ってた。


しかし、ゲームと違ってことごとく私に絡んでくる。

授業の班分け、クラス委員、休み時間、お昼ご飯まで。

入園直後の大事なスタートダッシュが・・・、女の子の友達が1人も出来無いじゃない!

マリアを虐めにも行けないし。

ムカムカ。


私は、堪忍袋の緒が切れてしまった。

「もう、なんでよ!なんで私について回るのよ!」


「そりゃ、あんた”紅炎の戦乙女”なんだろ?

 俺と勝負してくれ! な! な!」


「い、や、よ!

 私は、貴方みたいに逃げている人は嫌いなの。」


「なんだと!

 俺のどこが逃げているって言うんだ!

 むしろ追いかけているだろ。」

(ストーカーの逆切れ?)


「だって、勝負したいなら普通はアレンになるよね。

 入園式で恥をかかされたと思ってるんでしょ?」


「ち、違う。

 あの時は悪かったよ。すまない。

 けど、アレンじゃない。

 あいつの魔力は確かに凄い。

 凄いが、俺が求めているのとは違うんだ。」


「じゃあ、何が違うのよ?」


「武力!

 純粋な武力だ!

 なぁ、あんたもそうなんだろ?

 力が全てと思ってるんだろ?」


「思って無いわよ!

 しかも何よ! 女の子に向かって筋肉バカみたいに。」


「違うのか?」シュン⤵

 明らかにランバートは気落ちしてしまった。


「俺は、魔法はダメなんだ、何か違う気がして・・・

 何ていうか?卑怯?と言うか、、、卑怯では無いんだが・・・。

 あんたなら分かってくれると思ったんだがな。」

さらに、がっかりするランバート。


(こいつを更生させるのは私の役目なの?

 本当に?本当に?マリアじゃなくて? もう腹が立つわ~。)


仕方がない・・・

「分かったわよ。

 言っておくけど魔力も武力の内よ。

 何をしても最後に立っている者の勝よ。

 私はそう思っているわ。」


「え!?」

テンションが上がるランバート。

カサンドラ男前!とでも思っているのだろうか?


「分かったと言ったのよ。

 その代わり、明日の早朝にクリスティン家に1人で来なさい。」


「お、おう、分かった。絶対行くよ。」


「最初で最後。

 人に対して全力で相手してあげるわ。」


「え? それはどう言う意味だ?」


「その言葉通りよ。

 それとね。ストーカーは止めなさい。

 ちゃんとまともな女の子を選びなさいね。

 貴方は、普通にしてればそこそこなんだから、ね。」


「・・・・。」


ガッツポーズを取って、こいつ最後まで聞いてないな。



~~~~~~~~~~~~~~~~



~クリスティン家 庭園内広場~


今朝の私は、魔道具の小瓶を使わなかった。

ランバートの目を覚ますにはこれしか無いと思ったの。


”全力でコテンパンにやっつけてやるわ!”

あの馬鹿は、逃げて、逃げて、力だけに頼って。


カサンドラは、日本刀を横目で見つつ木刀を手にした。

全身に力が漲り薄く光を放つ。


~~~~~~~~~~


「約束通り一人で来たわね。」


「あゝ、

 それより、そんな薄っぺらい格好で良いのか?」

(ちょっと透けてないか? いや、カサンドラ自身がうっすら光を放っている?)

ドキッとするランバート。


「良いわよ。どうせ勝負は一瞬で着くし。」


「凄い自信だな。しかも木刀かよ。

 一応言っておくが、俺は一部の大人以外には負けたことないぜ。

 そんなの簡単にへし折ってしまうぞ。」


「知ってるわよ。」

(ゲームでね。しかもその中途半端な自信で拗らせちゃうのよ。)

「貴方が逃げないで、ちゃんと自分と向き合っていれば勇者になれたのに。

 本当、馬鹿!」


「はぁ?、何言ってやがる。

 さっさと始めようぜ!!」


ランバートが言い終える前にカサンドラは呪文を唱え始める。

「マキシマイズ・マジック(魔法強化魔法)、

 フル・ポテンシャル(身体強化魔法)、

 プロテクション・スクルト(上位防御魔法)、

 マキシマイズ・アーマー(武器強化魔法)」

すると、カサンドラの全身は光のオーラに包まれた。


そして、ニヤリと不敵に笑う。


~~~~~~~~~~~


遠くで二人の様子を見守るアレン。

いつでも飛び出せる様に高速化魔法を使っている。


カサンドラの事は信じている。

全て計算通りなのだろう。

けれど、放っておくことなど出来ない。


~~~~~~~~~~~~


ランバートは、そんなカサンドラの姿を見て焦りを見せる。

(彼女こそ最強なのではないか?)

そんな不安を振り払うかの様に己に言い聞かす。


「はったりだ!

 そんなもんで俺を倒せるものか!」


ランバートは、渾身の力を込め、剣をカサンドラに振り降ろす。


”バ イ ー ン” 


       ~   ”ドスン” 


カサンドラは微動だにせず、木刀で剣をはじき返した。

すると、ランバートはその威力に押され、吹っ飛ばされてしまったのだ。


驚くランバート。

一瞬で力量の差を悟った様だ。

「こんなはずでは。

 俺の15年の生き様は・・・、

 俺のこれまでの訓練の日々は・・・」

涙さえ滲ませるランバート。


「本当、馬鹿ね。魔法を甘く見過ぎよ。

 強化魔法くらい覚えなさいよ!」


はじかれた腕が痺れている。

ランバートはやっと理解した。

陰と陽、光と影、男と女、この世の表裏一体のもの。

片方だけでは成り立たない。

今さら気付いた。

いや気付かされた。


「クソ! それでも俺は!

      ・・・俺にも意地がある。」


奥義・・・これしか無い。もう名誉もくそもどうでも良い。

血の滲む努力をしてようやく習得した父譲りの奥義。


「貴方のそういうところ。治しなさいよね!

 (ゲームでは、)聖女に振られたからって意固地なって、馬鹿みたいに一人で魔王軍に突っ込んで行って討ち死に。

 そんなの名誉の戦死でもなんでもないわ!

 貴方なら勇者にもなれたのに!

 そうすれば、みんなを救えたのに!」


「な、何言ってんだ!

 さっぱり分からん! 

 勇者も何も関係ないわ!

 俺の奥義でぶっ倒してやるよ!」


「そんなものではブラック・グリズリーを切り倒すことなんて出来ないわよ。」


カサンドラは、木刀を構え直す。

そして・・・、


”魔法剣”


カサンドラの腕から炎が湧き出し木刀を覆う。


「見せてあげるわ。

 これでブラック・グリズリーを真っ二つにしたのよ。

               ・・・13歳の時にね」


二人の気が高まった瞬間、そのシルエットが激突する。


 《アレンが飛び出すが間に合わない。》


”奥義ランバート・ブレード!” (ダサい名称)

しかし、ランバートの剣は虚しく空を切る。


”(魔法剣)ファイヤー・ブレード”

カサンドラの怒号が飛ぶ!

刀は振り降ろされ、ランバートの脳天に・・・、

と思われたその瞬間、木刀は焼失しボロボロと崩れていった。

へなへなと尻もちを付くランバート。


<飛び出したは良いが中途半端になってしまったアレン。>


「本当馬鹿ね。

 いいこと!

 ちゃんと魔法も身に着けるのよ!」


「わ、分かった。

 ・・・分かったよ。カサンドラ。」


「呼び捨て!」

なぜか突っ込むアレン。


「そうすれば勇者に成れるわ、貴方は。・・・多分ね。」


「「多分かよ!」」


うふっ

「そして、世界とヒロインを救って。」


「任せろ!」

ここ一番の笑顔を見せるランバート

何かが吹っ切れたようだ。


魔法剣の木刀が崩れ去り、行き場の無くなった火炎がカサンドラを包む。

燃え上がる炎の中で満足そうに微笑むカサンドラ。


ランバート

「・・・これが、紅炎の戦乙女・・・か!

 まじで・・・・美しい。⤵」


アレン

「まずい、これ、まずいやつだ。」



消炎の煙の中から一糸まとわぬカサンドラが姿を表す。


ランバート

「おおー! 」


アレン

「お前は見るな! こら! 目を潰れ!」


それでも凝視するランバート。

そして、鼻を手で抑え始める。


カサンドラ

「もう良いわよ、今さら。

 見られて減るもんじゃ無いし。」

あくまで堂々としているカサンドラ。


アレン

「増えるんだよ! また一人!」


「 ? 」

不思議がるカサンドラにリカバリー(修復魔法)をかけるアレンであった。


カサンドラは、体系もより女性らしくなり、少し大人の色気が出てきています。


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作者のモチベーションも上がりますので、ぜひよろしくお願いします。

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