誕生日2 ~王太子ジークフリート参上~
強権発動!
これをされるとさすがの二人もお手上げかもですね。
~クリスティ家~
晩餐が始まろうとしていた時、王宮から早馬が到着した。
→ジークフリート王太子が見えられるとのこと。
王太子が来られるなら、当然家族揃ってお出迎えすることになる。
侯爵
「ジークフリート殿下、突然どうかされましたかな?」
「突然申し訳ない。今日はキャシーの誕生日と聞いて、居ても立っても居られずに来てしまったよ。」
「・・・。」
あんぐりしている父をすかして近寄って来た王子は、
「キャシー、14歳の誕生日おめでとう!」
と抱き着かんばかりの勢いでやって来た。
そして、ジークはするするっと傘を取り出し、キャシーに寄り添い愛愛傘の様に開いた。
「君が、豪華なプレゼントを嫌っていると聞いてね。
何にしようかと随分迷ったんだよ。」
見ると、豪華ではないが淡いピンクの可愛い傘だ。
もちろん、男性から女性に”傘”を送る意味は知っている。
その場の全員が・・・知っている。
アレンは、堪らず二人の間に割って入る。
プレゼントを渡したならさっさと帰れと言わんばかりに、
「さあ、今から家族で晩餐を開きますので、そろそろお引き取りを!」
お父様は、「アレン、ちょっと、ちょっと待とうか?」とアレンを嗜める。
まるで、殿下に対して”帰れ”と言わんばかりの物言いは流石に不敬だろう。
はらはらしているのが伝わって来る。
ここで、ジークフリートは強烈な言葉を投げつけた。
「だったら家族になれば良い。」
「「「「・・・・・・」」」」
しばらく、一同はその意味を理解出来ずにいた。
そして、さすが侯爵、そこは堪らず切り返すが、。
「殿下、お言葉ですがその件は何度もお断りを・・・」
と最後は言葉を言い淀む。
「そうだね。
でも、私は諦めの悪い男だった様だ。
聖女であろうが無かろうが関係ない。
どんな困難な事があろうが守ってみせるよ。
キャシーを守るためなら、聖騎士にだってなってみせるさ。」
「・・・っ。」
「もう一度はっきり言うよ。
カサンドラ・クリスティン嬢。
私、ジークフリート・ハイルディンは、貴女を我が妃として婚約を申し込む。」
「「「「「「「「「 おおー! 」」」」」」」」」」
歓声とともに拍手が湧き起こる。
王家の従者とクリスティン家の使用人達だ。
(こ、断れない)
「ふう、分かりました。
(王子様にここまで言われてらね、さすがに。)
この婚約、謹んでお受けします。
ですが、一つだけお願いがございます。
婚約の発表は学園の卒業後にお願いします。
これだけは是非お願いします。」
ニッコリとジークは王子スマイルで答える。
「構わないさ。」
”お話中申し訳ありません。オクティビア・グレイス様がお見えです。”
と、執事が声をかける。
ジークは、
「良いところに来た。
彼と彼にさえこの事が伝われば、目的は達成するからね。」
と不敵に笑った。
馬車を降り、騒ぎに気付いて駆け付けて来たであろうオクティビアが言う。
「なっ!! どうしてジーク殿下がここにいる!」
「たった今、私とキャシーの婚約が成立した。さあ、みんな盛大に祝ってくれ!」
とジークは大胆にも宣言した。
(いや、ここクリスティン家だから。)
~~~~~~~~~~
気まずい誕生日会となった。
アレンは、終始不機嫌そうだった。
使用人のみなさんは、かわいそうにてんやわんやだ。
オクティビアは、山の様な花束を置いて、何故か怒って帰ってしまった。
私はと言うと、ジークフリートに見つめられながらの食事で食べづらかった。
仕方が無いので、少し分けてあげたが、せっかくの豪華料理だったので、少し残念だった。
王太子なら王城で幾らでも食べられるだろうに・・・。
やはり、ゲームのシナリオの強制力は恐ろしい。
結局、王太子と婚約させられてしまった。
ただ、公にされないだけ良かったのかもしれない。
断罪イベントは避けられないとしても、クリスティン家の名誉は守られるかもしれない。
誕生日編 もう一話あります。
明日更新します。
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