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プレイスキル

もう一つの方でも言いましたが、夏休み終了間際の風物詩が精神攻撃を…

以後一日2話更新は厳しくなるかもしれません。

ご了承下さい。

 それからログアウトし、軽く睡眠を取ってから朝ごはんまでの間もう一度ログインした。


「…まだやってたんですか?」

「む?戻ってきたか」


 いや、今6時だよ?単純計算15時間ぐらい連続で鍛えてる事になるんだけど…。


「冥王の寵愛を受けしソウとは違い、ルノは死んだら終わりだ。例え【不老不死】を取ったとしても、心臓のみの状態で密閉されてしまえば何も出来ない」


 ん?始祖の心臓って…。まあ良い。今重要なのはルノがどのくらい強くなったかだ。


「ルノ…調子はどう?」

「あ、主様!全然万全状態です!」

「嘘をつくな。ルノ、貴様は今HPもMPも心許ないはずだ。その嘘が自分の死、主の死の原因になる可能性も有るのだぞ?」

「すみません…」

「良い。まあ、まだまだ物足りない。どちらにしろまだ鍛えるつもりだ」

「あ、俺も良いですか?4時間ぐらいしかいられないのですが…」

「…分かった。ルノは見てると良い」

「はい!」


 それから4時間の間、ずっと修行を付けてもらった。レベルは上がらないとはいえ、スキルレベルはどんどん上がるし、スキルの使い方は適切に教えてくれる。なんか、『これなら3%…いや、駄目だな』とか聞こえた気がするけども気のせいということにしておく。



「そろそろ落ちます。…因みに、俺の強さってどのくらいですか?」

「…基礎値のおかげでようやくルノと同等と言った所だ」

「お…まじすか」

「ああ」

「まあ、落ちます」

「主様また後で!」

「うん…」


 ようするに、プレイスキルが駄目ってことだよな?これでもガチってるんだが…学習AIって怖いな。


「あ、おはよー」

「おはよ」

「ご飯食べるよ」

「ああ」

「「いただきます」」

「んで、【Death World Online】どう?」

「神ゲーだけど、学習AIが怖い」

「?まあいいや。そういや、私も移動を開始したけど、吸血鬼になるためのアイテムあった?」

「いや、無かったごめん」

「良いよ良いよ。どっちにしろ合流するつもりだったから、道中で探してみる」

「ごめんな」


 アイテムを使うこと無く吸血鬼になることは出来るのだろうか?出来ないと最初の吸血鬼は生まれないだろうが、出来るにしても方法がわからない。一定以上の吸血とかだろうか?あ、あと一定以上のステータスは必要そうだな。他には…一定以上のスキルレベルとか?特殊スキルの有無とか…。そこらへんはありそうだな。


「まあそんなことより、移動が楽になりそうな方法とか無い?」

「空を飛ぶ」

「舐めんな。他は?」

「いや、全く思いつかない。城主さんに聞いてみるか?」

「城主さん?まあ、聞けるなら聞いてみてよ」

「分かった」


 それから、多少の間他愛のない会話をしてからゲームに戻ろうと思ったが、快斗に貰った練習ソフトをすることにした。


 まずは、鳥と戦うことだ。バットの時ですら殺されることは無くなっていたのだ。何とかなるだろう。と思ったのが、思ったよりも厳しかった。人間形態の俺は飛ぶことが出来ない。なので、鳥が上空から一方的に攻撃を出来る状態になったのだ。慌てて部分蝙蝠化をして飛んだが、飛びながらの戦闘が思ったよりも難しい。その戦いでは最終的に完全蝙蝠形態になって討伐したが、これでは駄目だと人型の状態で飛びながら戦う練習することにした。


 ゲーム内時間で5時間程して、ようやく体を自在に動かすように出来たが、偶に失敗する。次は狼だ。これに関しては、飛んでくる魔法は躱しながら高いところから魔法を浴びせる。それだけで勝つことが出来るため、飛ぶことを封印した。すると、途端に難易度が上がった。もうそれこそ無理ゲーの類で。飛んでいる時は範囲魔法で躱せないようにして殺したが、AGI値が早すぎる。場所は分かっても体が動かなかった。


 そこで考えたのが、攻撃手段を物理的に2倍にしてしまえば、何とか当てることが出来るのでは?という事だ。という事で、目を瞑って【分体生成】を発動した。このスキルは分身が出来上がる感じだ。近くにいれば自分で自由に動かすことが出来、離れてしまうと自立AIによって動き、最終的には消滅する。そんなスキルだが、近くで動かす上では、視覚情報は邪魔だった。二箇所、合計4個の目から見える相手の行動なんて混乱の原因にしかならない。いや、慣れれば何とかなるのだが、【音感知】【音探知】【熱感知】【魔力感知】を使用すれば、ある程度は全体を俯瞰して動くことが出来るため、そこまで混乱しないですむ。簡単に説明すれば、ゲームプレイヤーとして複数のキャラを操作することは出来るが、その中に入って複数操作するのは無理。という感じに似ている。


 最終的に、ゲーム内時間で3時間程かけて完璧に操作できるようになったが、次は目を開けて操作する必要がある。それはゲーム内時間で10時間程かかった。まあ、それでも城主さんからしてみればまだまだだろうが、俺としては頑張ったほうだった。いや、脳みそを酷使しすぎるこれは。


 一度ログアウトし、冷蔵庫などでアイスを探したが無かったため、近くのコンビニまで買いに行くことにした。買うのは勿論プチシューだ。あれは本当に美味しい。プチシューを3パック買って、家に帰ってから1パック食べて休憩をしてゲームに戻った。


 次に戦うのは下位竜だ。前回はスルーしたこの存在だが、強さが全くわからないので最初から全力で行く。というつもりで、飛びながら【分体生成】を使用したのだが、これが思っていたよりもとても難しい。

 戦うことすらせずに3時間程それに四苦八苦し、下位竜と戦うために召喚した瞬間、ブレスによって分体は消し飛ばされた。


 努力が…。


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