姓名判断
番外編です。
「僕っ子」の登場人物たちに姓名判断してもらいました。
本編を知らない方が読むと、内容が理解できないと思いますが、番外編なのでご容赦ください。
なお、姓名判断には以下のサイトを利用させていただきました。
サイト名 名付けと姓名判断
http://www.emusu.net/seimei/index.html
「ねーねー。これみてー」
とある日の休日。いつものメンバーで柚奈ちゃんの家に集まって遊んでいるときだった。
柚奈ちゃんのパソコンをいじっていた彩ちゃんが僕たちを呼ぶ。ちなみに自分の部屋にネットを自由に使えるパソコンを持っているのは、柚奈ちゃんだけ。だから柚奈ちゃん家で遊ぶと、パソコンがおもちゃになることが多いんだよね。
「え、何なに……。へぇ、姓名判断か」
さっそく夢月ちゃんが彩ちゃんの隣に座って、画面を見る。
僕も彩ちゃんと夢月ちゃんの後ろに立って、二人の肩にあごを乗っけるようにしながら、パソコンの画面をのぞき込む。
夢月ちゃんの言う通り、画面に映っているのは、名前を打ち込むと字画で自動的に姓名判断してくれるサイトだった。彩ちゃんの名前「大石 彩歌」で姓名判断して、その結果が出ていた。
『大石 彩歌』
総運 ○ 人運 ○ 外運 ○ 地運 △
・独立心が強く、芸術的才能があり、実力を十分発揮することで成功をおさめることができます。人を惹きつける魅力をもっているので、芸能人やアナウンサー、画家や音楽家といった専門的な職業が適しています。自信過剰になりすぎず、人を気遣う気持ちを忘れないことです。そうすればきっと願いはかなうでしょう。女性は、結婚運、家庭運もよく、安定した幸運な人生を送ることができるでしょう。
「わぁ、凄い。芸能人やアナウンサーだって」
確かに彩ちゃんって、人を惹きつけるような魅力があるよね。凄い。当たってる。
「ふっふっふ。すごいでしょー」
彩ちゃんが胸を張る。そんな彩ちゃんに向かって、香穂莉ちゃんがいつもの調子でたしなめるようにツッコミを入れる。
「自意識過剰になり過ぎずに、と書かれていますから、気を付けましょうね」
「むーっ。ならば、そういう香穂莉ちゃんはどうかなー?」
「え? 私ですか……」
きょとんとする香穂莉ちゃんをよそに、彩ちゃんが意外と慣れた手つきで、香穂莉ちゃんの名前を打ち込んだ。
『中崎 香穂莉』
総運 ◎ 人運 × 外運 ○ 地運 ○
・地位や名誉、財運に恵まれ、努力を惜しまないため、特に晩年に成功をおさめることができます。責任感が強く、行動力もあり、周りに気を配ることもできるので、人望も厚く、人の上に立って能力を発揮することができます。会社経営、組織のリーダ、政治家や実業家、多方面で成功する強い運をもっています。女性は結婚運、家庭運もよく、安定した幸運な人生を送ることができるでしょう。
「おぉ。凄い。さすが香穂莉ちゃん」
「むーっ。丸ポイントは互角か……」
彩ちゃんがうめく。丸ポイントって……まぁ何となく意味分かるけど。
◎を3点、○を2点、△を1点、×を0点と計算すると、両者7点で一緒だ。
「そんな……。ただの字数から人の運なんて測れませんよ。同姓同名の人はたくさんいますが、その方たちが皆一緒というわけではないのですから」
そう香穂莉ちゃんは謙遜するけれど、満更でもない様子だったりする。
「でも『責任感が強く、行動力もあり、周りに気を配ることもできるので、人望も厚く……』なんて、ほんと、かおりんを見ているようだねぇ」
柚奈ちゃんも感心した様子で呟く。
「けどコメントの割に、人運は×だよね。この何とか運って、それぞれどういう意味なのかなぁ?」
「よし。彩歌、次は私の番っ!」
僕が口にした疑問は、夢月ちゃんにあっさりスルーされてしまった。まぁいいけど。それにしても、夢月ちゃんったら、すっかりやる気になっちゃってる。
けど夢月ちゃん家のお母さんって、香穂莉ちゃん家のご両親と比べると、字画とか気にしそうにないから(僕のうちも似たようなものだけど)、案外悪い結果が出るんじゃないかなぁ……。
と思ったんだけど――
『木村 夢月』
総運 ◎ 人運 ◎ 外運 ○ 地運 ○
・頭もよく知的に振舞うことができ、積極的にチャレンジする行動力もあり、どん底に転落しても這い上がる力を持っています。また、多彩な才能があり、芸術家、政治家、また、経営者や組織のリーダなど、多方面に渡って活躍するでしょう。女性の場合、結婚した後は、自己の才能と主婦のバランスをうまく調和させる器用さを持っています。
「えーっ?」
みんなの声がハモる。なんとまさかの高得点、10点だ!
っていうか、夢月ちゃんも一緒に驚いているし。
「いや、だって。『頭がよく知的に』だよ? 私の隠された才能が発揮されちゃった?」
「むしろ隠されたままだからこうなんじゃない?」
柚奈ちゃんがいつもの調子で言うけれど、さすがに驚きを隠せないのか、いまいち切れがない。
「ふっふっふ。敗者の弁は見苦しいよ、柚奈クン。良かったら、ワタシの会社で雇ってあげようか?」
「へぇー。むっきーったら、勝手に私を敗者にしているようだけれど、私の結果を見て後悔しても遅いわよん?」
「らっじゃー。次は柚奈ちゃんだね」
彩ちゃんがノリノリで、柚奈ちゃんの名前を打ち込む。
「……夢月さんが『敗者の弁』などという言葉を使うと、急に頭がよくなったように見えますね」
「はは……」
香穂莉ちゃんのつぶやきに、僕は苦笑いで答えた。
『小石 柚奈』
総運 △ 人運 × 外運 ◎ 地運 ○
・個性的で芸術的才能があり、好奇心旺盛で行動力もあるので、特に専門的な分野で力を発揮します。但し、頑固で自分の意見を押し通そうとするところがあるので、周りの反感を買わないように注意が必要です。柔軟性をもって人と接することで成功をおさめることができます。画家や音楽家、美容師、医師、研究家といった専門的な職業が適しています。女性は、自立心が強く才能があるあまり、婚期が遅れる傾向にあります。結婚を考えるなら運勢がよくなる相手を見つけることが大切です。
「そ、そんな……」
「うっしゃぁっ。圧勝っ!」
柚奈ちゃんががくっと崩れ落ちる。夢月ちゃんのノリに合わせた反応といううより、なんか本当にショックそう。
「丸ポイントは……6点かー。なんか、こう続くと、あたしの7点も普通みたいーぃ」
彩ちゃんが不満げに言う。ってそっち?
「で、でも外運ってのは◎だし……」
「ふっふっふ。どうせ、家がお金持ちってことでしょ」
僕がなけなしのフォローを入れるけれど、夢月ちゃんに一蹴されてしまった。
けれど、コメントも意外と当たってるんだよね。『個性的で芸術的才能があり』とか。『頑固で自分の意見を押し通そうとするところ』ってのも、歩く校則違反だし。
そんな感じで思わず納得してしまう僕の表情を、柚奈ちゃんが恨めし気に見てくる。うう。ごめんなさい。
「それじゃー、最後に優希ちゃんも行ってみよっかー」
「え? 僕も」
「ふふふ。そーだ。くりゅも私と一緒に堕ちるのだぁ」
柚奈ちゃんが床に座り込んだまま、僕の腰に取りついて来る。
わっ、わわっ。運じゃなくてスカートがずり落ちちゃうって!
『栗山 優希』
総運 ○ 人運 × 外運 ○ 地運 ◎
・誠実でまじめ。目標に向かってコツコツと努力するタイプです。少しまじめすぎるところがありますが、それだけに周りからの信頼は厚いものがあります。集中力があり、1つのことをやり遂げる熱意があるので、専門的な分野で成功します。少しコミュニケーションが苦手なので、組織の中では埋没してしまうかもしれません。女性は、優しさがあり、結婚運、家庭運ともよく幸福な人生を送ることができるでしょう。
「お。なんか分かる気がする」
「うんうん」
僕の結果に、みんな納得の表情。
コミュニケーションが苦手、か。うーん。どうなんだろう。専門的な分野というのもよく分からないけれど。
でも少し真面目すぎるところとか、あんまり目立ちたがりじゃないので組織の中で埋没してしまう、ってところも当たりっぽいかも。
丸ポイントは彩ちゃんたちと一緒の7点。平均点ってところかな。
「姓名判断なんて……と侮っていましたが、なかなか的を射ていますね。みんな……いえ、その、約一名を除いて当たっていますし……」
香穂莉ちゃんが慌てて、フォローになっていないフォローを入れる。
「ふっ、いいのよ。どうせ私なんて」
「うん、そうそう。唯一の、総運△だもんね」
夢月ちゃんが追撃を加える。けど柚奈ちゃんが不意にぽんと手を打って言う。
「あ、そっか。約一名って、むっきーのことか。そーだよねー。むっきーが政治家じゃ、日本終わっちゃうもんねー」
「ふぅん。じゃあ、行き遅れのおばさん、なのは認めるんだ~」
「ねぇっ、そうだ! 今度は男子でもやってみようよ」
二人のこんなやり取りはいつものことだけれど、今回ばかりは柚奈ちゃんが圧倒的に分が悪いので、僕は慌てて話題を変える。
「うんっ。面白そーだね。それじゃあ、優希ちゃん繋がりで」
そう言って、彩ちゃんが「金子稔」と文字を打ち込んだ。
――えっと、なんで僕繋がりで、稔くんなの?
『金子 稔』
総運 ◎ 人運 ○ 外運 ◎ 地運 ◎
・金運に恵まれた大吉数で、頭も良く、人柄もよいので、人間関係も良好で、困ったことがあっても周りからの援助があったり、思わぬ財産を得たり、生涯お金に困ることはないでしょう。知的で人望も厚いので、経営者や組織のリーダといった人の上に立つ職業が適しています。女性は、結婚運、家庭運もよく、経済的に恵まれた幸運な人生を送ることができるでしょう。
「おお。今までで最高の値、でたーっ」
言い争っていた夢月ちゃんと柚奈ちゃんが、仲良く同じように声をあげた。うん。この結果には僕もびっくり。稔くんって何でもできる人だと思ってたけれど、字画でも凄いんだっ!
「あらあら。優希さんったら、まるで自分のことみたいに嬉しそうな顔していますね」
「え? そ、そう?」
香穂莉ちゃんの指摘に、僕は慌てて頬を抑えた。そんな顔してた?
そんな僕を他のみんなもにやにやした顔で見てくる。うう。恥ずかしい。
――けれど、恥ずかしいのは、これだけでは済まなかった。
「あ、そうだ。面白いこと思いついちゃったー」
彩ちゃんが満面の笑みを浮かべながら言う。
「金子っちの豪運が、平均的な優希ちゃんの運をどこまで引き上げることが出来るか、見てみたくない?」
――え?
いやいや、平均的なって……それを言ったら同点の彩ちゃんも平均的になっちゃうよ――って、そうじゃなくって!
「おっ。それ面白そうじゃん」
「うんうん。これは、やるしかないよねぇ」
「はい。興味あります」
みんなの目が、きらーんって光る。
って、ちょっと待った。
「わっ、わぁ、だ、ダメっ」
僕は慌てて彩ちゃんからマウスを奪おうとする。けど、夢月ちゃんと柚奈ちゃんに同時に抱きつかれて、阻まれる。
「ふっふっふ。それじゃ、行くよー」
そして、彩ちゃんが無情にも、その禁断の名前を打ち込んだ。
『金子 優希』
総運 ◎ 人運 × 外運 ◎ 地運 ◎
・才能があり、努力家なので、着々と力をつけていきますが、実力はあるのに少し自信に欠ける面があり、人の上に立って敏腕を振るうタイプではありませんが、温和で人当たりもよく周りに気を配ることができるので、補佐的役割として、サポート役に徹するとよいでしょう。女性は、優しさとかわいらしさがあり、結婚運、家庭運ともよく幸福な人生を送ることができるでしょう。
「わぁぁぁぁ。だめ、見ちゃダメぇぇぇ」
恥ずかし過ぎて、顔から湯気が出る。
「やったぁ。予想通りの運気アップだねー」
「ていうか、これってマジで当たり過ぎない?」
「いやー。『女性は優しさと可愛らしさがあり、結婚運、家庭運ともよく幸福な人生を送ることができるでしょう』だってぇ」
柚奈ちゃんがわざわざコメントを読み上げる。
「これをみて気づきましたが、『金子優希』って、字面的にも綺麗ですね」
香穂莉ちゃんまで追い打ちしてくる。
「ぎゃぁぁ。言わないで。恥ずかしいからっ!」
柚奈ちゃんとは違った意味で、ヒットポイントがゼロになりそうだよ!
もーっ。こーなったら、僕だって容赦しないんだからっ。
「彩ちゃん、次! 今度は『熊代柚奈』でっ!」
「あ、くりゅ、この裏切り者ーっ」
柚奈ちゃんが抗議の声をあげて阻止しようとするけれど、今度は僕が柚奈ちゃんを羽交い絞めにする。
「はいはいー。なにが出るかなー」
彩ちゃんが楽しそうに言いながら、「姓名判断を行う」のボタンをクリックした。
『熊代 柚奈』
総運 ○ 人運 × 外運 × 地運 ○
・才能があり、頭もよく、温和で人当たりもよく面倒見がよいので、自然と人が集まります。その人柄で周りの協力が得ながら、柔軟な対応で物事をよい方向に導いて行くことができます。但し、その人の良さが裏目に出ることがあるので、騙されないよう注意が必要です。女性は、結婚運、家庭運もよく、安定した幸運な人生を送ることができるでしょう。
「最低点、きたーっ」
「騙されないよう注意って、あははっ」
みんなが一斉に笑う。ごめんなさい、僕も思わず一緒に笑ってしまった。
なんと、まさかの最低点、4点!
「こ、コメントは思ったより悪くないし……」
「――騙されないよう注意」
震え声の柚奈ちゃんに対して、夢月ちゃんが笑いながら同じセリフを繰り返す。
「しかし、柚奈ちゃんの外運を◎から一気に×にしてしまうなんて、熊ちゃんやるねー」
「もしかして相性悪いのでしょうか?」
「いや、もともと義明くん自身もあまり良くないのかも……」
香穂莉ちゃんのつぶやきに、僕はフォローを入れた。
柚奈ちゃんの義明くんに対する気持ちは正直分からないけれど、相性が悪いと判断されるより、運が悪いもの同士って考え方の方がいいよね?
「なるほど。じゃあ、次は熊ちゃんで行ってみよー」
『熊代 義明』
総運 × 人運 ○ 外運 × 地運 ◎
・野望に満ちており、知力と行動力で突き進もうとするタイプです。スポーツや勝敗に関する分野で成功する場合もありますが、強引な一面があるので孤立する傾向にあり、また、ギャンブル好きで無謀なところがあるため、財産を失ったりとあまりよい運勢ではありません。少し冷静に物事を判断することも必要です。女性は、結婚運、家庭運がよくありません。運勢がよくなる相手を見つけることが大切です。
「ギャンブル好きで無謀ってっ?」
「財産を失うって――これが柚奈ちゃんの外運を引き下げたんだ!」
「個人的最低点だしっ」
またもみんなで爆笑。今度は柚奈ちゃんも一緒に笑っている。
「それにしても、優希や稔は、男でも女でも分かるけど、義明っていう女っているのか」
「うーん。そういうシステムなのかもしれないし……」
ひとしきりみんなで笑った後、僕と夢月ちゃんでそんなことを話していたときだった。
「ちょっと待ったーっ」
急に彩ちゃんが言い出した。
「彩歌さん、どうしました?」
「いや、ほら。柚奈ちゃん家ってお金持ちじゃん。だとしたら、この結果は正しくない可能性がある。もしかすると熊ちゃんは、婿養子かもしれない!」
「あぁ、なるほど」
「ちょっと、勝手に義明を婿養子にしないでよ」
柚奈ちゃんが言うけれど、「よし、やったれ」と、流れ的にきっぱりと無視された。
『小石 義明』
総運 ◎ 人運 ○ 外運 ◎ 地運 ◎
・頭もよく知的に振舞うことができ、積極的にチャレンジする行動力もあり、どん底に転落しても這い上がる力を持っています。また、多彩な才能があり、芸術家、政治家、また、経営者や組織のリーダなど、多方面に渡って活躍するでしょう。女性の場合、結婚した後は、自己の才能と主婦のバランスをうまく調和させる器用さを持っています。
「おおおおっ」
「すげぇぇ。また最高点!」
「稔くんと一緒だっ」
「これはもう、婿養子決定だねっ!」
「だから、どうしてそうなるのよ?」
盛り上がる僕たちに柚奈ちゃんがそうツッコミを入れる。けれどその表情は、どこか満更でもなさそう。
どん底に転落しても這い上がる、か。ギャンブルで財産を失っても、名字を変えるだけで復活できるって、なんか面白い。――って、あれ? 頭もよく知的って……
「ねぇ。このコメントって、夢月ちゃんと似てない?」
「あら、そうですね。同じみたいです。さすがにすべての名前に別のコメントが付いているわけではないのですね」
「でも、夢月ちゃんより丸ポイントは1点上だよねー」
「むぅ。でも結局このままだと、柚奈の運気は低いままだよね?」
「まぁ、行き遅れでも、4点よりはマシかなぁ」
夢月ちゃんの言葉に、柚奈ちゃんが余裕をもって返す。そしていつもの調子に戻って、にやっと笑いながら続ける。
「ねぇ、そんなことより、ここまで来たら、オチが欲しくない?」
「うん。分かる。やっぱ最低点が見たいな」
夢月ちゃんが同調する。こういうところは、ほんと二人って息が合うよね。
「それじゃ、どんどん知り合いの名前を打ち込んでみようか。じゃあ、まずは優希ちゃん。リクエスト、どーぞ」
「え? えっと……それじゃ、絵梨姉ちゃんは、どうかな」
とっさに振られて、思わず身内の名前を出してしまった。
けれど、みんなも絵梨姉ちゃんと顔見知りだから、別にいいかな。それに何となくだけど、絵梨姉ちゃんって、幸か不幸かってなったら、後者っぽいし。
「おっけー。えっと、秋山……絵梨って、この字でいいんだっけ?」
「うん。あってるよ」
僕の言葉を受けて、彩ちゃんが「姓名判断を行う」のボタンをクリックした。
『秋山 絵梨』
総運 × 人運 × 外運 × 地運 ×
・芸術的才能があり、努力家で、そつなく色々なことをこなすことができますが、なかなか芽が出ない不運な画数です。芸術家、建築家、美容業界、専門的職業で、自分にしかできない得意分野を極める努力をしてください。幅広く手を出すことは控えるべきです。健康運もあまりよくないので、心身の健康には注意が必要です。女性は、結婚運、家庭運がよくありません。運勢がよくなる相手を見つけることが大切です。
――出たよ。いきなり。
「……えっと」
「う、うん……」
けど、なんとなく、みんな無言。
一発でお望み通りの最低点(ていうか0点)が出たんだけれど、実際に見せられると、どう反応していいのか……
コメントの『そつなく色々なことをこなすことができますが、なかなか芽が出ない』って、なんかリアルに絵梨姉ちゃんっぽいし。
「ま、まぁ所詮はネットの占いですし」
「そ、そうだよねっ」
こうして、妙に盛り上がった姓名判断は、あっさりと幕を閉じることとなった。
☆☆☆
「――ん? 優ちゃん、どうしたの? 私の顔に何かついてる?」
「い、いや……」
その日の夜。
なんとなく絵梨姉ちゃんと接しづらかったのは、言うまでもなかった。
今後もネタが思いついたら、たまに更新できればと思います。




