教育する私(サル)
どうしよう………長老の広場の設定がまた増えてしまった(笑)
あんたらまだそんなこと言ってんのかい!?
私達が山を移動する理由なんていくらでも思い浮かぶだろう?
一つ目、ほかの群れとの小競り合いを避けるため。
二つ目、その山の食料を食べ尽くすことがないようにするため。
三つ目、人間との無駄な争いをさけるため。
ほかの所ではどうかは知らないけどここでのルールはそうなってんだ!
しっかりおやり!!
あんたらさえしっかりしていれば私なんてさっさと隠居暮らしできるんだからね!
ん?なんで人間と争っちゃだめなのかって?
そりゃぁ、人間達が私達よりも強いからさ。
その昔、一つの山に沢山の群れでまとまってるのが見つかって私達猿が増えすぎたと思われたらしくて沢山退治されたのさ。
それからだね。
このあたりに住む猿達がある程度の群れに別れて暮らすようになったのは。
ああ、そうだ!忘れていたよ。
長老は秋に実を落とすけど、落ちる前に登って取るのはやっちゃダメだ。
それにあそこではどんなことがあってもほかの動物達と争っちゃぁいけないよ。
これも昔の話で本当かどうかわからないけど、あの長老とオババ様の広場で人間が熊を待ち伏せして狩ったときのことだ。
長老達が悲しんだのか、その次の年は春になっても山中の樹は花を咲かさず、秋になってもどんな樹も実を付けない年になったんだそうだ。
だからといって、追われてあそこに逃げ込んでも無駄だよ。
良くも悪くも長老達はこのあたりの動物達のことをとてもよく知っているからね。
追いかける側にも生活があることを考えてくれているらしい。
それにこの話には続きがある。
熊と人の争いから何年かたったときの話だ。
どこからか来た一体の妖怪があそこで大暴れしたんだ。
長老達も折れてしまいそうになったらしい。
山に住む者たちははみんな怒ったよ。
そのときにはもうあの広場はみんなの休憩場所だったからね。
そのときは、動物も人も妖怪も山に関わる全てのものたちが協力して退治したそうだよ。
だから、やっちゃいけないのはあの広場で争いを始めることだよ。
あそこで争いを、始めるのは山を敵に回すことと同じだ。
そのかわり、あそこでは熊や猪、例え妖怪にあっても安心していい。
こちらがなにもしなければ争いにはならない。
みんな、本当は気のいいやつらなのさ。
目指せ種族関係ない憩いの場!!
そんな一話のつもりです。




