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第三章 13

 カッシングと間近で向かい合うと、リロイは剣を鞘に収めた。

 そして、両手を広げる。


「よし、俺を打て」


 そう言われても、カッシングはなんのことかわからず、呆然としていた。

 リロイは、繰り返す。


「俺を打て」


 カッシングは、拳を持ち上げた。震えている。それをじっと見据えたあと、カッシングは困惑と、かすかな希望に目を(しばたた)かせた。


「強さがすべてなら、拳で俺を説き伏せてみろよ」

「――いいでしょう」


 ようよう声を絞り出したカッシングは、少し間を取ってから身構えた。

 その顔には、司祭らしからぬ邪悪な表情が隠し切れずに浮かんでいる。千載一遇の好機が訪れた、と心の裡では狂喜乱舞しているに違いない。

 彼はそれをどうにかねじ伏せると、敬虔な表情を作り出した。


「わたしの一打をもって、神の愛を説きましょう」

「御託はいい」


 リロイは両手をだらりと下げ、無防備にも棒立ちだ。「やってみろ」


 カッシングは、気合いの雄叫びとともに右の拳を撃ち込んできた。

 狙いは、腹部だ。

 内臓を潰すつもりか。


 あの強度を誇る拳が肉を打てば、確かに普通の人間なら内臓破裂で命はない。

 リロイは、見ていた。


 カッシングの踏み込む足の動き、後ろに引き、腰の回転とともに前へ押し出されていく拳、そしてその軌道をじっと観察する。

 そして、自分の腹部に激突しつつある一打に対し――


 身体を横に捌いて、躱した。


 渾身の一撃が空を切った瞬間のカッシングの顔は、あまりに多くの感情が同時に噴出してしまったために、むしろ無表情だ。

 回避したそのときにはすでに、リロイは剣を鞘走らせている。

 横殴りの一撃は、カッシングのがら空きになった腹部を強打した。またしても筋肉が吸収しきれないエネルギーにより、巨躯が後方へ吹っ飛ばされる。


 が、それよりも、リロイが身体を旋回させて彼の背中へ二撃目を叩き込むほうが速い。

 

 強烈なカウンターアタックだ。


 その結果、凄まじい速度でカッシングは前方へ投げ出され、十数メートルも地面を削りながら転がっていく。

 これで胴が繋がっているのだから、驚嘆すべき頑丈さだ。


 しばらく倒れたまま動かなかったが、やがて彼は、よろめきながら上体を起こした。だが、立ち上がるほどの力が残っていないのか、這い蹲ったままでなにごとかを喚いている。

 あまりに興奮しているので、まともな言葉にならないようだ。

 わからないが、なにを言いたいのかはだいたいわかる。

 彼は聖職者にあるまじき罵声を口にしながら、リロイを糾弾していた。


 まあ、気持ちはわかる。

 気持ちはわかるが、正直どうしてこの凶暴極まりない男を信じる気になったのか、と訊いてみたい。


「ここまで、悪辣とは――」


 カッシングは、血を吐くように言葉を絞り出した。「ここまで、愛を否定するとは」それは、怒りを通り越して哀しみにも似た挫折感の吐露だった。

 リロイは、笑う。


嘲笑った。


 そしてカッシングに近づいていくと、その身体を無理矢理、立たせる。彼はふらついていたが、なんとか倒れずに体勢を整え、そして辛うじて身構えた。

 リロイは、頷く。

 そして、言った。


「打て」


 この一言に、カッシングは膝から崩れ落ちそうになった。

 リロイは彼の肩を、優しく叩く。


「俺はおまえに期待してるんだ。さあ、愛を教えてくれよ」


 カッシングは、なにを感じただろうか。

 怒りだろうか。

 狂気だろうか。

 あるいは、悲嘆だろうか。


 いずれにせよカッシングは、耐えられなかった。 

 絶叫にも似た咆吼を迸らせ、リロイに殴りかかる。


 その拳は、躱されることすらなかった。

 振りかぶったところで、剣身が大腿部を強打したからだ。

 司祭の身体は横倒しになり、体側面を地面に激しく打ちつけられる。

 そこへリロイは、容赦なく斬撃を振り下ろした。


 何度も、何度も。 

滅多打ちだ。


 カッシングは両手で頭を庇い、身を丸め、この暴虐の嵐にひたすら耐えた。耐えれば過ぎる嵐だとでも思ったのだろうか。

 確かにリロイは、暫くして剣を止めた。


 しかしそれは、諦めたわけでも許すからでもない。

 蹲る巨躯の足を掴むと、引き摺って移動し始めた。教会へ向かう。リロイがつけた火は、聖堂の内側を舐めながら燃え盛っている。燃える木の爆ぜる音が至るところで鳴り、黒煙が立ち込めていた。

 正面の壊れたドアから入ると、左手に急勾配の階段があった。鐘楼へ上る階段だ。


 そこを、登っていく。


 当然、カッシングは激しく抵抗した。自分がこれからなにをされるのか、この状況で想像できない者はいないだろう。

 罵倒し、嘆き、憤激しながら、自由なほうの足でリロイを蹴りつける。

 リロイは足を止めると、その足を剣で打ち据えた。


一撃一撃が、渾身だ。


 確かにカッシングの肉体は剣身を通さないが、肉を打つ音は鼓膜に届き、骨に響く衝撃が脳を打つ。

 彼の足は階段に叩きつけられ、その下で砕けた材木が悲鳴をあげた。カッシングの足は抜け落ちた階段から飛び出し、宙を蹴る。

 普通はここまで効果がないとやめてしまうものだが、リロイは執拗に打ち続けた。


 それが、カッシングの心胆を寒からしめる。

 人は、理解できないものを本能的に恐怖するのだ。


「大人しくしてろ」


 リロイはおまけに一発、カッシングの尻に蹴りを入れると、ふたたび階段を上り始めた。司祭はそれでも階段の手すり縋りついたり、上半身を起こして掴みかかったりと反抗を繰り返したが、そのたびにこれでもかと剣を叩きつけられ、やがて彼は小さくすすり泣くだけで抵抗しなくなった。

 鐘楼は、三階部分よりさらに上だ。

 眺めは、いい。村を一望でき、その先に続く原野と山脈の影すら望むことができた。ただ鐘を鳴らすためだけの場所なので、吊り下げられた鐘が中央にあり、それを囲むように柵があるのでスペースは殆どない。


「おまえは、本当に期待外れの役立たずだったな」


 リロイは舌打ちしつつも、どこか楽しげにカッシングの巨躯を担ぎ上げた。「とんだ口だけ野郎だ。おまえにはきっと神さまもがっかりだろうよ」


「〝魔王〟が神を語るのか!」


 カッシングは涙に濡れた眼を見開き、絶叫した。


「なんという冒涜! ああ、この身が不甲斐ないばかりに――」

「うるさい」


 リロイは担ぎ上げていたカッシングを、おもむろに鐘へ叩きつけた。頭部が激突し、硬い頭蓋が鐘を震わせる。一度では済まない。繰り返し鐘にカッシングの頭を叩きつけ、重々しい響きを鐘が奏でた。


「なんだよおまえ、鐘突きなら優秀じゃないか」リロイはそう言いながら、もう一度、最後に、カッシングの頭で鐘を鳴らした。「生まれ変わったら一生鐘が突けるように、神さまにお願いしないとな!」


 これにカッシングは、応えられなかった。

 喉の奥で、声が潰れる。顔は、憤怒で赤く染まっていた。

リロイは哄笑しながら、柵へ近づいていく。


「落ちるまでに、ちゃんとおまえも祈れよ」


そう言って、カッシングの返事も待たずに、巨躯を放り投げた。

あれだけ頑丈な肉体に変わろうとも、高所からの落下には恐怖を感じるのか。


 司祭は悲鳴を上げながら、落ちていく。

 とはいえ、ここは四階ほどの高さで、二十メートルもない。

 悲鳴は一瞬で、地面を叩く肉の音に呑み込まれた。


 リロイは柵越しに、下を確認する。

 カッシングは頭から落下したのだが、首の骨は折れず、仰向けの状態で呻いていた。


「まあ、死なないよな」


 そもそもこれが(とど)めになるなどと、リロイは考えていなかったようだ。

 どうするのかと思えば、鐘楼にぶら下がっている鐘の、金属製の支柱に剣を叩きつけた。一撃で金属棒は破壊され、鐘が床に落ちて重々しい轟きを夜闇に響かせる。あまりの重量に床が陥没し、鐘楼自体が大きく揺らいだ。


「おまえは、あれだな」


 私は溜息まじりに呟く。


「仕返しのためにはどんな労力も厭わないな、相変わらず」

「そりゃそうさ」


 リロイは、巨大な鐘に抱きつく恰好で手を回した。「こういうのは、徹底的にやらなきゃ意味がないんだよ」


 そして気合いの声とともに、鐘を抱え上げた。

 人間がひとりで持ち上げられる代物ではないのだが、まあ今更だな。


 鐘楼の床が重みで撓み、嫌な軋みを上げた。

 そして柵越しに、カッシングの位置を確認する。彼はまだ、動けていない。


 幸か不幸か、仰向けだったため、リロイと目が合ってしまう。

鐘楼で、巨大な鐘を担ぎ上げたリロイを目にして、果たして司祭はなにを思ったか。


 やめろ、と彼の口が動いたような気がした。


「あの世でも鐘突きの練習ができるように、持って行け」


 しかしリロイは一向に構わず、言いたいことだけを言って、鐘を放り投げた。


 悲鳴はない。

 ただ、溜息にも似た絶望の吐息がかすかに聞こえた。


 鐘が大地を打つ音は、教会の外壁を伝って鐘楼にまで重々しく響く。地面はカッシングごと陥没し、あまりの重さに鐘が跳ねることもない。


 ただひとつ、誤算があった。


 鐘の落下が引き金になったのだろう、リロイのいる鐘楼が木材の割れる音とともに大きく傾く。リロイは慌てて、鐘楼から屋根に飛び移った。

 直後に鐘楼が瓦解し、屋根の一部と外壁を引き剥がしながら落ちていく。


 落ちるのは、鐘の上だ。

 轟音と粉塵を巻き上げながら、鐘楼は地面の上で粉々に砕け散った。

 間一髪、と安堵したいところだろうが、そうもいかない。

 天井と壁が大きく破損したことで空気が大量に中へ流れ込み、聖堂の中の炎が急激に勢いを増したのだ。


 リロイが降り立った屋根も、鐘楼のあった場所から炎が噴き出しそれがこちらへと蛇の如く向かってくる。下では窓ガラスが高熱によって割れ、さらなる燃料を得ていよいよ火の手が強くなり始めていた。


「自分がつけた火に追い詰められる気分はどうだ」

「熱いに決まってんだろ」


 リロイはなぜかキレ気味に言葉を吐き捨てると、噴出する炎に背を向けて屋根の上を走り出す。

 だがすぐに、行く手の屋根が吹き飛んだ。

 猛烈な勢いの炎が、噴水のように放出し、夜闇を赤く照らす。


 リロイは、立ち止まらなかった。


 両手で頭を庇いながら、崩落した屋根を飛び越える。その全身を噴き出す炎が炙ったが、触れたのはほんの一瞬で、レザージャケットの防火性能のおかげで燃え上がることはない。

 だが、問題は着地した瞬間だった。


 屋根が抜け落ちたのだ。


 着地した足が殆ど抵抗なく屋根を踏み抜き、その周囲ごと崩落する。落ちた先は、黒煙に包まれた三階の通路だった。

 視界はないに等しい。

 そして黒煙を大量に吸い込んだ場合、一酸化炭素中毒により意識を失い、そのまま死に至る場合もある。

 リロイは毒に対して強い耐性があるが、ここで煙に包まれればそれもどこまで持つか。


「一刻も早く、外に飛びだぜ」


 私の忠告に、リロイは逆らわず、声を出さずに頷いた。

 通路を走り、突き当たりの壁を目指す。そこから飛び出せば、あとは三階分の落下の衝撃に耐えるだけでいい。


 だが、最上階である三階には、階下で発生した煙が一番多く、集まっていた。

 そこには、一酸化炭素を始めとした有毒性の可燃性ガスが含まれている。これに引火した場合――


「急げ!」


 私が怒鳴るのと、天井付近で爆発が起こったのはほぼ同時だった。

 可燃性ガスが、連鎖的に着火し、炎が広がっていく。


 フラッシュオーバーだ。


 千度を超える猛烈な高温が、ガスを伝播して放出される。炎はまさに津波の如く荒れ狂い、教会の三階部分が内側から破裂して吹き飛んだ。

 大気が揺れ、轟音が闇の中に響き渡る。


 炎と教会の破片は、爆風に乗って四方八方へと飛び散った。それに少し遅れて、外壁が捲れ上がるようにして崩れ落ちる。床が崩壊し、通路が瓦解し、柱が倒壊した。

 燃え上がりながら、教会はその形を失っていく。


 リロイはそのとき、宙を飛んでいた。


 フラッシュオーバーによる高熱の爆風に吹き飛ばされ、教会のすぐ側にある家の方向へ投げ出される。

 そして、家の二階部分にあるテラスに激突すると、それを半ば粉砕しながら家の中に転がり込んでいった。ガラス戸をぶち破り、椅子とテーブルを爆砕しながらリロイの身体は壁に激突する。


 薄い壁は、弾け飛んだ。

 壁の向こうは階段だった。


 リロイは階段を転がり落ちていき、一階の通路に投げ出される。そのままさらに転がっていき、台所に到達したところで壁に激突した。

 今度は陥没したものの、どうにかリロイの身体を受け止めてくれる。

 逆さまの状態で停止したリロイは、その全身から白煙を立ち上らせていた。


「いまのは危なかったな」

「楽勝だよ」


 リロイは逆さまのまま嘯くと、何事もなかったかのように立ち上がった。レザージャケットは、もう使い物になりそうにない。性能を超えた高熱に曝され、表面が焼け焦げていた。

 リロイはジャケットを脱ぎ捨て、家を出る。


 教会は、ほぼ原形を留めていない。燃え盛る炎があるだけだ。

 炎の放射熱と灰が舞い散る中、リロイはそちらへ近づいていく。

 辺りには、破片と信徒の死体が散らばっていた。


 ひときわ大きな瓦礫は、鐘楼のものだろう。

 リロイはそこへ向かう道すがら、身を屈めてなにかを拾い上げた。カッシングが脱ぎ捨てた祭服だ。


「黒だからかって着るのは感心しないな」

「やかましい」


 リロイは祭服の内側を探り、複数のアンプルを取り出すと祭服は投げ捨てた。


「先に言っとくが、飲まないからな」


 それはともかく、効くのかどうかには、興味はある。実際、リロイの身体はこのアンプルの中身を毒物と判断して排除するのか、あるいはその効能を受け入れてさらなる強化を望むのか。

 いや――


「まさに、触らぬ神に祟りなし、だな」


 リロイは小憎らしくも鼻で笑い、鐘楼だった瓦礫の山に近づいた。リロイが投げ落とした鐘も、確認できる。

 邪魔な瓦礫をどけ、鐘の近くまで行くとリロイはかがみ込んだ。


 カッシングが、いた。


 胸から下は、鐘の下だ。

 だが、まだ生きている。薄く開いた口からは細い呼気が漏れ、半分閉じかけた目は、虚ろだが、リロイが視界に入るとわずかに見開かれた。


「よう、元気そうだな」


 よくもまあ、そんな冗談が言えるものだ。

カッシングは顔を歪めたが、言葉はない。リロイは祭服から取り出したアンプルを、彼の視界に入るように指先で摘まんだ。


「これがあれば、もっとご機嫌になれるんだろ? 欲しいか?」


 この提案にも、カッシングは応じない。

 さすがにこの短時間でも、リロイがどういう人間か身に染みて理解したようだ。


「遠慮するなよ」


 リロイはカッシングの心の裡を知ってか知らずか、一方的に話を続ける。「ただ一言、神の愛なんてなかったと白状すれば、こいつをもらえるんだぞ」


 この悪魔のような提案に、諦観すら漂っていたカッシングの表情が変わる。

 憤激に歪み、虚ろだった双眸が炯々と輝き始めた。


「まさに、悪鬼羅刹の如き邪悪――」彼は、悔しさに喉の奥で呻き声を押し潰した。「まさしく、〝魔王〟……」

「そうだな」


 リロイは、頷く。「俺たちは似た者同士だ。だから、仲良くやろう」

「――殺しなさい、〝天敵〟リロイ・シュヴァルツァー」


カッシングは裡から湧き上がる憤怒を唸り声に変えながら、言った。「かつて〝天敵〟と呼ばれた男が、神の信徒を虐殺したように」


「覚悟はできてるってことか」


 リロイは、少し感心したように首を揺らした。「凄いもんだ」


 そう言うと手を伸ばし、カッシングの口を無理矢理、開かせる。


「ならこいつは餞別だ。鐘と一緒に持って行け」


 そして、祭服から取り出したアンプルを一気にその中へ押し込んだ。四つほど、あっただろうか。それをすべてが口腔内に収まると、今度は開けていた口を無理矢理、閉じさせる。

 カッシングは、微かに首を横に振った。

 その目に浮かぶのは、恐怖と――懇願だ。


「大丈夫だ」


 リロイは、カッシングの顎をがっちりと掴みながら、微笑んだ。

 それは間違いなく、〝魔王〟の笑みに見えたに違いない。


「おまえの大好きな、神の愛だろ。好きなだけ味わえ」


 そして顎を押さえたまま、頬に拳を打ちつける。

 二発、三発と殴打は止まらない。


 変化は、十発を超えた辺りからだろうか。

 彼の身体が、激しく震え始めた。


 全身から、血が飛沫きだす。血管がさらなる膨張に耐えきれず、破裂しだしていた。身体の殆どが鐘の下なのでわかりにくいが、首筋や肩などが異様に盛り上がり始めている。

 なにかが千切れる音が、至るところから聞こえてきた。

 筋肉が増強されているのだが、その強化に筋繊維がついていけずに千切れているのだ。


 カッシングの口の中で割れたアンプルがもたらしたのは、過剰な肉体変異だった。


 リロイが手を放して口を開けられるようになっても、カッシングは呻き声ひとつ出さない。ただ、喉が震えるだけだ。

 首回りの筋肉があまりに太くなりすぎて、気道を圧迫しているのだろう。


 乾いた音は、骨が爆ぜている証拠だ。

 鋼以上の強度も、行き過ぎれば自壊する。体中の骨が、限界を超えた密度に破裂していた。


「なにをしているのですか」


 怒りにはち切れんばかりのその声に、リロイは驚いた様子もなく顔を上げた。

 彼女の足音は、随分前から捕捉している。


 もうひとりの司祭、エルナがそこに立っていた。

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