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『超速爆速レベルアップ』 ~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~  作者: シオヤマ琴
第二章

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第28話 思わぬ再会

「ではステータス画面を見せてください」


正面に座るスタッフが、俺に対してそう言った。

それを受け俺は、「ステータスオープン」と口にして、自分のステータス画面を表示させる。

そしてそれをスタッフに確認してもらった。


「……えっ!?」


スタッフは俺のステータスを目にして唖然とした表情になる。

だが、すぐにハッとなって、

「あ、も、申し訳ありませんっ。今すぐ全ステータスの合計数値を計算しますので、少々お待ちくださいっ」

と慌てた様子で手元のパソコンに何やら打ち込んでいく。


「はい、結構ですっ。で、では、お次の方どうぞっ」


俺は回れ右をすると、列から離れた。

とその矢先、俺の目に信じられない光景が飛び込んできた。


「……っ!?」


俺は一瞬意味が分からなくなり言葉を失ってしまう。

だが、俺のそんな反応も当然と言えよう。

なぜなら、俺の視線の先には、俺が元いたバイトの同僚である岸田さんがいたからだった。



◆ ◆ ◆



「き、岸田さん……? な、なんでこんなところに……?」


一人つぶやく俺。

すると向こうも俺に気付いたようで、無表情の岸田さんがこちらに歩いてくる。

よく見ると、岸田さんは魔法使いのような恰好をしていた。


「き、岸田さん。もしかして岸田さんもこの大会に参加するんですか……?」

「……」

岸田さんは無言で眠たそうな目をただ俺に向けてくる。


「あ、あの、岸田さん? 俺です俺。憶えてますよね? 同じバイトだった木崎賢吾です……あの?」

「……」

岸田さんは何も言葉を発さない。

それはまるで精巧に創られた人形のようだった。


「あのー、岸田さん?」


そこで俺は前にバイト先で聞いた岸田さんの発言を思い出す。

《わたしに敬語使うの止めてくれませんか?》

《店から一歩出たら普通に話してください。じゃないとこれからずっと無視しますからね》

たしかに岸田さんはそう言っていた。


なので俺は今度は敬語を使わずに再度話しかけてみた。

すると、

「はい。どうも木崎さん。お久しぶりです」

何事もなかったかのように岸田さんは返事をした。


「ど、どうもじゃないってば。なんで岸田さんがここにいるのっ? って言うかその恰好は何っ? ま、まさかだけど、岸田さんってダンジョン所有者なのっ?」


俺はあふれ出る疑問をぶつけていく。

それに対し岸田さんは、

「はい。わたしダンジョン所有してますから、今回の大会も参加しますよ」

淡々とした口調で返した。


俺はパニック寸前だった。

だってそうだろ。

同じバイト仲間として働いていた岸田さんは、俺がダンジョンを探しているということを知っていたんだ。

なのに自分がダンジョン所有者だということを近くにいながら黙っていたんだぞ。


「わ、わけがわからないって。なんで、なんで俺に黙ってたの? ダンジョン持ってるって。大体ダンジョン持ってたのにバイトしてたのってどうしてなのさ」

「それはですね、木崎さんが傷つくかもしれないと思って黙っていました。バイトに関してはわたしが好きだからしていることです」

「あ……そ、そう、だったんだ」

「すみませんでした。やっぱり話した方がよかったですか?」

「い、いや、別に……それならいいんだ、うん。なんかごめん」


話を聞いてみると岸田さんは俺のためを思って黙っていてくれたらしかった。

そうとわかるともうこれ以上追及は出来ない。

俺は話題を変えようと試みる。


「え、えっとさあ、ところで、岸田さんはなんでこのバトルトーナメントに参加しようと思ったの? やっぱり副賞の使い魔の卵が目当て?」

「そうですね。まあ、それもありますけど」

そう前置いてから岸田さんはおもむろにこう口にする。

「一番は自分の力試しです。わたし結構強いみたいなので、だったらどこまでいけるのか試してみたくなったんです」


「へー、そうなんだ……ふーん」

なんかバトル漫画の主人公みたいなことを言うなぁ。

俺は岸田さんと数年の付き合いがあるのだが、その性格をいまだつかめずにいた。

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