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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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475ー魔力量なんだって

 でもレオ兄は、叩きながら鑑定眼で見ていた。


「ああ、分かった。ウォルターは魔力量が少ないんじゃないかな?」

「ええ、レオ坊ちゃんの言う通りです。私は辛うじて生活魔法を使える程度しか、魔力量はないのです」

「だからだ」


 なんですと? 魔力量で違ってくるのか?

 レオ兄が鑑定眼で見た結果だ。俺やレオ兄みたいに魔力量の多い者が叩くと『キュポン!』と鳴る。だけどウォルターさんみたいに魔力量が少ない人が叩くと、その音は鳴らないらしい。

 何故なら人は無意識に微量だけど魔力を放出しているから、それに反応しているのだろうということだ。

 俺はそんなこと全然知らなかった。


「魔力に反応しているんだよ。これって、魔力を流すと強くなるだろう?」

「あ、しょうなのら」

「え? そうなのか?」


 ニコ兄は今更何を言っているんだ。俺は何度か、魔力を流して叩くと強くなると言っていたぞ。


「その魔力に反応しているんだ」


 ほうほう、それは凄いじゃないか。ならエルがピコピコハンマーを叩くと『チュン!』と鳴るのも、エルの魔力に反応しているということかな? 俺のピコピコハンマーで、魔鳥をぶっ叩いている時にも『キュポン!』と鳴っていたし。


「れおにい、えるのも?」

「そうだね、ピコピコハンマーは三つともそうだ。ロロが作る時に魔力を流しているからじゃないかな?」

「しらら〜い」

「アハハハ。ほら、ディさんが言ってたじゃない。ロロは無意識なんだってさ」


 そうだっけ? そんなことを言われたような気もする。


「それにエルも魔力量は多い方じゃないかな?」

「なんれもいいけろ、これはぼくのら」


 エルったらまだお祖父様を警戒している。それも仕方がない。だってお祖父様ったら、さっきからエルが持っているピコピコハンマーから目を放さないから。


「ロロ、私も欲しいぞッ!」

「だからお祖父様。お祖父様は剣があるでしょう?」

「テオ、それとこれとは違うだろう!」


 いやいや、エルはまだ剣が使えないからピコピコハンマーなのだよ。そこを忘れてはいけない。俺だってまだ剣は使えない。でもマンドラゴラをバシコーンしたくて作ったのがピコピコハンマーだ。

 元々、斬るつもりはなかったのだから。今回はエルの希望で、ぶっ叩く反対側で斬れるようにはしたけども。でも危ないからそんなに鋭くはしていない。


「ろろ、こっちれ、きるんらろ?」

「うん。けろ、しょんなになのら。ばしこーんが、めいんなのら」

「なんら? ばしこーん?」

「しょうしょう、ばしこーんってたたくのら」

「おー、しょっか」


 斬るのはエルがもっと大きくなってから剣を習うといいよ。エルは身体を動かす方が得意みたいだし。俺はそうじゃないから。この前みたいに魔鳥が襲ってきたら、魔法で対応するしかない。


「ロロ、どうしたの?」

「れおにい、ぼくはけんを、ちゅかえないのら」

「まだちびっ子だからね」

「ちがうのら。おっきくなってもむり。こわこわ」

「アハハハ。ロロは魔法があるからいいんじゃない?」

「しょう?」

「うん、そう思うよ」


 けど、レオ兄は槍も使えて魔法も使える。それってチートって言うのじゃないか? 俺の兄はとっても凄いぞ。


「れおにいは、しゅごいのら」

「そう? ありがとう。アハハハ」


 どうしてそこで笑うのかな? 俺は本当のことを言っているだけなのに。

 そんなことをしていたのだけど、どこからかとっても香ばしい良い匂いがしてきた。これは何かな? 今日の夕ご飯かな? こんなに良い匂いがすると、俺のお腹が反応しちゃうぞぅ。


 ――キュルルルル


「あ、なったじょ」

「えるのおなから」


 俺のお腹じゃないからね。俺のお腹は堪えてくれた。これはエルのお腹が鳴った音だ。


「皆さーん! ご飯ですよー!」


 マリーがお邸の前から大きな声で呼んでいる。こらこら、ルルンデの家じゃないのだから。マリーったらマイペースだ。どこにいても変わらない。それがまた俺は安心するのだけど。


「とっても、いいにおいなのら」

「な! いいにおいらよな!」

「今日は魔鳥の丸焼きだろう」

「ておしゃん、しょうなの?」

「ああ、そうだと思うよ。ほら、前庭にみんな出てきているだろう?」

「ほんとら」

「おー! やった!」


 俺たちも行こう。いつ出るかと楽しみにしていた魔鳥の丸焼きだ。初めて食べる。ふふふ、ワクワクしちゃうじゃないか。


「れおにい、にこにい、たべたことある?」

「ないよ、初めてだ」

「おう、丸焼きなんて初めてだな」

「わふん」


 ピカまで、とっても良い匂いで楽しみだね! なんて言っている。ピカはたくさん食べるから、丁度良いかも知れない。


「わふわふ」

「うん、おっきいからね」

「わふ」


 体が大きいからたくさん食べるんだって、ピカが言い訳している。


「キュルン」

「あ、ちろもたべるのら」

「キュル」


 チロまで匂いに反応している。ピカの頭の上で体を持ち上げて、まるでクンクンしているみたいに見える。可愛いね。チロは魔法を使うたびに少し大きくなっているような気がする。


「れおにい、ちろ」

「またちょっと大きくなったかな? きっとチロは、魔法を使うと大きくなるんじゃないかな?」

「やっぱりしょうなのら!」

「ふふふ、多分ね。チロも成長しているんだね」


 これは鑑定眼でなくても分かる。お墓参りから帰って来た時も大きくなったもの。お祭りの夜にブラックウルフと戦ったあともそうだった。やっぱそうなのだ。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


音は魔力量が関係していました!当たった方はおられますか〜?何も出ませんが(^◇^;)


今日はこの後、ココちゃんの発売記念SSを投稿しま〜す!

よろしければ、読みにいらしてくださいませ〜!是非に!(๑•̀᎑•́)و✧

よろしくお願いいたします!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
魔力は魔力でも量でしたか エルの訓練が厳しくなるのは確定っと…まぁ泣くな そうすると、お祖父さんが使ったらどんな音がするのやら
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