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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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466/485

466ー本当のリア姉?

 リーダーたちは落ちて来る魔鳥を逃がすものかと、ピューッと落下地点に移動して蹴りを入れる。それも落ちてくるタイミングを見計らってジャンプしていたみたいだ。とっても成長していた。

 元々足癖の悪いコッコちゃんの雛たちはまだ分かる。だってコッコちゃんといえば、蹴りを入れてププーの実を落として食べるのだもの。

 でもプチゴーレムたちも負けてなかった。小さな体でジャンプしてキックをお見舞いしていた。誰に教わったのか知らないけど。


「あの子たちのボスは、ドルフ爺ですね。ドルフ爺も強いですからッ!」

「れも、どるふじいはもう、おじいちゃんなのら」

「それでも元Bランクの冒険者なのです! 今のリアやレオより強かったのですよぅ!」


 ああ、そっか。リア姉とレオ兄はCランクだからドルフ爺の方が上だ。そんなに強かったのかと改めて思った。


「辺境伯家に関わっている人たちは、みんな強いですからねッ!」

「しょうなのら?」

「はいッ! そうなんです!」


 きっとそういう危険と隣り合わせの領地なんだ。ルルンデみたいに平和ではない。魔獣や魔物の脅威がすぐそこにある。

 でもそれも脅威だけじゃなく、利益になることもあるって言っていた。


「この旅でもロロは良い経験をしましたねッ」

「うん、たのしいのら」

「でもまだ帰るまで油断しては駄目なのですよーう……よーう……よーう」


 これもお決まりだ。いつも中途半端なところで時間切れだ。女神の声が遠くなると、俺は目が覚めた。ああ、まただ。どうせなら、はっきり教えてくれないかなぁ? なんて思いながら。


「ん~……ロロ、もう起きたの?」

「れおにい、めがさめたのら」


 いつも俺をふんわりと優しく抱っこして眠っているレオ兄。腕の中で俺がモゾモゾと動いたものだから、レオ兄も目が覚めたらしい。


「れおにい、あさごはんは、まるやき?」

「ん~、朝ご飯ではないかなぁ?」


 なんだ、そうなのか。楽しみなのに。


「ロロは早く食べたいの?」

「うん、たのしみなのら」

「多分、夕ご飯だと思うよ」


 楽しみにしておこう。なにしろ初めての魔鳥の丸焼きだ。想像したらまた俺のお腹が反応してしまった。


 ――キュルルル……


「ふふふ、起きて着替えようね」

「うん」


 レオ兄とお着換えをしていると、マリーがやって来た。


「あらあら、今朝は早く起きたのですね」

「ロロが起きちゃったんだ」

「まあまあ」


 そう言いながら、俺の丸いおでこに手を当てるマリー。ここに着いた時にお熱を出してしまってから、ちょっぴりマリーは気にしている。またお熱があるんじゃないかってね。


「まりー、げんきらよ」

「はいはい、お熱もありませんね」

「おなかがしゅいたのら」

「あらあら、朝ご飯を食べに行きましょう」


 マリーとエルザとユーリアは、俺たちのお世話をしながらこの家の使用人たちと一緒に働いている。俺はマリーたちが疲れないかと心配だ。辺境伯邸にいた時も、ずっと働いていた。


「まりー、ちゅかれてない?」

「はい、マリーも元気ですよ」

「よかったのら」


 レオ兄とマリーと一緒に食堂へ入ると、もうエルが来ていた。エルの隣に座らせてもらう。反対側のお隣はニコ兄だ。


「ロロ、おはよう」

「にこにい、おはよー」

「ろろ、きのうはしゅごかったな!」

「えるも、がんばったのら」

「おー、ろろもな!」


 やっぱ興奮覚めあらずとでも言うのか。昨日の魔鳥をやっつけたことは、俺やエルにとっては凄いことなのだ。

 コッコちゃんとは全然違う、とっても凶悪そうな見た目の魔鳥さん。攻撃だってしてくる。


「ろろの、ぴこぴこはんまーもしゅげーな」

「えるはじょうじゅにちゅかってたのら」

「らってかるいからな、ちゅかいやすかったじょ」


 あれれ? それはそうとリア姉がいないぞ。もしかしてまだ眠っているとか? リア姉はお寝坊さんだから。


「れおにい、りあねえは?」

「ああ、ロッテと外だ」

「え……?」

「ろろ、しらなかったのか? ろってねえとりあねえは、まいにちあさから、はしってるじょ」


 な、な、なんですと!? あのお寝坊さんのリア姉がぁッ!?

 俺が驚いたお顔をしていたのだろう。隣に座っていたニコ兄が吹き出した。


「ロロの思ってることは分かるぞ。俺もそう思ったからな!」

「らってにこにい、りあねえなのら」

「な、そうだよな」


 二人して酷い言いようだ。でもリア姉はルルンデの家だと、いつも一番遅く起きてくる。そのリア姉が早起きをしてロッテ姉と一緒に走り込みだと。

 それはそれは、驚くぞ。もしかして槍が降ったりしないか?


「ロロ、姉上だって早く起きられるよ」

「れおにい、びっくりなのら」

「アハハハ! リアはそうだな」


 そう言いながら、テオさんが前に座った。

 テオさんはルルンデでほんの少しだけ一緒に住んでたから、本当のリア姉を知っている。いや、本当とか言ったら叱られそうだ。


「いつもリアが最後だったよな」

「テオさん、姉上は朝が弱くて」

「でもロッテが帰ってきてから、ずっと走っているだろう?」

「そうなんですよ。二人とも対抗心を燃やしちゃって」

「アハハハ! どっちもどっちだろう?」


 なになに? ロッテ姉が帰ってきてからずっと、リア姉と一緒に朝から走っていると?

 二人は良く似た性格をしているから、負けず嫌いなところもそっくりだ。泣き虫さんなのはロッテ姉の勝ちだけど。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


昨夜遅くにですが、活動報告を投稿しました。ロロ④の書影公開が解禁されたので!

担当さんから連絡をいただいて、即投稿しました(^◇^;)

ララちゃんと手を繋いでいるロロの後ろに、親目線のディさんとクリスさんです。

気付かれましたか? ララちゃんの瞳にお花が!

大きなリボンが可愛いですね。

挿絵にもララちゃんが登場します。口絵はおいおい公開できるかと。

もうご予約できますよ(*ノ>ᴗ<)

書店様によって特典SSがつきますので、特典情報もまたお知らせいたします。

初回限定盤でSSが封入されています。

今回は『運命だと思うのよ』だったような。覚えてない(^◇^;)

webではずっとロロ視点で進めていますが、書籍では意外な人視点から始まります。

お楽しみにしていただけると嬉しいです!

よろしくお願いいたします(ᴗ͈ˬᴗ͈)♬♡

挿絵(By みてみん)


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― 新着の感想 ―
4巻予約開始おめでとうございます とりあえず、近い内にまた襲撃があるというわけでしすたか… いよいよ相手も、ロロ達を想う人達による包囲網ができてしまい、末期モードで焦ってますかな?
またいつもの感じで終わる女神さまw 表紙のララちゃんとロロ可愛いです~!
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