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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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457/486

457ー名付け

「やっと会えたのに……」

「おばあしゃま、もういちゅれもあえるのら」

「ロロ、そうね。会えるわね。一度私もルルンデに行こうかしら」

 

 そんな爆弾発言をしたお祖母様だけど、それは無茶だよ。来るなら大歓迎だけど。

 

 翌日、庭がとっても賑やかで目が覚めた。


「まりー」

「ロロ坊ちゃま、目が覚めましたか?」

「うん、なんらろ?」

「ふふふ、大騒ぎでしょう? 目を覚ましたのですよ」

「あー……」


 そう、あの子たちがやっと目を覚ましたらしい。それは行かなくちゃ!


「まりー、いくのら!」

「はいはい。お着換えしましょうね」

「わふぅ」


 あれれ? ピカさんったら、ちょっと面倒そうだけど?


「わふ」


 アハハハ! だって煩いのが増えちゃった。なんて言っている。ピカの子分なのに。


「わふわふ」


 子分じゃないし。なんて、そんな冷たいことを言わない。俺はピカの子分のつもりで作ったからね。


「わふぅ」

「しょうらよ、らからぴかのこぶんが、いっぱいら」

「わふ」


 なら良いかも。だって。ピカったら時々クールだ。ほら、一緒に見に行こう。チロはもうピカの背中に乗っている。準備万端だ。

 お着換えをしてお外に出てみると、もうエルが走り回っていた。


「あー! ろろ! おしぇーじょ!」

「える! おきたのら!?」

「しょうらじょー! めっちゃかわいいじょー!」


 エルの後ろを小さなプチゴーレムが、キャンキャン鳴きながら尻尾をフリフリして走っていた。もう仲良しじゃないか。

 俺とピカを見つけると、ピューッと走ってきた。

 いつものプチゴーレムたちに加えて新しい子たちが二匹。お帽子を被っていないからすぐに分かる。


「げんきらね」

「キャン!」

「アン!」


 よしよし、元気に一緒に走っていたし上手くできたらしい。イッチーたちよりほんの少し上手になっているはずなのだ。


「える、おなまえをちゅけるのら」

「ロロ、待って」


 おや、レオ兄だ。どうしたのかな?


「ロロが作ったから、今はロロの魔力で動いているんだ。エルがお名前をつけても大丈夫かな?」

「え、わかんないのら。けろ、えるとじゅっといっしょにいるから」

「そうなんだけどね、う~ん。どうなんだろう?」


 え、そんなに難しいことなのか? 俺ってとっても気軽に作ったのだけど。でもディさんも作って良いって言ってたし。


「ちょっと待ってね。エル、見てもいいかな?」

「れおにい、なんら?」

「れおにいがみるのら」

「なんら?」


 俺の説明では駄目らしい。レオ兄にお願いしよう。


「エルの魔力でこの子たちが動けるか見せてね」

「おー」


 レオ兄の鑑定眼はレベルが上がってないか? そんなことまで分かるようになったのか?


「れおにい、わかるの?」

「うん、ディさんほどじゃないけどね」


 ほうほう、だってディさんは特別だもの。レオ兄がエルをじっと見つめる。


「あー、やっぱりエルだとロロみたいにはいかないな」

「れおにい、らめなのか?」

「駄目じゃないんだけどね。エルは魔力操作が全然できていないんだ」


 あ、だって魔法のお勉強になったら逃げ出すとか言ってたぞ。

 レオ兄が鑑定眼で見た結果だ。俺は特に何かをしなくても、毎日元気にプチゴーレムたちは動いている。元気過ぎるくらいだ。だけど、エルだとそうはいかないらしい。

 エルは魔力操作ができていない。だからプチゴーレムたちが魔力をもらうのも、もらい難いらしい。どうしてそうなのか、全然分からないのだけど。


「ちゃんと体の中で魔力操作ができているとね、魔力の譲渡もしやすいんだ」


 ほうほう、そう言われてもあんまり分からない。とにかく、俺の時みたいにピューッと近寄ってきたと思ったら、もう魔力をもらってるという具合にはいかないらしい。

 ならどうするのか?


「エル、毎日この子たちに魔力を流してあげられるかな? 忘れたら動けなくなっちゃうよ」

「れおにい、しょうなのか?」

「そうなんだ。それと毎日ちゃんと魔力操作の練習をすること」

「なんら?」

「える、ぽかぽかぐるぐるなのら」

「あー、あれか」

「える、れんしゅうしゅるっていってた」

「おー、これからしゅるじょ」


 これからなのか。本当にさぼっていたね。


「それを練習しなきゃだめだよ。プチゴーレムたちには必要なんだ」

「おー! わかったじょ」

「ちゃんと守れる? 約束だよ」

「うん!」

「じゃあ、エル。お名前を付けてあげて」

「おー! もうきめてんら」


 エルがもう決めてたと胸を張って言った名前だ。


「おーちゃんと、どらんちゃん!」

「アハハハ! そっかぁ、エルは良い子だね」

「なんら、れおにい。わかったのか?」

「分かるよ。オードランから取ったんだね」

「しょうらじょ! かっちょいいらろ!? じゅっと、ながいきしゅるっていってたからな!」

「える!」


 思わずエルの手を取った。自分より長生きするから、だから自分の名前ではなく家名から取ったんだ。

 俺の安易な名付けより、ずっとずっと思いが込められていて良いじゃないか。ちょっとだけ恥ずかしくなっちゃった。


「なんら、ろろ? だめか?」

「ううん、めっちゃいいのら!」

「らろ!? おーちゃん! どらんちゃん! よろしくな!」

「キャン!」

「アン!」


 ちゃんとエルの前に並んでいる二匹のプチゴーレム。今日からよろしくね。

 エルや家の人の言うことを聞くんだよ。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


遅くなりました!


全然関係ないのですが、今年のサンマは大ぶりで美味しそうです!(^◇^;)


今日はリリのコミック①の発売日でした!

手に取ってくださった方もおられるのでしょうか?是非感想をお聞かせいただけると嬉しいです。

伊志田先生にもお伝えしますよ〜

よろしくお願いします!


ロロのコミック①もよろしくです!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
存在、忘れていました(ヲイ しかし、こんなご主人様で大丈夫かという気分でしてー。次回来たときには残骸と化したぷちごーれむが…となってそう
命名:オーちゃんとドランちゃん ほのぼのするね(•‿•)
前回帰るって言ってたけどそういえばゴーレムまだ終わってないよな、と思いましたが今回でようやく完成しましたか。忘れられてなくて良かった。
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