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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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442/485

442ーエルと一緒に

 そうそう、脱線してしまっていたけどエルにもプチゴーレムを作っても良いかな?

 俺だけでは判断できないから、レオ兄とディさんを見る。


「そうだなぁ、ずっと仲良くできるかな?」

「おー、ぼくか?」

「うん、エルだ。プチゴーレムをロロに作ってもらったら、仲良くできるかな?」

「うん、あたりまえらじょ」


 うんうん、エルならきっと仲良くしてくれると思う。一緒に庭を走り回っていそうだ。


「少しよろしいでしょうか?」


 ここで意外にもウォルターさんが小さく手を挙げた。


「魔力を分けてあげると数百年も動くと、ディさんがおっしゃってました。エル坊ちゃま、ご自分が大きくなって学院に行かれた時はどうなさいますか? また、エル坊ちゃまよりずっと長生きなのです。ずっとずっと仲良くできますか?」


 ウォルターさんが言っているのは、責任なのだろう。今の気分で可愛いからというだけでは駄目だと。

 ちゃんと動くんだ。生きているんだ。だから自分がずっと責任をもって仲良くできるのかと、エルに覚悟みたいなことをさせようとしているのではないかな? と思った。


「えっちょぉ……ぼくより、ながくいきるってことらろ?」

「はい、そうなりますね」

「ぼくがおおきくなってから、ちゃんとかんがえるってらめか?」

「エル坊ちゃまが、大人になられてからですか?」

「うん、しょう。らって、ぼくがいるうちは、じぇったいになかよくしゅるじょ。けろ、むじゅかしいことは、わかんねー」


 そりゃそうだ。だってまだ3歳なのだから。それでも十分な答えだと俺は思う。

 欲しいというその場の気持ちだけで、ずっと仲良くすると言ってしまってもおかしくない。だってちびっ子だもの。

 エルが言ったように、まだよく分からない。そんなに責任感だってないだろう? それが普通だ。でもエルはちゃんとそう言った。

 大きくなってからちゃんと考えると。それで十分だと俺は思う。


「エル坊ちゃまが大人におなりになったら、ちゃんとプチゴーレムのことも考えてくださいね。約束です」

「おー、わかったじょ」

「飽きたからといって、放っておいたりしないでください」

「じぇったいに、しないじょ」

「ロロ坊ちゃまみたいに、ずっとお友達ですよ」

「うん、じゅっとら」


 ふふふ、エルったらまだそんなに意味は分からないかも知れないけど、とにかくずっとお友達だと分かってくれたらそれで良いと思う。

 真剣なお話をしていたのに、俺のお腹が可愛らしい音を立ててしまった。


 ーーキュルルルル~


 これは仕方がない。だってお腹は我慢してくれないし、場を選んだりしてくれないから。


「アハハハ! ロロったらお腹が空いたんだね」

「らってでぃしゃん、あしゃから、ぼうけんしたし」

「らな! おなかしゅいたじょ!」


 あらあら、お昼にしましょうと、お祖母様が言って食堂へみんなで移動した。もちろんディさんも一緒だ。


「おばあしゃま、でぃしゃんはおやしゃいが、とくもりなのら」

「なあに? とくもりなの?」

「しょうなのら。いっぱいいっぱいたべるのら」

「まあ、そうなのね」

「アハハハ。ロロったら」


 だってこれは言っておかないと。ディさんは特盛サラダをいつも食べるから。

 俺が言っておいて良かった。ディさんの前に特盛サラダが出されている。それをいつものように、シャクシャクと食べるディさん。俺たちもお昼を食べて、それからエルと一緒にお昼寝をした。

 いつもお昼寝するのは一人なのに、ここではエルが一緒だ。これってとっても嬉しい。俺一人だけ眠くなってお部屋に戻るのって、ちょっぴり残念だったから。

 ベッドが大きいからエルと一緒に眠る。ベッド脇にはいつものようにピカが寝そべっている。

 家族が多いとこんな感じなのだね。いつもマリーと二人でお留守番していた俺にとっては新鮮だ。ディさん一人が来るようになっただけでも、賑やかになったなぁ~って思っていたのに。

 ここではもっとだ。しかも俺と同じ歳のエルがいる。


「ふふふ」

「ろろ、ろうしたんら?」

「らって、うれしいのら。えるといっしょに、おひるねなのら」

「おー、いっしょらじょ」


 二人で丸くなってお顔を見合わせながら眠りにつく。ああ、こんなのも良いなぁと思った。


「ちょっぴりご無沙汰だったのです~!」


 ああ、また女神の世界だ。相変わらず一面に咲いているお花の上を、容赦なく走って抱きついてくる。だから、お花が可愛そうだ。そう思いながら、もう慣れたものだ。俺は抱きついてくる女神をヒョイと避けた。


「ぶぶぶぶぶーッ!」


 これも慣れたものだね。いや、慣れとかじゃなくて恒例になってしまっている。

 どうした? 女神なのにそれで良いのか? 女神の威厳というものをもう少し考えよう。醸し出そう。


「ロロもエルも、やんちゃさんなのですぅ~」

「ああ、ぼうけんらね」

「そうなのです。ピンチだったのですッ!」


 あんなところで魔鳥が出るなんてびっくりだったよね~。


「わふん」

「ピカちゃんも頑張ったですね!」

「くぅ~ん」


 でもちゃんと守れなかったなんてピカが言う。そんなことない、守ってくれた。自分が怪我をしていたのに、それでも俺とエルの前に立って守ってくれていた。


「ぴか、しょんなことないのら。ありがと」

「わふん」


 ピカの首に抱き着いて、ワシワシと撫でる。


「ディさんを呼べて良かったのです!」

「ほんとうらね」


 そうそう、あの時俺はよく思い出した。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


暑いですね〜!動物病院に行くだけなのに、運転していると右手だけが焼けてしまいます(^◇^;)


楽天ブックス様やAmazon様でハルちゃんの3巻の予約が始まりました。書影は出てません。だってまだできていないのです(^◇^;)

これまで同時に複数作品の書籍化が動いていたので、なかなか大変でした。

一番大変なリリしゃまがまだなのですけど。

もう少し頑張ります(•̀ᴗ•́)و ̑̑


年内はあと、リリしゃま⑦、ロロ④、ハルちゃん③が発売予定になります。

よろしくお願いいたします(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)


ロロ①〜③発売中でっす!

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
撫羽さん〜 ロロは本当に周りを明るく元気にしてくれますね! プチゴーレム!プレゼントできると良いね! ロロ達が、帰っても寂しく無いよね、だって可愛いお友達が側にいるから、次はロロ達の所に遊びに行こうね…
追いついてしまった……………… カクヨムの方でゼロ歳児読んでるww
久々に女神参上 コミックではもう一人も出てきましたが、こちらは無しと エル問題は先送りか…やはり今のままは難しいですからね(その点、女神は干渉するしピカやチロもいるこちらは無問題?) さて、女神の…
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