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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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433/485

433ーいつも楽しい

 ちょっと離れると寂しく思ってしまう。


「でぃしゃんといっしょがいいのら」

「ん? ロロどうしたの?」

「らって、いちゅもいっしょらったから」

「ロローッ! 僕と一緒がいいって言ってくれるの!?」

「いっしょがいいのら」

「僕もロロと一緒がいいよー!」


 今度はディさんに抱きつかれちゃった。いつものディさんの温かさと匂いが、ちょっぴり懐かしく感じてしまう。ほんの少し離れていただけなのにね。

 ディさんはもう家族と同じだ。一緒に住んではいないけれど、毎日一緒に遊んでご飯を食べて時々同じベッドでお昼寝する。

 いつの間にか俺の毎日に、ディさんがいないなんて考えられなくなっている。ディさんだけじゃない。


「みんないっしょがいいのら」


 俺のその言葉を聞いていたお祖父様やお祖母様たちが、少し戸惑ったような複雑なお顔をしていたことを俺は知らない。

 お祖母様が俺に聞いてきた。切ないような戸惑っているような、なんともいえない表情をしている。


「ロロは今のおうちが好きなの?」

「しゅきなのら」

「そう、仲良しの人がたくさんいるのね?」

「えっちょお、でぃしゃんにぃ、どるふじいにぃ、しぇるまばあしゃんにぃ、えっちょぉ、おしゅかーしゃんと、ぎるましゅもなかよしなのら」

「レオ、そういうことなのね」

「はい、お祖母様。ロロは皆に可愛がってもらって、皆のおかげで笑えるようになったんです」

「ですから、もう少し時間がほしいのです」


 なにかな? 何の話だ? そう思ってディさんを見ると、ニッコリされた。


「なんでもないよ。ロロが毎日楽しく過ごしてくれることが一番だ」

「でぃしゃん、いちゅもたのしいのら」

「ぼくとあしょぶのも、たのしいよな?」

「うん、える」

「よし、おしょといこうじぇ!」

「うん!」


 二人してピョンとソファーから降りる。


「これ、エル。もう冒険は駄目よ」

「かあしゃま、わかってるじょ」

「僕も行こうっと」


 エルと一緒にディさんの手を引っ張って行く。ふふふ、それだけで楽しい。やっぱディさんがいると楽しい。


「ねえ、二人で何するの?」

「うらにわを、たんけんしゅるじょ」

「しゅるのら」

「そうか、今度は探検か~」


 もちろんピカもちゃんと付いてきている。フッサフサの尻尾がちょっぴり楽しそうに揺れている。ふふふ、ピカもずっと一緒だよ。


「わふん」


 当たり前じゃない。僕はロロのそばを離れないよ。なんて嬉しいことを言ってくれる。


「キュルン」

「あ、ちろ。おきたのら」


 チロも、すっと一緒にいると言ってくれる。嬉しいなぁ。今の俺の周りには好きな人がいっぱいだ。1年前にレオ兄に抱っこされて、ただ泣いてただけの俺とは違う。

 ディさんに魔法を教わった。ピカとチロも一緒にいる。少しは俺だってみんなを守れるようになりたい。

 マンドラゴラなら倒せるようになったのだけど、あとはまだまだだ。だって魔獣とか怖いもの。


「なあ、でぃしゃん。ぼくとろろがおおきくなったら、えるふしゃんのくににいくんらじょ」

「おや、エルも行くの?」

「しょうらじょ。くりしゅてぃーしぇんしぇいにも、いってあるんら」

「そうなんだ、それは楽しみだね」

「おー。ろろ、いっしょにいくんらよな」

「うん、いっしょなのら」


 エルと二人で手を繋ぎながら拳を上げる。おー! と決意表明だ。


「アハハハ、僕が案内するよ~」

「うん、でぃしゃん」


 嬉しくて思わずスキップしちゃった。お久しぶりにお披露目だ。足を交互に上げてステップを踏む。スキップスキップ。


「しゅきっぷしゅきっぷ」

「おー、ぼくも!」

「しゅきっぷしゅきっぷ」

「らんらら~ん」

「アハハハ!」


 二人でディさんと手を繋いでスキップだ。ふふふ、楽しい。ディさん、大好きなのだ。


「僕は裏に来たのは初めてだけど、ここも広いんだね」

「でぃしゃん、おんしつもあるのら」

「温室なの?」

「しょうなのら、やくしょうをしょだてているのら」

「へえ~、凄いね。そっか、温室かぁ」


 ふむふむと、考えている。どうしたのかな?


「ルルンデの家にも温室があったら、ニコがもっと育ててくれるかなって思ってさ」

「にこにいは、まいにちおばあしゃまと、やくしょうみてるじょ」

「そうなの?」

「しょうしょう」


 ウォルターさんの薬草も、叔母様が育てているって言ってたし。


「ああ、ウォルターさんの薬草もそうなの?」

「しょうらじょ」

「へえ~、凄いね」

「でぃしゃんも、みてみるか?」

「うん、ぜひ見てみたいな」

「こっちらじょ」


 トコトコとディさんと一緒に温室に向かう。広いんだ、とっても。だから温室に行くのも一生懸命歩かないといけない。


「ろろ、ぴかにのろうじぇ」

「うん、しょうしゅるのら」

「わふん」


 ピカが伏せてくれると、そこにエルと一緒に乗る。もうエルも慣れたものだ。エルの後ろに乗り綱を持って出発だ。


「ぴか、いいのら」

「わふん」

「えー、エルも乗り慣れてるじゃない」

「しょうらじょ。らっていちゅもいっしょに、のってるんら」

「アハハハ、もしかして冒険もピカに乗って行ったのかな?」

「しょうらじょ」


 なるほどね~、なんてディさんが感心していた。

 

お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


今日は雨ですね。ワンちゃん抱っこして傘さすのは超面倒でした(^◇^;)


さて、今月はロロのコミック①が発売になりました。

来月1日はノベルのロロ③が発売されます。

毎月私関係の何かが店頭に並んでいるという幸せを噛み締めております。*.(๓´͈ ˘ `͈๓).*

私は今何をしているのかというと…あれをとりあえず送って、別の戻ってきているのを確認して、それから初稿を作らないと。その間にコミカライズ関係のメールを色々確認して、という感じです。

ふふふ。楽しみにしていただけると!(*ノ>ᴗ<)

あの時これをしていたのかー!と、数ヶ月後に少し分かるかもです。

今年は忙しいです。来年も忙しくできるといいなぁ。

こうして忙しくお仕事できるのも、皆様が購入してくださるおかげです。ありがとうございます!(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゜

7/1発売です。よろしくお願いいたします!

挿絵(By みてみん)


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― 新着の感想 ―
撫羽さん 口絵が、可愛いです〜 ロロが、被っているのはもしかしてピカの帽子かな?  お祖父様達がロロ達の為に色々と、考えてくれているけど皆と離れたらまたロロは泣いて眠れなくなってしまうかもしれませんね…
エルフさんには転移魔法がある……ふむふむ… エルと一緒にエルフの国ツアー、すっごく楽しそう(*≧∀≦*) その前にディさんだけの里帰りとかあって あるチビッ子との出会い(再会?)が有ったり無かったり…
うーん…2巻の巻末を知ってると微笑ましいけど悲しくなります いつまでも一緒はできないことにいつ気がつくのか… 3巻は来月でめでたいです。某小説家の最盛期みたいに1月に2冊書けるようにがんばりませふ
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