表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

430/485

430ー帰ってきた

「ディさんから聞いたぞ。ピカがいてくれて良かった」

「本当よ。ピカ、ありがとう」


 お祖父様とお祖母様だ。ピカが身を挺して守ってくれた。そのせいで怪我をさせちゃって、ごめんね。


「ぴか、ありがと」

「おー、しょうら。ぴか、ありがとな」

「わふん」


 僕が守るのは当たり前だよ。なんて、かっちょいいことを言っている。

 どう考えても、俺たち二人は足手まといだった。もっと強くならないと。

 せめて杖を持っていたらなぁ。今度は忘れずに持って行こう。と、思わず決意の拳を上げてしまった。

 そんな俺を見て、ディさんがクスクスと笑っている。


「ロロ、今度は何を考えてるんだい?」

「でぃしゃん、ちゅえをわしゅれたのら」

「ああ、僕が作った杖のこと?」

「しょうなのら。ぽしぇっとを、もってなかったから」

「ああ、いつものポシェットに入れていたものね」

「ちゅぎは、わしゅれじゅに、もっていくのら」

「おー! しょうらな! ぼくもみてみたいじょ!」


 なんてちょっぴり盛り上がってしまった。


「こら! エル! ロロ! もう二人だけで出かけたら駄目だ!」


 おっと、お祖父様に叱られちゃった。


「アハハハ! 懲りてないじゃない」

「ディさん、笑い事じゃないですよ」

「だってリア。二人とも可愛いじゃない」


 ディさんがお腹を抱えて笑っていた。いやいや、次はないのだ。これはきっと、要注意事項にされちゃってるぞ。みんなの眼がちょっぴり怖いもの。


「それより、ロロ。喜んでもらえたかな?」

「でぃしゃん、なぁに?」

「ほら、お土産だよ」

「あー! わしゅれてたのら!」


 そうだった。俺ってば到着してすぐに寝込んでしまったから、お祖父様たちにお土産をまだ渡していなかった。なんてこったい。一生懸命作ったのに。


「ふふふ、そうね。忘れてたわね」

「本当だね。到着してすぐに、倒れちゃったから」

「え? ロロ、倒れたの?」

「しょうなのら。ほっぺが、ぷくぷくになったのら」

「え? ほっぺなの?」

「ディさん、あれですよ。ほっぺが腫れて耳の下が痛くなって熱が出る」

「ああ、そうなの。きっと疲れていたんだね」


 そうかも知れない。ちびっ子の俺には長い旅だったから。

 きっと前世なら、免疫力が低下してとか言うのだろうな。まあでも、お熱とほっぺだけだったし。もう元気だし。

 丸2日も寝込んでしまって、その後もなかなかベッドから出られなかったのだけど。

 遅くなっちゃったけど、仕切り直しだ。お土産を渡そう。


「ぴか、らして」

「わふん」


 ピカさんに持ってもらっていたお土産を出してもらう。こっちに来る前に、チクチクと刺繍したハンカチとおリボン。ちゃんと付与もしてある。


「おみやげ、ちゅくったのら」

「まあ! ロロが刺繍したの?」

「おばあしゃま、しょうなのら。ちょっとらけ、いやいやってわかるのら」

「え? いやいや?」

「アハハハ!」


 だからディさん、笑いすぎだ。さっきからずっと笑っている。


「ロロの付与魔法ですよ。僕もこのリボンをもらったんです」

「ええ!? テオ、見せて! お義母様! 聞きました!?」

「ええ! ローゼ! 付与魔法ですって!」


 お祖母様と伯母様だ。付与魔法ってそんなに驚くことなのかな? んん? と、俺はキョトンとしていた。


「アハハハ! ロロは分かってないよ! レオ、見て。キョトンとしているよ」

「ディさん、だからロロはマイペースというかなんというか」

「本当だわ。ロロったら可愛い」

「リア姉、そこじゃないぞ」


 なんだなんだ? みんなして何を言っているんだ?

 ディさんが付与を説明して、ちょっぴり呆れたみたいに俺に言った。


「ロロ、最初の頃に話しただろう? こうしてハンカチやリボンに付与するのは珍しいって」

「あー、しょうらっけ?」


 そう言われてみれば、聞いたような気もする。あんまり覚えていない。

 だって珍しいと言われても、俺はそんなの気にしない。この付与で少しでもリア姉とレオ兄を守られるのならと思うのだ。


「みんなに、おみやげなのら」

「まあ! ロロ、良いの? 私も貰って良いのかしら?」

「おばあしゃま、いいのら。しゅきなのとって」

「嬉しいわ!」

「お義母様! 私も!」

「私も欲しいです!」


 キャアキャア盛り上がっているお祖母様と伯母様の中に、ティーナさんも参加だ。あれかな? 女性陣はやっぱおリボンが良いのかな?


「このハンカチの刺繍もロロがしたのか?」

「おじしゃま、しょうなのら」

「まだ3歳なのに上手じゃないか。エル、頑張れよ」

「ええー! おじいしゃま、なんらよ!」


 ふふふ、エルっていじられキャラなのかな? それだけ愛されているってことだ。


「ろろ、ぼくもいいか?」

「もちろんなのら」

「やっちゃ!」


 そう言って、エルはハンカチを手に取った。エルも俺と一緒でまだ髪が短いから、リボンは使いようがない。


「素晴らしいわ! 刺繍で付与するなんて聞いたことがないもの!」

「ねえ、ローゼ。これって私たちにもできないかしら?」

「お義母様、そうですよね。挑戦してみましょう!」


 お祖母様と伯母様が盛り上がっている。それを気にもしないで、ティーナさんが真剣なお顔をしてリボンを選んでいた。


「お花も可愛いし、葉っぱも捨てがたいのよね」


 喜んでもらえたみたいで嬉しい。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


この週末は書き溜めがなくなったことと、初稿に集中したいので投稿はお休みさせていただきます。

申し訳ありません!


さて!昨日ロロのコミック①が発売になりました!

もう手に入れていただけましたでしょうか?

五月やみ先生が、ロロをめっちゃ可愛く描いてくださってます!ディさんがかっちょいいです!

まだの方は是非!ご購入いただけると嬉しいです!

特典のある書店様がありますのでチェックしてみてください。

よろしくお願いします。

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
あ…………ごめん、わりぃ、すまねぇ、許せ(コミック買ってくるの忘れて医者に行ってきました) とりあえず「二度と」がないのを願うべきなんですが、三歳には無理か……
家族が増えて、わちゃわちゃと皆んなに護られて ロロの夜泣きが無くなれば良いなぁ 家族が増えたので 自作の家系図を見ながら楽しんでます コミック本、いきなりサスペンス風で…こわこわ〜 また違った感じの…
ロロが可愛い過ぎます。そばにいてほしい〜。ディさんが大笑いしてしまう気持ち、わかります(笑) コミック購入させていただきました!可愛いが大渋滞です♪
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ