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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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427ー叱られちゃった

「二人とも探したんだぞ!」

「無事なの!? 怪我はない!?」

「ロロ、ちゃんと説明してよ?」


 ああ、三人の圧が強い。逃げられないのは分かっていたけど、三人揃っていることないじゃないか。

 懲りていないわけじゃないよ。本当に、心配かけちゃったと反省している。でも、叱られるのは嫌だしぃ。


「ピカが一緒だからといって、二人だけでお邸の外に出たら駄目だ。ロロ、エル、どれだけみんなに心配をかけたと思ってるんだ!」


 いかん、レオ兄が魔王を召喚してしまっているぞ。


「ぼくが、いこうっていったんらじょ。らから、ろろはわるくないんら」

「しょんなことないのら。いっしょなのら」

「どっちにしろ、大人に言わないで二人だけで行ったのは駄目だ! エル! ロロ! 二度とこんなことをするんじゃないぞ!」


 お祖父様の声がいつもより大きい。ごめんなさいなのだ。


「わかってるじょ。ごめんなしゃい」

「そうよ、もしかしたら人攫いに攫われているのかとも考えたのよ。もう生きた心地がしなかったわ」

「あい、ごめんなしゃい」


 やっぱ叱られちゃったよね。しかもお祖父様は俺とエルの捜索に、兵を出そうとまでしていたらしい。そうならなくて良かった。兵なんてびっくりだ。でもそれだけ心配を掛けちゃった。

 これは仕方がない。ちょっぴり小さくなっておこう。元々小さいのだけど。


「ふふふふ、二人は薬草を採りに行っていたらしいよ」


 一人余裕のディさんが説明してくれた。裏の林の中にある洞窟にいたこと、そして魔鳥の群れに襲われていたこと。


「なんだとぉッ!? 魔鳥にか!?」

「よく無事でいてくれたわ!」

「ディさん、本当にすみません」


 レオ兄に謝らせちゃった。あー、めっちゃ罪悪感に苛まれるじゃないか。


「わふん」


 ピカまで、僕が付いていたのにごめんなさい。なんて言っている。いつもは元気にフリフリしている尻尾が、今は元気なく垂れている。

 いやいや、ピカは悪くない。俺たちを守ってくれたのだから。

 ディさんがマジックバッグから薬草を出してくれた。


「ウォルターに使う薬草を採りに行ってたのね?」

「しょうらじょ。もうないっていってたから」

「しょうなのら」


 ふぅ~ッとお祖父様が大きく息を吐いた。


「エルとロロが行かなくても、大人が採りに行く準備をしていたのだぞ」

「らから、おおじいじ。ぼうけんら」

「しょうしょう、ぼうけんなのら」


 レオ兄が、声を出さないように笑ってる。肩が震えてるから、バレバレなのだけど。


「怪我がなかったから良かったものの」

「そうよ、心配したのよ」

「ロロ、魔鳥に襲われてピンチだったんだろう?」


 おっと、レオ兄はやっぱよく分かっている。俺の隣にいるキラキラしたディさんが証拠だ。

 レオ兄が鋭いことを言う。


「だって、でないとディさんを呼ぶはずないじゃない?」

「しょうなのら」

「それを、話しておかないといけないんだ」


 二人とも着替えてきなさい。と、お祖母様に言われちゃった。


「服が汚れているよ」

「あい、れおにい」

「わかったじょ」


 レオ兄に頭をポンポンとされた。ニッコリとしていたけど、レオ兄にも心配を掛けてしまった。

 まあ、あとは大人にお任せだ。ディさんがちゃんと話してくれるだろう。


「なあ、ろろ」

「なんら?」

「でぃしゃんっていうのか?」

「しょうなのら」


 今頃なのか!? エルはディさんと会うのは初めてだったらしい。エルフさんは、クリスティー先生と会ったことがあるから知っているそうだ。


「でぃしゃんは、おともらちなのら」

「ろろはやっぱ、しゅげーな。えるふしゃんと、おともらちなのか」

「うん、まいにちいっしょに、あしょんれるのら」

「まいにちなのか!?」


 お目々をまん丸にして驚いていた。エルフさんって滅多に見ない。だってディさんとクリスティー先生しか知らない。

 ディさんは、王都に行けばいるよと言っていた。だからきっとこの国にもいるんじゃないかな?


「えるふしゃんって、しゅげーよな!」

「しょうなのら」


 きっとクリスティー先生のことを言っているのだろう。


「けろ、しゅげーこわいけろな」

「えー? こわいのら?」

「しょうらじょ。まほうのおべんきょうを、ぬけ()したときら。めっちゃ、しかられたんらじょ」


 やっぱり抜け出しているのじゃないか。しかもクリスティー先生に叱られたと。


「びゅーんッておいかけてきて、しかられたんらじょ」

「えぇー」


 クリスティー先生がそんなに怒っているところなんて想像できないぞ。


「けろ、くりしゅてぃーしぇんしぇい(先生)は、けん()もちゅよいんら」

「でぃしゃんもら。ゆみもしゅごいんら」

「おぉー! ろろは、みたことあんのか?」

「あるのら」


 少しだけ教わったしね。でも俺はまだまだ力が足らなかった。


「ぼく、えるふしゃんのくにに、いきたいっていったんら」

「しょうなの?」

「しょうら。らってしゅげーらろ?」

「うん。ボクもいきたいっていったのら」

「な! しょうらよな!」

「うん!」

「やっぱ、しんゆうらな!」

「しんゆうなのら!」


 エルと二人で、小さなお手々の手のひらをパチンと叩き合ってハイタッチだ。ちょっぴりその場でピョンとジャンプしちゃったりして。

 今日の冒険で、もう親友であり同志だ。大人になったらエルも一緒に、エルフさんの国に行けると良いなと思った。だってとっても楽しそうだから。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


今日投稿お休みだと勘違いしてました!お休みは明日です。

よろしくお願いします!


昨日はコミカライズ関係のメールが続いた日でした。

何のコミカライズでしょう?ひみちゅです(・x・)

もうすぐロロのコミック①が発売になります!

来月はノベル③です!頑張ります!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
ほのぼの〜 うんうん、そ〜らね〜 癒される〜
一度誘拐されてますし心配なのはわかりますが、相手は三歳児ペアなんですから、真剣に怒っても 冒険>危険 でそっちに興味津々なんで、馬耳東風になってしまうような…… まぁ、しばらくはやらないかと思い…
ロロとエルのコンビが可愛すぎて〜癒されます! ノベル3巻、予約済みです。楽しみです!
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