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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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421ーぼうけんら!

 目の前をピヨピヨ、キャンキャンと、見ているこっちが疲れるくらいに元気に走っている。


「あー……れおにい、はりきってるのら」

「アハハハ、そうだね。ずっと馬車だったから、ここに来てから毎日ああして走っているよ」

「ええー」

「パトロールしているらしいよ」

「ろこを、ぱとろーるしゅるのら?」

「ね、そうだよね」


 ここは安全だというのに、一体どこをパトロールしているのだろう?

 本当にあの子たちは、パワフルだ。めっちゃテンションが高いじゃないか。でも、もうちょっと落ち着こう。


「りーだー!」


 俺が呼ぶと、先頭を走っていたリーダーがピューッとやって来た。速いなぁ、前より速くなってないか?


「ピヨ」

「あんまり、うるしゃくしないれね」

「ぴよよ」


 お邸の裏庭をパトロールしてるとリーダーが言った。本当に何から守っているのか知らないけど。


「ろろは、りーだーとしゃべれるのか?」

「しょうらよ」

「しゅごいなッ!」

「ボクは、ていまーらから」

「やっぱ、ていまーってしゅごいんらなッ!」


 ふふふ、前にもエルはそう言ってたね。でも、本当はテイマーだからじゃないんだけど。


「ぼくも、ていまーになるじょ!」

「アハハハ、エルは無理だろう?」

「おじいしゃま、なんれら?」

「だってエルは魔法より剣だろう?」

「しょんなことないじょ」

「そうか? 魔法の練習をよく抜け出しているだろう?」

「あー! しょれは、いったららめら!」


 あらあら、抜け出しているのか。自分でも剣の方が好きだって言っていたもの。それぞれ、向き不向きがあるからね。

 裏庭でリーダーたちやプチゴーレムと遊んでいると、温室から伯母様とお祖母様が出てきた。ニコ兄の姿もある。


「あ! ロロ! まだあんまり動き回ったら駄目だぞ!」

「にこにい、おとなしくしてるのら」

「そうか! お利口だな!」

「アハハハ、ニコったら」

「だってレオ兄、ロロはすぐに動きたがるからさ」


 それはあれだね、俺が攫われた後のことを言っているよね。だってもう大丈夫だから。

 でも今日はまだ大人しくしているだろう?


「にこにい、らいじょぶらじょ。ぼくもみてるからな」

「エル、一緒に遊んでるんだろう?」

「しょうらけろ、ちゃんとみてるじょ」

「そっか。頼むな」

「おー」


 あれれ? そんな言い方をしたら、俺ってとってもやんちゃなちびっ子に聞こえるじゃないか。


「アハハハ、ロロはお利口だから大丈夫だ」


 ほら、伯父様もそう言ってる。


「あらあら、みんなで何をしていたの?」

「うぉるたーしゃんに、あいにいってたのら」

「まあ、それは喜んだでしょう?」


 お祖母様と伯母様だ。温室で何をしていたのかな?


「そのウォルターに使う薬草がね、もう残り少ないのよ。近いうちに採りに行ってもらわないと」

「あれが一番腰痛に効きますからね、多めに採ってきてもらいましょう」


 伯母様が薬草を育てているそうだけど、普段は打ち身とかに使っているものらしい。長期間ウォルターに使っていたものだから、育てていた分がもうすぐ使い果たしてしまうそうだ。

 それは大変だ。薬草がなくなったらウォルターさんは痛みが酷くなるのではないか?


「大丈夫よ、裏の林に自生しているの」

「すぐに採りに行ってもらえるわ」


 なら大丈夫だね。ちょっと心配しちゃった。

 本当、魔法で治せたら良いのだけど。


「ロロ、最初に魔法を使っているのよ。後は時間をかけてゆっくり治していくのよ」

「おばあしゃま、しょうなの?」

「ええ、そうよ。診てくださったお医者様がね、あとはゆっくり治しましょうっておっしゃっていたの。もうお年だから、体力を回復させながらなのですって」


 それは知らなかった。俺は酷い怪我をした時でも、すぐに治してもらえたから。あ、違った。ウォルターさんのは怪我ではないのだった。

 そんな話をしていた翌日も、エルと一緒に裏庭で遊んでいた。エルはプチゴーレムがお気に入りだ。


「ろろ、おおばあばのいってた、やくしょうな」

「うん、うぉるたーしゃんの?」

「しょうら。ぼく、あるとこしってんら」

「しょうなの?」

「おばあしゃまといっしょに、いったことあるんだ。めっちゃきれいなとこら」

「へえ~」

「みたくないか?」

「うん、みてみたいのら」

「らろ!?」


 え? あれれ? どうした? お目々がキラッキラしているぞ。俺って、ちびっ子エルの誘導に引っかかっちゃったかな?


「よしッ! いくじょ!」

「え!?」

「らいじょぶら! ぴかにのっていくじょ!」

「ええー!?」

「わふ!?」


 ほら、ピカさんだって驚いている。

 エルはすぐに一人でピカに乗れるようになっていた。やっぱ身体を動かす方が好きだと言っていただけあって、身体能力も高いのだろう。なんて、ピカに乗るってだけのことなのだけど。


「しゅぐうら()なんら」

「しょお?」

「おー。らから、とりにいけるじょ」


 ウォルターさんに使う薬草を採りに行こうと言っている。でもなぁ、俺たちだけで行くのは駄目だろう?


「ろろ! ぼうけんら!」

「ひょぉー! ぼうけん!」


 ほら、とっても魅力的な言葉だろう? ついつい俺もそれに釣られてしまう。


「わふ」


 ピカさんが、二人だと危ないよ。と言っている。ごもっともなのだけど。それでも、そそられてしまうよね。


「アンアン!」

「ピヨピヨ!」


 ああ、自分たちも一緒に行くと言い出した。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


遅くなってしまって申し訳ありません!

新作を考えるのに夢中になってました(^◇^;)

ある程度ストックができたら、投稿しますので読んでいただけると嬉しいでっす!


今はロロ③の書籍化作業もヤバめです(⚲□⚲)

頑張ります!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
なるほど………………やんちゃだww
>>新作 つまり、ロロの連載はストップしてしまうのですか。残念です >>薬草 そんなに大勢だと絶対にバレると思うが……その心配をしないのが3歳児クオリティというものですね >>じょ エルの声…
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