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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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414ー小さなお友達

 ニコ兄が俺に振ってきた。話を変えようとしていないか?


「ロロは魔法が得意なんだぞ」

「そうなの? ロロちゃんったらまだ小さいのに凄いわね」

「ちょっとらけなのら」


 得意というわけではない。リア姉みたいに剣を扱うこともできないから、それよりもまだマシというだけだ。まだまだ得意なんてレベルじゃない。

 ただ、俺たちの母様は魔法が得意で魔力量も多かった。それを受け継いでいるのだろうと思う。

 父様は剣や槍、弓も使えた。両方の才能を受け継いだのがレオ兄だ。


「れおにいはしゅごい」

「あら? ロロちゃんよりレオくんの方が、魔法が使えるってことかしら?」

「いちゅもおしょわってるのら」

「そうなのね。レオくんは槍も上手なのにね」


 そうそう、俺たち自慢の長男だ。とっても優しくて冷静沈着、いつもリア姉の背中を守っている。


「ふふふん、れおにいは、じまんなのら」

「な、レオ兄はスゲーよな」

「あらあら、ふふふ」


 だってレオ兄は父親代りでもある。俺にとっては、とっても頼りになる兄なのだ。

 みんなでリア姉とお祖父様の打ち合いを見ていたら、どこからかいつもの元気な鳴き声が聞こえてきた。


「こっちらじょー!」


 あれれ? この声はエルかな? なにをしているのだろう?

 声のする方を見ていると、エルがテケテケと走ってきた。その後を追いかけて、あの子たちが走っている。リーダーと、フォーちゃんとリーちゃんコーちゃんに、いっちー、にっちー、さっちー、よっちー、ごっちーだ。一緒に遊んでいたのかな?


「あー! ろろー! もうおきてもいいのか!?」

「うん、もうげんきなのら!」

「よし! いっしょにあしょぶじょ!」


 そう言いながら走ってくる。そんなに走ると転んじゃうぞ。


「エル! ロロはまだ駄目よ」

「ええー! おばあしゃま、なんれー!?」


 無事に俺たちのそばまでやって来たエルが、ローゼさんに文句を言っている。俺も一緒に遊びたいのだけど。


「ロロはまだお外に出られるようになったばかりなのよ。だから今日は駄目」

「じゃあ、あしたはいい?」

「少しずつね。まだ体力が戻ってないでしょうから」

「え? ろろ、げんきなんらろ?」

「うん」

「ほら、げんきらって」

「ロロちゃん、少しずつ慣らすのよ。何日もまともに食べていなかったのだから」

「あい」

「しょうがねーな」


 ふふふ、しょうがないと言いながら、お口はタコさんみたいになっている。それでも、たった3歳でちゃんと聞き分けができて我慢ができる。

 俺は前世で3歳の頃なんて覚えてないけど、そんなにお利口さんじゃなかったことは確かだと思う。

 まだ3歳だけど、侯爵家の子息としての教育を受けているんだ。のんびりポヤヤ~ンと育った俺とは違う。


「げんきになったら、ぼくのひみちゅを、おしえてあげる」

「えるのひみちゅ?」

「しょうらよ。ひみちゅら」


 ふふふ、と二人で微笑み合う。二人だけの秘密ね~、なんて言いながら。こういうのも新鮮だ。

 忘れちゃいけない、リーダーたちとプチゴーレムだ。俺たちの足元を鳴きながらグルグルと走り回っている。何が楽しいのだか。


「ろろが、ちゅくったんらってな!」

「しょうなのら」

「ろろ、ぼくもほしい!」

「ぷちごーれむ?」

「しょうら」


 あらあら、ここでもまた作っちゃうか? 俺って土人形を作ってばっかじゃないか?


「エル、無理を言ったら駄目でしょう?」

「ええー」

「ろーぜしゃん、むりじゃないのら」

「そうなの? でも今日は駄目よ。ロロちゃん、少しずつねって言ったでしょう?」

「あい。しょうらった」

「あー、しょうらった」


 エルも俺も3歳児だからか、よく似た喋り方だ。背格好もよく似ている。もうお友達だしね。


「みんなといっしょに、あしょんれたのら?」

「しょうら。みんなしゅげー、はやいのな!」

「ふふふふ」


 まん丸なお目々を、キラキラとさせて話してくれる。きっと本気を出したらリーダーたちの方が速いだろう。今はエルに合わせてくれているのだと思うよ。


「めっちゃはやいのら」

「ぴかと、ろっちがはやいのかなー?」

「わふ」

「しょうらよね、ぴからよね」


 ピカが横から、僕の方が速いに決まってるじゃない。と言ってきた。そりゃそうだよね、だってピカは神獣だもの。


「しょっか! ぴかはしゅげーんらな! ぼしゅら!」

「しょうしょう。ふふふ」

「わふぅ」


 ボスなんかじゃないよ。なんてピカさんが言っている。でも実際にいっちーたちは、ピカがモデルだからね。歴としたピカの子分なのだよ。


「わふん」


 仕方ないなぁ、なんて言ってる。いつも気にかけて世話を焼いているのに、ピカさんったら素直じゃないね。

 それよりも、久しぶりにお外に出られたのだから。


「ぴか、のしぇて」

「わふ」

「ええ! ろろ! のるのか!?」

「うん、えるもいっしょにのる?」

「いいのか!?」


 だってとってもお目々を輝かせて、自分も乗りたいとお顔が物語っている。元気になったら一緒に乗ろうと言っていたしね。ピカさん、いいよね?


「わふ」


 いいよ~。と言って俺たちが乗りやすいように伏せてくれる。ヨイショとピカの背中に足をかけて乗る。


「ろろ、のれねーじょ」


 おや、エルは慣れていないからだ。そんな時はレオ兄だ。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


3巻は皆でお墓参りに行くのですが、ロック鳥が出てきます。覚えておられますか?ロック鳥。

私的には、ポップントットもお気に入りです♡

どのイラストができあがるか、楽しみです。

①②好評発売中です!

コミカライズもよろしくネ!(๑˃̵ᴗ˂̵)/

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
なんとまぁ、ほのぼのもりくぼしてますね。伯母さんの気も紛らわしたみたいですし、しばらくはこんな状態かな? 久々のぷちごーれむ達の出番。しかも、さらに仲間ができるですと? ……ど、どんな名前に?? …
のれねーじょ エルくん(笑)かわいい~♪
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