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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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397ーフォローの人

「おにく!」

「アハハハ! ロロ、肉かよ!」

「らって、にこにい。からあげにしたら、うまうまなのら」

「そうだな!」

「まあ、ロロったら」


 おっと、そんなことより俺達の後ろの馬車に乗っているマリー達は大丈夫かな? 怖がっているだろうに。


「にこにい、まりーがしんぱいなのら」

「ああ、そうだな」

「おばあしゃま、もう、れてもいい?」

「ええ、いいわよ」

「よし、ロロ。行こう!」

「うん!」


 ニコ兄に降ろしてもらって外に出ると、ちょうどマリー達が走ってきた。


「坊ちゃま! 大丈夫ですか!?」

「ニコったら、またやっていたでしょう!?」

「音が鳴っていたもの!」


 ああ、そうだよね。あの音でニコ兄だと分かってしまう。あの音、やっぱ考え直さないと駄目かなぁ。とっても目立ってしまう。おマヌケだしぃ。


「またニコは無茶をしたんじゃないでしょうね?」

「俺は大丈夫だぞ。ユーリア、怖かっただろう?」

「レオ坊ちゃま達が行かれるのが見えたもの。怖くなかったわ」

「もうマリーはヒヤヒヤしましたよ」

「おばあちゃんったら、それでも外を見ていたじゃない」

「だって、エルザ。心配でしょう?」


 なんだ、平気そうだ。もっと怖がっているかと思った。

 マリー達もお墓参りの時に魔獣を見たし、ロック鳥にも会っているから平気だったのかな? ロック鳥に比べると全然大きく感じないもの。威圧感もないしね。

 マリーが俺達の馬車を覗き込む。


「大奥様、大丈夫でしたか?」

「ええ、平気よ。それより、ニコとロロには驚いたわ」


 そうかな? いつもこんな感じなのだ。ね、ニコ兄。

 そこにピヨヨ、キャンキャンと戻ってきた子達。本当にね、俺はこの子達には驚いてばかりだよ。


「ピヨ!」

「アン!」


 口々に、やっつけたアルね! 楽勝だった! なんて言っている。しかもとっても褒めて欲しそうな眼で俺を見つめて、順に並んでいたりする。それはなんの順番待ちなのかな?


「ピヨヨ!」

「キャン!」


 はいはい、分かったのだ。もう細かいことはいいや。


「しゅごいね~、ちゅよかったね~」


 そう言いながら、順番に並んでいる子達を撫でる。リーダーが一番最後に並んでいた。


「ピヨピヨ」

「うん、しかたないのら」

「ピヨ」

「らいじょぶらった?」

「ピヨ!」

「しょっか。ちゅよかったね〜!」


 リーダーが、勝手に馬車を降りて参戦してごめんなさいと謝ってきた。なんだ、この子は分かっているのだ。でも、止められなかったのだろう。リーダーだって先頭を走っていたし、張り切って蹴っていたし。

 でも、お祖父様のお邸に着いたら、もう少し大人しくしてくれると助かるよ。


「ピヨヨ」

「うん、おねがいね」


 リーダーが、そこはちゃんと仕切ると言った。この子には面倒をかけちゃうね。みんな怪我がなかったから良かったけど、もう無茶はしたら駄目だと言っておいた。まあ、聞いてくれないだろうけど。


「ロロ、ちょっと小腹が空いたよな」

「うん、がんばったから」

「ちょっとレオ。ニコとロロったらいつもこんな感じなの?」

「お祖母様、そうですね。アハハハ」

「レオも笑い事じゃないわよ。ふふふ」


 でもお祖母様だって笑っているのだ。その時、テオさんに呼ばれた。


「レオ、ニコ!」

「にこにい、よばれたのら」

「おう、そうだな」

「ニコ、行こうか」

「おう」


 レオ兄とニコ兄が呼んでいるテオさんのところに行った。どうしたのだろう?

 俺は? 俺は良いのかな? もし他にも怪我人がいるなら、俺が治すよ? ポーションもあるよ。なんて思っていたのだ。


「後始末ね、地面を綺麗にするのよ」

「お祖母様、地面ですか? ああ、魔鳥の血痕ですね」

「そうよ、リアも討伐に出ているなら分かるでしょう?」

「はい。いつも埋めますから」


 んん? 俺は全然分からない。分かるように説明してほしいぞ。


「地面に血痕を残しておくと、そこに獣が集まってきたりするのよ」


 なるほど、それを防ぐために土で埋めるのか。ああ、だからレオ兄とニコ兄だ。二人は土属性魔法が使える。それで埋めていくのだろう。

 見ていると、レオ兄とニコ兄が魔法で土を掘り起こして埋めている。


「りあねえ、いちゅもはろうしてるのら?」

「いつもって、私達が討伐に出た時のこと?」

「しょうなのら」

「いつもちゃんとレオが埋めているわよ」


 なんだ、やっぱレオ兄なのか。レオ兄ってフォローの人だね。そういう星の元に生まれちゃったのかな? 性格かな? いや、リア姉と一緒だからかな?


「ロロ、今何を考えたのかしら?」

「なんれもないのら~」


 思わず眼が泳いでしまう。忘れていた。俺って、考えていることをよくリア姉に読まれちゃう。

 今まで何度か、リア姉とレオ兄が戦うところを見ている。ヒュージスライムを倒した時なんて、俺とニコ兄だって一緒に戦ったつもりなのだ。それで、よく分かる。

 リア姉は前しか見ていないといっても過言ではない。真っ先に突っ込んで行く。そのリア姉の背中を守っているのがレオ兄だ。言ってみれば、フリード爺とラン爺みたいな感じなのだね。ふむふむ。と、俺は短い腕を組む。


お読みいただき有難うございます!

明日はロロ②の発売日です!と、いっても既に店頭に並べてくださっている書店様も多いようです。

が、明日発売記念SSを投稿します。

三つ書いて、その中からこれかなぁ〜て思うものを。

よろしければ読んでみてください〜!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
この世界は倒した魔物がアンデット化はしないのですね さて、反省会……にもなってませんね。みんな興奮から冷めてないからか、肯定的な発言ばかり(本当はマズイんですがねぇ……リーダーですらあぁなんですけど…
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