391ー国境
ご無沙汰してしまいました!
ロロの投稿再開です!
辺境伯邸を出て、馬車に揺られている。お昼を食べてお昼寝もして、もう直ぐ夕ご飯の時間かな? て、頃にやっと頑丈そうな防御壁でできた国境が見えて来た。それも2回目の夕ご飯だ。国境まで丸2日かかった。
ルルンデの街を出る時にも防御壁は通る。でも、そんなものなんて比べ物にならない位に高くて分厚い防御壁だ。ちびっ子の俺から見れば、そびえ立っているという位に大きい。
防御壁の真ん中に、馬車が余裕で通れる位の大きな扉があって馬車はそこを通る。人は隣にある小さな扉の方を通るらしくて、旅人や冒険者の様な人達が列を作っている。扉には何人も兵士さんがいて、通る人達をチェックしている。
その手前で、馬車が止まった。御者の人が兵士さんと話している。この馬車には誰が乗っているのかを聞かれていた。
馬車には、お祖父様の家の紋章が付いている。それでも国境を超えるのだから、チェックは受ける。
コンコンと、馬車の扉をノックする音が聞こえた。
「レオ、ドアを開けてちょうだい。チェックを受けないといけないのよ」
お祖母様がそう言って、レオ兄が馬車の扉を開けると兵士さんが敬礼しながら立っていた。
「失礼致します。オードラン侯爵様の馬車だとお伺いしました」
「ええ、そうよ。私はルイーゼ・オードラン。この子達は私達の孫よ」
「大奥様でしたか。失礼致しました」
お祖母様のお名前を兵士さんは覚えているらしい。大奥様だって。
「今は息子夫婦が侯爵位を継いでいるのよ。だから私は大奥様って呼ばれているの。なんだかとてもお婆さんみたいで嫌なのだけど」
息子というのが、俺達の母の兄で、テオさんのお父さんだ。
「テオ! 緊急事態だ! さっさと卒業して探しに出てくれ!」
そう一言書いたお手紙をもらったテオさんは、訳が分からず。いつもはそんなに慌てた事のないお父さんが、手紙でさえ動揺しているのが分かる。とにかく一大事なのだろうと予想して、早期卒業制度を使って卒業して帰って話を聞いた。そして俺達を探しにわざわざ隣国まで来てくれたのだ。
そのテオさんは、ジルさんと馬に乗って前にいる。2人もチェックを受けている。
初めての国境だ。俺はこんなに遠くまで来た事がない。だってルルンデを出るのだって、お墓参りが初めてだった。
何を見るのも珍しくて、ずっと窓からお外を見ていた。俺達が乗る侯爵家の馬車が通る時に、兵士さん達が敬礼をして見送ってくれている。窓からお手々をフリフリしたらニッコリしてくれた。
防御壁を通る時に分かった。この防御壁は何メートルもの厚さがあったのだ。国境だからだろうけど、ルルンデの街にある防御壁の何倍だろうと思ったりしていた。
「ここはね、まだ森から少し距離があるの。それでも森に近いし国境でしょう。だからこれだけ頑丈な防御壁なのよ。この防御壁にも魔獣や魔物が嫌がる成分を練り込んで作られているの」
へえー、凄いなぁー。と、ニコ兄と一緒に驚いていた。
馬車から見える距離に鬱蒼と茂った森が見える。あそこから魔獣が出て来る。まだ遠くだから大丈夫だよね。
国境を超えると、もうそこはオードラン侯爵領だ。初めて国を出ちゃった。俺だけじゃない。俺達兄弟みんなが国を出るのは初めてだ。俺はこっちに来てからドキドキしっ放しだ。
足元にいるピカさんは、相変わらず寝そべって眼を閉じている。
そのまま馬車が進み、小さな街に入って行った。そしてこの辺りで、一番大きいかな? と思う建物の前で馬車が止まった。
「さあ、お腹が空いたでしょう? 今日はこの宿屋に泊まるのよ」
とお祖母様が教えてくれた。
「ロロ、大丈夫? 馬車は辛くなかったかしら?」
「らいじょぶなのら」
良かったわと、お祖母様が微笑みながら俺の手を取った。
「さあ、降りましょう」
そっか、俺はちびっ子だからだ。ニコ兄はピョンと馬車から飛び降りているけど、俺はそうもいかない。だからお祖母様は手を繋いでくれたのだね。
小さな街だけど、冒険者や商人で賑わっていた。お店や屋台も沢山ある。夕ご飯時だからか、どこからか良い匂いがしてくる。
そこは立派な宿屋だった。お墓参りの時にも宿屋に泊まったけど、その時とは比べ物にならない位ずっと立派で豪華だった。
壁が白くて灯りも沢山あって、床にはふんわりとした絨毯が敷かれている。1階にはフロントと、食堂があった。
俺達はお祖母様と一緒に階段を上り3階の奥の部屋に入った。俺達4人は同じ部屋で、一番奥はお祖父様とお祖母様の部屋だ。
マリーが俺達の部屋に入ってきた。マリー達の部屋はお隣だ。ワンフロア全部をお祖父様達の関係者の宿泊用になる。このフロアの部屋は貴族用なのだそうだ。他の階の部屋より広くとってあり、従者の人達用に続きになっている部屋があったりする。
「ロロ坊ちゃま、疲れていませんか?」
「らいじょぶなのら」
「あらあら、また汗をかいてますね」
「え、しょう?」
「はい。お着替えしましょう」
それから1階で豪華な夕食を食べて、フカフカなベッドで眠った。いつも通り俺はレオ兄と、ニコ兄はリア姉と同じベッドだ。
お読みいただき有難うございます!
本当にお待たせしてしまいました。ゆっくり不定期投稿にはなりますが、投稿再開致します。
今もそうなのですが、どうやら夏辺りまで忙しくなりそうなのです。
一つ締め切りをクリアすれば、新しい締め切りが目の前に!?みたいな状況が続いております。( ̄◇ ̄;)
ハルちゃん②はクリアしました!
なので、以前の様に毎日投稿は難しくなってしまいました。老犬の点滴に通いつつ、少しのんびりとしたペースにさせて頂く事になります。
宜しくお願いします。
さて、ロロ②ですがなんとか順調に進んでいるはずです。^^;
校正は必死でしたが、今はSSに取り組んでます。
ロロは書き下ろしもSSもめっちゃ考えてます。いやいや、もちろん他の作品も考えてますよ!
ただね、ロロは泣きを誘う事もあって難しいのです。
泣いて頂けると大成功!お楽しみに!
なんとか投稿再開する事ができました。どうか皆様、またよろしくお願いします!
応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!
宜しくお願いします。
コミカライズも連載中です!
1巻まだの方は、是非購入頂けると嬉しいです!(๑˃̵ᴗ˂̵)/




