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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第6章 辺境伯領に行ったのら

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362/486

362ーですでっす~ッ!

 そんな俺達を見ていたラン爺達。


「アハハハ! ニコ、ロロ、良い子だ!」

「ラン爺なんだよ」

「いや、本当に君達は良い子達だ。私の子供にしたいくらいだよ」

「ランベルト! 何を言う! それなら私の子だ!」

「いや、父上と叔父上だと歳があれでしょう! それなら私です!」


 ラン爺とフリード爺、イシュトさんだ。ふふふ、そんな嬉しい事を言ってくれるのか。


「もう、何を言っているのですか」


 ネリアさんが呆れてしまっている。


「そうですよ、侯爵がおられるのでっす」

「おう、そうだった」

「でも、私も子供にしたいでっす」


 クリスティー先生まで何を言っているのだ。


「アハハハ! お祖父様とお祖母様が聞いたら何て言うだろうな」

「テオ様、それは対抗意識を燃やされるでしょう」

「だよな」


 テオさんとジルさんも一緒にオヤツを食べている。こっちに来てからあんまり一緒にはいないのだけど。

 何をしているのか、二人ともあんまり見かけない。まさかずっと鍛練していたりはしないだろう?


「テオ様は早くランクを上げて頂かないと」

「ジル、頑張ってるじゃないか」

「ですが、まだまだですよ」

「分かってるっての」


 この様子だと、本当にずっと鍛練していたらしい。大変だね。俺はまだちびっ子で良かった。


「ふわ~……」

「ロロ、お昼寝できなかったから眠いんだね」

「うん、れおにい」


 よくもった方だ。いつもならお昼を食べた後は爆睡なのに、今日はオヤツまで食べたぞ。お目々がショボショボしてきた。

 オークが出るまで少し寝ていたけど。それでも、よく起きていたよ。頑張ったのだ。


「ロロを寝かせてきます」

「レオ、私も行きまっす」


 ん? どうしたのかな? クリスティー先生が一緒に来るなんて。


「ロロ、一緒にお昼寝しましょう。起きたらそのピコなんとかを見せてください」

「うん、しぇんしぇい」


 一緒にお昼寝だって。なんだかディさんみたいなのだ。

 レオ兄に抱っこされてベッドに入る。俺の横にクリスティー先生が寝転んだ。フワリと良い匂いがする。ディさんもこんな匂いだった。


「しぇんしぇい、でぃしゃんとおなじにおいが、しゅるのら」

「おや、そうですか?」

「うん。あんしんしゅるのら」

「ふふふ、疲れたでしょう? ゆっくりやすみなさい」

「うん、おやしゅみ」

「はい、お利口でっす」


 クリスティー先生が俺の身体をトントンしてくれる。レオ兄が俺の額にかかった短い前髪を、そっと撫で上げてくれる。二人の優しい手が気持ち良くて、俺は直ぐに眠った。


「無事で良かったのですでっす~ッ!」


 また、ですでっす~て何だよ。クリスティー先生の口調を、ちょっと取り入れてみましたって感じなのか?

 相変わらずピカピカとした綺麗な長い髪を靡かせながら、女神が抱きつこうとして走って来た。もちろん、いつも通りヒョイと避けた。またまたいつも通り、お顔からスライディングしていく女神。


「あばばばばーッ!」


 だからね、俺が避けるの分かってないのかな? もう分かっていても良いと思うのだ。何度も何度も同じ事を繰り返しているのだから。

 その度に花びらを散らしてしまう、お花がかわいそうだ。

 そしてまたいつもの様に、何もなかった様な顔をしてスクッと立ち上がり歩いてきた。


「怪我がなくて良かったのです!」

「うん、ぴかはちゅよいからね」

「わふ」

「ふふふ、ありがと」


 ピカさんはいつもかっちょいい。あれくらい、どうって事ないよ。なんて言っている。

 あの女神の神使にしておくのは、勿体ないのだ。


「馬車の屋根に乗るとは驚きました。でもピカちゃんが役に立って良かったのでっす」


 まただ。絶対クリスティー先生の真似をしている。完璧に態とだ。


「あのエルフも、辺境伯領は長いのでっす」

「うん、しゃんびゃくねんっていってたのら」

「もう少し前からなのです」

「しょんなになの?」

「はい。あのエルフがあの地にいてくれるから、魔物も外に出てこないのでっす」


 そうなのか? それってクリスティー先生に、自由がないって事にならないか? 辺境伯領に縛り付けていないか? それはどうなのだ?


「そんな事はないのです。もうあのエルフがいなくても、あの領地は大丈夫なのでっす。でもあの一家を気に入っているのでっす」

「しょうなのら」

「そうなのでっす」


 クリスティー先生が『でっす』と言っていても何とも思わないのだけど、女神が言うと無性にムカつくのはどうしてだろう? 癪に障るというのだろうか。


「びえッ! 塩対応なのです!」


 また両手で顔を覆いながら仰け反っている。それだよ。そういうところを直す方が良いぞ。


「でも……」


 あ、もう立ち直った。平然として、話しだした。相変わらず立ち直りは早い。


「ピコピコハンマーは凄いのです」

「ね~、ちゅよいのら」

「はい! ロロの力作ですね!」

「しょうなのら」

「それに鑑定眼とまではいかないですが、ロロは魔力視ができるようになりましたね」

「まりょくし?」

「今日ニコがピコピコハンマーに、魔力を流すのが見えたでしょう?」


 そういえばそうだ。何故かニコ兄がピコピコハンマーに魔力を流すのが分かった。それが魔力視なのか?

 魔力視とは、魔力の流れや多いか少ないかを見る事ができる。

 最初はニコ兄が魔力を流すのに手間取っていた。それも分かった。魔力が上手く流れていないのが分かったのだ。

 そんな事を見て分かるのが魔力視らしい。


お読みいただき有難うございます!

もうタイトルで誰が登場するのか分かってしまいますが、女神の登場でっす。

ロロはまだちびっ子なので、ハルちゃんみたいに物理的に強いという訳ではないです。ハルちゃんもちびっ子なのですけどね、彼は特別です。

ロロなりに成長してもらおうかと。^^;

まだもう少し辺境伯領でのお話になります。まだ回収できていない事もありますからね〜

いつも感想を有難うございます!

とっても励みになっております。毎日楽しみにしてます。

有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


久しぶりに泣くロロを抱っこしているレオのイラストをどうぞ〜!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
又又、ロロの塩対応に負けない女神様の登場です(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ 魔力視がつかいる様にロロやりましたね(^O^☆♪ 前から魔力の色が見ていましたものね。進化しました。 おめでとう❣️ お…
神様が認めた強さということですね なら、ピコピコハンマーを領民に行き届くよう寝ずに大量生産しないと……(マテ
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