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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第6章 辺境伯領に行ったのら

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361/486

361ー絶対作ろう

 みんなでオヤツを食べながら、クリスティー先生の話を聞いた。


「あの場所は約300年前に、人為的に破壊された箇所なのでっす。その時に補修したのですが、経年劣化していたのでしょう。そこを突かれたのでしょうね」


 300年前から、あの防御壁があるという事に俺は驚いた。

 オヤツのワッフルを、お口いっぱいに頬張っていたから声も出せない。大きく眼を見開いてびっくりしたお顔になってしまった。


「ロロ、びっくりだな」

「ふむむ」


 ほら、喋れない。お口に入れ過ぎだ。


「ロロ、お口の中が無くなってから話すんだよ」


 レオ兄に言われちゃったから、コクリコクリと頷く。モグモグとしながら、ほっぺが膨らんでお口もタコさんみたいになってしまっている。

 だって、お口いっぱいに頬張ったら美味しさも倍増なのだぞ。ちょっと入れすぎて、モグモグし難いのだけど。

 ワッフルに添えられたバニラアイスが絶品だ。ミルクが違うのかな? と、いうかルルンデでアイスを食べた事がないぞ。今度作ろう。絶対作ろう。


「めちゃ、美味いな」

「ふぅ、にこにい、あいしゅが、じぇっぴんなのら」


 やっと喋れるようになった俺。本当にこのアイスは美味しい。俺のほっぺには、もちろんアイスが付いている。そしていつものように、ニコ兄が拭いてくれる。


「ふふふ、裏に牛さんがいたでしょう? あの牛のミルクで作っているのよ」


 ネリアさんが教えてくれた。大きな牛さんは2種類いるらしくて、お肉が美味しい牛さんとミルクが美味しい牛さんだそうだ。牛さんといっても魔獣だけど。

 自分達より弱い者には、キックしてくるから近付くなと言われている牛の魔獣だ。


「クリスティー先生、早急に修復しておかないとだな」

「はい、そうですね」


 今日オークが破って入って来た防御壁の事だ。イシュトさんとクリスティー先生が、相談していた。

 この領地の防御壁は特別製なのだそうだ。魔物が嫌がる物を練り込んである。その上、あの中には鉄鉱石でできた線を何本も通してあるのだって。

 それって、鉄筋コンクリートと同じじゃないか? 俺はよく知らないけど。


「このお邸を起点にシールドを展開できるように、魔石も設置してあるのでっす。それを確認しておかなければいけません」


 なんですと!? 万が一、スタンピードが起こって魔獣や魔物が押し寄せてきた時には、この邸が避難所になる。その時にクリスティー先生が魔力を流して、この邸を中心にシールドを展開する事になっているのだそうだ。

 魔力を流すと、予め等間隔に設置してある魔石を経由してシールドが展開されるようになっている。そんな事、よく考えたものだ。


「300年前のあの令嬢が考案されたのですよ」

「私も一緒に魔力を流すのよ」


 ネリアさん、ここで登場なのか。登場といってもこの部屋にやって来たという意味ではない。

 ネリアさんは朝の鍛練にも参加しない。今日のオーク戦の時だって出なかった。

 だからネリアさんは戦わないのだと思っていた。実際にネリアさんが前線で戦う事はない。でも、そのシールドだ。それを展開する時に、クリスティー先生と一緒に魔力を流す。

 もしも戦わなければならない時は、ネリアさんは魔法で戦うそうだ。


「私は剣は使えないの」

「れも、しゅごいのら!」

「ふふふ、そうかしら? 私は魔力量しかないのよ」

「しょんなことないのら。まもれるのら」

「そうね、ロロ。守れるわね。ふふふ」


 戦う人と守る人。どっちも必要だ。俺なんて守られてばかりだというのに。


「ニコとロロはまだ小さいから、それで良いのよ。大切に守られていて良いの」

「ねりあしゃん、けろしゅこしは、まもりたいのら」

「おう、そうだな」

「ニコ、ロロ、馬車の屋根に乗っていなかったか?」

「しょうなのら」

「ラン爺、俺達もピコピコハンマーでやっつけたんだぞ」

「アハハハ、あれか」


 と、ニコ兄が言った事にクリスティー先生が反応した。


「なんですって?」

「え? だからロロが作ったピコピコハンマーだ」


 あれれ? クリスティー先生は知らなかったかな? あれ? そうだっけ?


「まだ隠していた物があったのですか!?」


 まだとはなんだ? それに隠してもいない。フリード爺とラン爺にはお披露目済みだ。


「ん? あの面白いおもちゃか?」


 フリード爺がワッフルに齧り付きながら言った。フリード爺は一口が大きい。さっきワッフルをお代わりしていたし、アイスをたっぷりのせてくれなんてリクエストをしていたりする。

 フリード爺は、オヤツを沢山食べる。ラン爺はそんなに食べないのに。


「フリード爺、あれはおもちゃじゃないぞ。武器だぞ」

「そうなのか? だがあの音は面白いぞ」


 ああ、音かぁ。そうなのだ。でもあの音は俺にはどうしようもない。今日なんて地面を叩いていないのに、音が鳴ったし。何をしてもあの音が鳴ってしまう。

 緊迫した場面で、とってもオマヌケなあの音が。


「そういえば、ボボーンて鳴っていたな」

「らんじい、ぼくもなのら」

「ロロもか?」

「しょうなのら、やっちゅけたのら」

「ワッハッハッハ! 怖くはなかったか!?」

「フリード爺、怖くないぞ! な、ロロ」

「うん、まもるのら」


 ねー、とニコ兄とお顔を見合わせる。ついでにまたニコ兄にほっぺを拭かれる。ありがとう。


お読みいただき有難うございます!

戦闘の後は、まったりとオヤツの時間です。ロロはアイスをとっても気に入りました。

フリード爺も少しずつ良いキャラに育ってきました。^^;

来月は皆様にお知らせする事が、いくつかあるかもです。

いつも感想を有難うございます!こちらは、本当に分かりづらくて(・_・;

どこまでお返事したのか分かり難いのです。ダブって書いてしまっていたら、すみません。

皆様!レビューも書いて下さって良いのですよ!?^^;

ガンガンお願いしたいです!お待ちしてます。

憧れのレビューなのです!宜しくお願いします!^^;

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


ロロの売上どうなのかなぁ?結構、良い感じだと思うのだけど。書籍を読んだ感想も頂けると嬉しいです!

挿絵(By みてみん)

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やはり男集は戦闘行為容認派でしたか……大丈夫かなぁ? 牛といえば、新規で作ったゴーレムさん(名前も)はどうなったやら? >>アイス 凍らせるのとアイスクリームメーカーみたくぐるぐると回せる容器…
ロロなら、アイスクリーム作りそう〜 色んな味のアイスクリーム作れると良いですね。温かい部屋で食べるアイスクリーム、堪りません。 ╰(*´︶`*)╯♡ ピコピコハンマーで防御壁直すこと出…
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