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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第5章 大変なのら

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313ーエルフの先生

 ドルフ爺とディさんも、離れたところで見ながら爆笑だ。テオさんとジルさんまで外に出てきていた。


「なんでなのよぉーッ!?」


 いや、だからさ。ドルフ爺が言っていたじゃないか。殺気を抑えろと。


「だって殺気なんて、出しているつもりがないんだもの!」

「アハハハ! 姉上はそうだよね」

「レオったら、何よぅ」

「いつもそうだよ。姉上はターゲットを見つけたら、ブワッと殺気立つからね」

「レオはそんな事まで分かっていたの!?」


 リア姉本人が分かっていないというのに、レオ兄はちゃんと分かっていたのだ。


「ロロ、また何か考えていたでしょう」

「かんがえてないのら~」


 ちょっとリア姉から眼を逸らす。眼を見たら駄目なのだ、読まれてしまう。てか、自分でポロッと言ってしまう。俺の悪い癖なのだ。


「りあねえ、めをとじて、ばしこーんしてみる?」

「ロロ、眼を閉じたら見えないじゃない」


 まあ、そうなんだけど。でもマンドラゴラに、察知される位に殺気が出ちゃうんだろう?


「ロロ、もうそこにいるって分かっているから無駄だよ」

「れおにい、しょうなの?」

「うん、そうなんだよ」


 それは困ったものだ。じゃあリア姉は、マンドラゴラをバシコーンできないという事で。


「りあねえは、ばしこーんれきない」

「ロロォ!」

「アハハハ!」

「ロロ、それを言ったら駄目だぞ!」

「あ、にこにい。いっちゃったのら」


 思わずお口を押さえる。今更遅いのだけど。まあ、抱き着いてきたから、今日はそれで許してもらおう。


「アハハハ! もういいか? 今日は食べるのか?」

「マリーに聞いてくる!」


 ニコ兄が、マリー! と叫びながら家に入って行った。

 ドルフ爺がいつもの鉈を手に待っている。食べる気満々なのだ。


「ドルフ爺、何頭か欲しいって!」

「おう!」

 

 そして、マンドラゴラを引き抜いたかと思ったらブスッと鉈でぶっ刺した。

 うん、いつもの事なのだ。


 ――キュポン!

 ――キュポポン!

 ――キュポポンポン!


「ロロ、地面を叩かないでよ」

「えへへ〜」

「もう、ロロったら」


 ドルフ爺がマンドラゴラをぶっ刺している間、俺は地面をピコピコハンマーでパコンと叩いていたのだ。やっぱこの音、改良の余地があるのだ。


「ロロ、可愛いからいいよ」

「でぃしゃん、しょう?」

「うん、とってもロロらしくて、良いんじゃないかな?」

「え……」


 この音が俺らしいと? もう一度叩いてみよう。


 ――キュポン!


「ほら、可愛い」

「しょうかな?」

「うん、そうだよ」


 なんだか納得できないのだ。まあ、良いのだけど。


「それより、テオだ。お手紙が来たって言ってたよ」

「あ、そうだ。リア、レオ、ニコ。お祖父様から手紙が来たんだ」


 そうだった。余りにもリア姉とマンドラゴラが面白くて忘れていたのだ。


「ニコ、あれか。辺境伯領へ行くって言ってたやつか?」

「おう、そうだぞ」

「ワシももうちょっと若くて畑がなかったら、ついて行きたいんだけどな」

「え、ドルフ爺がか?」

「おう、辺境伯領だろう? 珍しい薬草があるぞ」

「本当かよ! ドルフ爺、それ教えておいてくれよ」

「おう」


 なんだ、なんだ? ドルフ爺も行きたかったのか? なら一緒に行けば良いのだ。


「クーちゃんもいるだろう? 畑だってあるから駄目だ」

「なんら、じゃんねんなのら」

「そうかそうか」


 ふふふと笑いながら、俺の頭を撫でてくれるドルフ爺。ドルフ爺も一緒だったら、楽しいだろうなと思ったのに残念なのだ。


「ニコ、辺境伯家にエルフが一人いるんだ。僕より詳しいから教えてもらうと良いよ」

「ディさん、そうなのか? それは絶対に教えてもらわなきゃだな!」

「紹介するよ。きっと喜ぶよ。先生って呼ばれているんだ」

「へえー、凄そうだな」

「うん、薬草とか詳しいよ」

「なんだ、まだいるのか?」


 え、またまたドルフ爺なのだ。まだいるのか? とは?


「ワシが若い頃に辺境伯領に行った時にもいたんだ。皆から先生って呼ばれて……いや、あれは呼ばせているのか? ワッハッハッハ」

「そうだね、アハハハ」


 なんだか分からないけど、楽しい人みたいなのだ。


「怖い人じゃなければ良いぞ」

「ニコ、全然怖くないよ。僕と同じ変わり者だ」


 ディさんは、全然変わり者なんかじゃないのだ。


「でぃしゃんは、やしゃしいのら」

「ロロ! 有難うー!」


 今度はディさんに抱きしめられた。さてさて、いい加減にテオさんが持っているお祖父様からのお手紙を読もう。

 なかなかお手紙にまで辿り着けない。脱線しまくりなのだ。


「えっと……」


 テオさんがお手紙を開けて読む。みんな横から覗いている。

 俺は見えないのだ。ニコ兄と一緒に大人しく待つのだ。


「え……お祖父様とお祖母様、どんだけ張り切ってんだよ」

「ふふふ、大旦那様らしいじゃないですか」

「まあ、そうだけどさ」


 何なのだ? 早く何が書いてあったか言って欲しいのだ。


「レオを学院に入学させる書類を一応持って来るって。リアはお祖母様が勉学とマナーを教えたいって。ニコは家庭教師をつけるか、父上に剣を習うか。ロロは一緒に寝ようと」


 んん? なんだか話が大きくなっていないか?


お読みいただき有難うございます!

そろそろ活動報告を書きたいですね〜

もう少しで書影を公開できるので、その時に。

リリ⑤もロロ①も、力が入ってますよ〜!

内容も…と、それはまだ後日で。

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


ボクは光の国の転生皇子さま!④発売中でっす!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
やはりおじいちゃんおばあちゃんにかかると、話が大きくなってますね これからが期待と不安でドキがムネムネします 今後もよろしくお願いいたします
中々手強いマンドラゴラに手こずているリア姉、此処までくるとなんか呆れてしまう〜 レオ兄じゃ無いけど、笑いがこみあげて来るのだけど σ^_^; リア姉、マンドラゴラよりも強力な人達が辺境伯に来ま…
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