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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第5章 大変なのら

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267/485

267ーハイパー

「だって、ロロ。ハイパーフォリコッコちゃんだって」

「はいぱー?」

「ハイパーなのか!?」

「れおにい、ふぉーちゃんたちはなんてみえるのら?」

「ハイフォリコッコちゃん」


 え……?


「それって成功なのか?」

「多分ね。ハイパーだから」

 

 えぇ……?


「ロロ、コッコちゃんに聞いてみたらどうかな?」

「きいてみる?」

「おう、それがいいぞ」


 まあ、親なら分かっているだろう。それにこの態度だ。

 もう聞かなくても分かる様な気もするけど。だって、とっても満足そうなのだ。

 大事な一仕事を終えたね~ッて感じなのだ。


「こっこちゃん、このこ、はいぱーらって」

「コケッ」

「クックック」

「コケッコ」


 ああ、やっぱりそうなのか。


「らいしぇいこうらって」

「アハハハ、大成功なのか」

「やったじゃん!」


 それにしても、この色だ。親コッコちゃんは真っ白なのに、どこがどうなって真っ黒になるのだ?

 それって、おかしいだろう? 遺伝子というものを無視していないか?


「ぴよ」


 と、その真っ黒な雛が寄って来た。ヨチヨチと歩いて来る。しゃがんでお手々を出してみた。

 

「はじめましてらね」

「ぴよよ」


 俺の手をクンクンしているのかな? いやいや、犬じゃないのだから。鳥さんなのだから。


「ボクはろろ、よろしくなのら」

「ぴよ」


 小さな首をコクンと動かした。おや、言っている事が理解できるのかな?


「もしかして、わかるのら?」

「ぴよ」

「おー、おりこうらねー」


 理解できるらしい。さすが、ハイパーなのだ。

 俺の手に頭を擦り付けてくる。くぅー! 可愛いではないか。


「ロロ、もしかして話せるのか?」

「らめ。にこにい、まらはなしぇないのら」

「え? ロロ、そうなの?」

「れおにい、ぴよしかいわないのら」

「でもロロ、今話していなかった?」

「ボクのいってることは、わかるのら」

「スゲーじゃん! フォーちゃん達なんて最近だぜ、分かる様になったの!」


 ニコ兄、そんな事はないのだ。ニコ兄が最近分かる様になっただけなのだ。

 フォーちゃん達だってお利口さんだった。ただちょっぴり、やんちゃだったというだけなのだ。

 でも、この子は落ち着いている。やっぱ、ハイパーだからなのか?


「分かるかな? 僕はレオだ。よろしくね」

「ぴよ」

「おー! 可愛いね」

「なんだかフォーちゃん達とは違うよな!? 落ち着いてないか?」


 ニコ兄、そんな事を言ったら、フォーちゃん、リーちゃん、コーちゃんが拗ねちゃうぞ。


「俺はニコだ。よろしくな! これから大変だと思うけどさ」


 え、もうそれを言っちゃう? それはあまりにも過酷ではないかな? 孵ったばかりなのに。

 

「ロロ、僕だと能力とか全然分からないから、ディさんに見てもらうんだよ」

「うん」

「名前も考えないとな」

「え……」

「なんだよ、ロロ。名前だよ」

「えぇー……れおにいがちゅけて」

「アハハハ、そこはロロだろう?」

「ええー……」


 もうネタ切れなのだ。だって、フォリコッコから取ってフォーちゃん、リーちゃん、コーちゃんなのだよ。もう文字がないのだ。仕方がない。これしかないだろう。


「……ぶらっく」

「いや、マンマじゃんか。それは止めておけよ。ブラックのブーちゃんも無しな」

「え、にこにい。しょう?」

「ああ、それは可哀そうだ」

「アハハハ」


 今日は早い時間に一日が始まったのだ。

 でも、成功して良かった。またフォーちゃん達みたいな雛が孵ったら、収拾がつかなくなっていたかも知れないのだ。


「キャンキャン!」

「アンアン!」


 ああ、また朝から元気な子達が走って来たよ。


「おはよー」

「アハハハ」


 レオ兄はまた笑っている。そんなに可笑しいかな?

 俺の周りを、キャンキャンと鳴きながら走っているプチゴーレム達。

 畑の見回りをしてくれていたのだろう。


「ありがとうね」

「キャン」


 と、またピューッと走って行った。もう意味が分からない。


「ロロにおはようを、言いに来たんじゃないかな?」

「しょう?」

「だってロロが親だから」

「ええー!?」


 ガビーン! なのだ。

 え? ニコ兄まで俺を意外そうに見ている。え? 何? みんなそんな認識だったのか?


「だってロロが作ったじゃん」

「しょうらった」

「ロロの魔力で動いているからね」

「……しょうらった」

「きっとああしてロロの魔力を貰っているんだ」


 もう何でもいいや。ちょびっと眠い。

 お目々がしょぼしょぼするのだ。


「おう! 起きてたのか」


 今度はドルフ爺だ。今朝も早いのだね。


「ドルフ爺、見たか?」

「ああ、雛だろう? 黒ってな!」

「な! そうだよな!」

「どうして真っ白のコッコちゃんから、黒い雛が孵ったのかだ。これは研究したくなるぞ」


 やっぱドルフ爺は研究者なのだ。なんだか、親近感が沸いてしまう。

 俺も一応、前世は研究者だったからね。鳥さんなんて研究した事ないけど。


「まあ、ディさんが来るのを待つか」

「おう」

「しょうなのら」


 ディさんにお名前付てもらおう。うん、それがいい。



「えぇッ!? どうしてだよ。そこはロロだろう?」


 と、やって来たディさんに言われてしまった。

 いつも通り綺麗なディさんがやって来て。真っ黒な雛を見てお目々をパチクリさせていた。


お読みいただき有難うございます!

台風は大丈夫でしたか?大阪は今日も晴れています。

リリ④がもう店頭に並べて頂いている書店様もある様です。買いに行こうかなぁ。^^;

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


この書影を目印に!

リリ④宜しくお願いします!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[良い点] ハイパーなコッコちゃん、落ち着いてレオ兄みたい。またロロは名前に苦労するみたいね。σ^_^; 今度は、相応しい名前をお願いします( ˊ̱˂˃ˋ̱ ) [一言] ???今度のこの子は、ど…
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